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「とりあえず調べてみる」をやめる

以前も書いたんですが、最近何に関しても「いま何に答えを出そうとしているのか」を考えることの重要性を日々感じています。

意外と自分が取り組もうとしている事って、漠然としていていったいどこまでやればいいのかが分からない事がよくあるように思うのです。

企業や組織でも何でも、頼まれたり任されたりすることはありますが多くの場合、自分がやるべき範囲やレベルについてクリアになっていない事がたたりますよね。

「○○について調べといて」とか「これのアイデアを考えて」とか。

「あ、はい分かりました」とはいうものの、調べるってどこまで?アイデアってどのレベル?といったことが欠落しています。

で結局自分なりにやって渡してみたら、「思っていたのと違う」「やり直して」みたいな結果になる・・・

これは非常に好ましくない結末で、必ずしも要求した側が悪いとも言えないので結局自分の身は自分で守るしかないということで、

最近注意するようになったことをまとめておきたいと思います。

まずすり合わせ

例えば今日はマーケティングの一環として「企業向けセミナー」の開催をするために、そのセミナーの設計をやるというのが課題でした。

課題:どのようなセミナーにすべきかリサーチしてまとめること

以前なら、ターゲットはどのような情報を求めているのかと考えてすぐにGoogleで検索を始めていたと思います。

でもその前に。

相手が何を、どの程度、どういう形で求めているのか確認しないといけません。

「リサーチする」というのは非常に曖昧な言葉なので、どれくらい調べる必要があるのかをすり合わせます。

ここで私が心掛けているのは丸投げして「どこまでやればいいですか?」と聞かない事。

「自分としては現段階で~くらいの要素を調べようと思うんですけど、イメージは合ってみますか?」と伝えます。

こうすることで、自分で考える機会も作れるし、私の場合お相手は代表なので忙しい中で短時間のMTGになるようにできるだけ負担を掛けないように最低限出来ることはしようと思っています。

あとは最終成果物のイメージも聞いておくとよいかもしれません。

今回の場合、最終的な目標は「セミナー資料の作成」でした。

そのための初期リサーチで内容をスライドにまとめることが今日と次の出勤日の課題になることが分かりました。

こうすることで、業務ごとのつながりを意識したり、齟齬の無い形で結果をまとめることが出来ます。

ここまでで料理でいう、「下ごしらえ」が済みました。

「どうやったらそれが分かるのか」を考える

さて、ここまでくればあとは一人で進めるだけです。

まずはターゲットが求める内容は何なのかを明らかにしたいところ。

でもいきなり検索を始めるのは、まだ早い。

確かにターゲットがどのような情報を求めているかを考えるのは、正しいアプローチですが、いきなり手を付けても頓挫します。

なぜなら「どうやったらそれが分かるのか」を考えていないからです。

Googleというのは非常に便利で、我々の生活を変え、ビジネスにも大きく貢献しています。

一方で膨大な情報量を有しているため、私たちはその情報に正しくアクセスし、必要な情報を取捨選択する能力が必要になっています。

何かしら検索すれば答えになりそうなものにたどり着くが故に、その前に目的をはっきりさせる必要があります。

欲しい情報はどのように手に入るのか考えるということです。

今回は「中小企業の経営者向けのセミナー」を実施するということが決まっていて、彼らがどんな情報を求めているのかを考えています。

すぐに「中小企業 セミナー」と検索すると、いくらか他の企業がやっているそれっぽいものは出てくるかもしれませんが、それで果たして大丈夫なのか?

まず考えるべきは「中小企業の経営者が求めている情報はどうやったら分かるだろう?」ということです。

知りたい事そのものを検索するのではなく、知りたいことが分かりそうな事を検索すること。

今回私は、

・中小企業の社長は必要な情報をどこから集めているんだろう?
→検索/SNS/メディア/他の経営者/商工会・商工会議所
・その中で相談が多い事柄を知れるのは何だろう?
→SNSやフェイスブックのコミュニティでの会話を見れば分かるかも

と考えました。

LINEのオープンチャットやフェイスブックの意見交換グループに入り込み、内部の会話を見てみました。

しかし、どれも込み入った話をする関係性が築かれているものは少なく微妙でした。

なのでこのように考えました。

・商工会/商工会議所には複数の経営者が相談に来ているはず
・相談件数の統計や項目の増減を知れないだろうか?
・中小企業庁が発行する白書には中小企業の課題として、相談件数等の推移が載っているかもしれない

求めている粒度ではなかったものの、感染拡大から現在まで相談内容の変動を見て、「最初は資金繰りの相談が多かったが、給付金等の対応が終わり再び営業・販路拡大に関する相談が増えている」という大きな流れは掴めました。

じゃあ、具体的にどのような支援をしているのか、文脈からどのようなことで営業が上手くいっていないか考えよう、と次への一歩が見えます。

このように調べる前に”アタリをつける”というわけです。

リサーチは広い海で目的の魚を釣り上げるようなもの。

まずはどこら辺にその情報がありそうかアタリをつけるのは非常に意味があります。

何かをやらないといけない時には、「何に答えを出せばいいのか」「答えを出すにはどうすればいいか」を考えると生産性が上がります。

段々習慣化できてきているような気がするので、今後も意識的に続けようと思います。





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