製造業における原価計算~必要データの収集~
STEP4:原価計算に必要なデータを収集する
製品加工業を例に説明します。
原価計算を進めるためには、以下のようなデータが必要になります。
原価計算に必要なデータ
■ 製品別の材料費・外注費等の直接費の集計資料
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例)製造業の場合:原価表
食品加工業の場合:レシピ
■ マシンチャージ(※)の集計資料
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例)固定資産台帳や
機械ごとのランニングコスト・修繕費の集計表
■ マンチャージ(※)の集計資料
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例)賃金台帳・工程ごとの作業日報
■ コストセンター(コストが発生する地点・工程)の検討資料
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例)製品別の工程図
■ 製品別・顧客別販売単価の集計資料
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例)売上台帳・製品別単価表
※マシンチャージ(機械の稼働コスト/時間)
マンチャージ(作業者の稼働コスト/時間)についての詳細は
自社の生産タイプを把握するをご参照ください。
次に、これらのデータや資料について、以下の観点から検証を行います。
□ 存在の有無
⇒会社に上述のデータや資料が無い場合、
まず下記を見積もる必要があります。
1)集計・作成にかかる手間・コスト
2)原価計算の必要性(改善の可能性・金額の多寡)【重要】
□ 管理している部署・場所
⇒どこにあるか?誰が持っているか?
□ 精度
⇒最新かつ正確な情報か?
必要な情報がすべて揃っているか?
□ フォーマット
⇒データや資料がどのような形式で存在するか確認する必要があります。
例)手書き、汎用ソフトからPDF出力・CSV出力、エクセルデータ
など
これらの検証結果を一覧表にまとめると、
どこから着手すべきかがわかってきます。
原価計算制度の構築スケジュールを検討する際などに活用しましょう。
続きの「STEP5:用語を整理する」は
以下からご覧ください。