NBAデイリー・レポート(11/18, MON)
11/18のNBAデイリー・レポートのメニューです。
・NBAとワーナーの和解
・ウォリアーズはどうステフ・カリーのプライムを活かしているのか
・キャヴァリーズのエバン・モブリーの成長について
・セルティクスHCのマズーラ節
NBAとワーナーの和解
先週金曜日にNBAを訴えていたワーナー(以下WBD)がNBAとの和解に合意したとのレポートがあがってきました。和解というからには、どちらが何を譲歩したのか気になるところです。正式な発表はアメリカ時間の月曜日にあるそうなのですが、その前に、リークされた和解内容を詳しく見ていきたいと思います。
以下、WSJやAPがレポートした内容をまとめたものになります。
WBDがNBAから引き出したもの:
NBAの海外放送権:とは言ってもテリトリーがかなり限定されている内容になっており、現在明らかになっている国はポーランドとNBAが人気なメキシコとブラジルを除くラテンアメリカだそうです。海外のNBA権はアマゾンが握っているはずなので、WBDがストリーミングする権利も得たのか気になるところです。
NBA TVを含むアメリカ内のデジタル運営権:これにはNBA.comが含まれ、5年契約だそうです。
NBAグローバルコンテンツ権:11年契約。これで「Bleacher Report」や「House of Highlights」がライセンスフィーなしでNBAコンテンツにアクセスし続けるようになりました。運営もこれまでと変わらないものになりそうです。「House of Highlights」はNFLの「RedZone」チャンネルのように、試合のライブアクションを見せるようなコンテンツを提供していくメディアで、WBDのグローバル成長を牽引する可能性が期待されているとの事です。
ESPNからビッグ12の大学フットボールとバスケットボールの試合のサブライセンス権。TNTとMaxでストリーミング。5年契約の模様。
NBAがWBDから引き出したもの:
NBAはWBDに部分的海外放送権を譲歩した代わりに、TNTがESPNとABCにライセンス付与する形で「Inside the NBA」を手に入れました。番組はTNTの本社があるアトランタで制作をするそうです。
日本では「Inside the NBA」はあまりなじみがないかと思いますが、アメリカではSports Emmy Awards (エミー賞のスポーツ部門)を19回も受賞している人気番組です。「Inside the NBA」ももう今年で最後かと思われていただけに、多くのNBAファンから喜びの声があがっています。
ショーの司会はアーニー・ジョンソン、アナリストとしてチャールズ・バークレー、シャキール・オニール、ケニー・スミスが出演しています。放送はNBAの試合のハーフタイムと試合後にスタジオ中継で行われています。
ただ、シャックの契約は今年までなので、契約延長をするか、再契約をしなければいけないようです。
ショーの放送は、開幕戦、クリスマス、プレーオフ、NBAファイナルズなどの主要な試合になりそうだとの事。シーズン後半にABCが毎週土曜の夜に試合を放送するようになったら、そこでもショーが見られるようになる話も出ているそうです。現在全ては流動的で、最終的にはESPNの意向が大きく反映されることになると思います。
NBAはWBDに小さなテリトリーを与える事で、ESPNに素晴らしいメディアをまわすことができました。ESPNもBIG12よりもBIG12のサブリース+「Inside The NBA」の広告枠の売上の方が大きいと踏んだのでしょう。これはNBAにとっては大勝利の結果ではないでしょうか。
ちなみにNBAインサイダーのマーク・スタインによると、来年からNBAを放送することになっているNBCもチャールズ・バークレーの引き抜きを狙っているそうです。
この和解の結果を簡単にまとめると、予想通りWBDはアマゾンの契約にマッチすることができませんでしたし、和解交渉をもってしてもNBAの国内放送の権利をひとつも得ることができませんでした。しかし、WBDはB/RのようなメディアでNBAコンテンツを無料で使えたり、南米での放送ができることになり、広告枠を売る事ができるようになりました。経営が厳しく、少しでも売上が欲しいWBDにとってNBAを訴えた甲斐はあったのではないでしょうか。The Ringerのビル・シモンズは、この和解について「ザスラヴ(WBDの評判が悪いCEO)はちっぽけな見返りでずっと消え失せることになった」と評していますが、WBDはほとんど使い道がなくなった「Inside The NBA」をトレードに出して、少しでも売上をあげる道を獲得することができました。WBDがNBAからこれ以上引き出せることは厳しかったと思うので、最終的にはお互いに納得できる和解内容にまとまったな、という印象です。
今後も新しい情報を随時更新していきたいと思います。
ウォリアーズ
現在10-2とウェスタン・カンファレンス1位になったウォリアーズですが、それはこのオフシーズンでのステフ・カリーを中心とするチームづくりがばっちりハマったことが大きいようです。それについて、サンフランシスコ・スタンダードのティム・カワカミの記事、「ウォリアーズはどうステフ・カリーのプライムを最大限に引き出しているのか」を抄訳して紹介します。
ウォリアーズがカリーを中心に築いたロスターは、まちがいなく機能している。そして36歳のカリーは、再びスーパースターとしての瞬間を連発している。彼は絶好調で、昨夏のオリンピックでの驚異的な活躍がマインドセットがさらに研ぎ澄ませたのだろうし、自分の全ての素晴らしいプレーを補完してくれるチームメイトたちと一緒にいることでエネルギーで溢れているようだ。彼は誰もが夢見ていたよりもだいぶ長くプレーし続けるかもしれない。
「私はただそう期待してる―私は彼が63歳になるまでこれをやり続けると期待している」と、カ―は笑いながらカリーの長く続いている偉大さについて話した。「たぶんそうはならないかもしれないけど、私はそう期待してる」
ウォリアーズがオフシーズンにカリーのサポート役としてポール・ジョージやラウリ・マーカネンを加えようとしたのは正しい判断だった。そして、どちらも獲得できなかった時には、カリーにフィットするロールプレイヤーでロスターを構築したのもまた正しい選択だった。
なぜなら、カリーは今も偉大だからだ。「彼はそれを昨シーズンも証明していた」とスティーヴ・カーは言った。「昨シーズンは今ほどの層の厚さや多様性がなかったと思う。私にとってモデルになるのは2022年だ。2022年には似たようなコンビネーションで優勝した。攻守に優れたチームで、ディフェンスを確立していた。確かあの年はディフェンスが2位だったはずだ。今年も良いディフェンスを確立している。ただ、まだ改善するべき点はある。でも、2年前にカリーとディフェンスを軸に作られたチームで優勝した。そしてそれが今年のフォーミュラでもあるんだ」
数字的な証拠:ウォリアーズは現在、ディフェンシブ・レーティングでリーグ4位。昨シーズンは16位だった。また、今シーズンのオフェンシブ・レーティングは3位で、昨シーズンは9位だった。
ウォリアーズは、昨シーズン以上に速く、層が厚く、強力なローテーションを持っているため、激しいディフェンスのペースを維持できる。この夏に新たにディフェンシブ・コーディネーターに就任したジェリー・スタックハウスの提案で、ピック&ロールのほぼすべてをブリッツし、対戦相手にプレッシャーをかけている。これは、このウォリアーズの時代にはほとんど見られなかった戦術だ。このやり方ではオープンショットをいくつか許すことになるが、その分、多くの混乱を引き起こし、ディアンソニー・メルトン、ドレイモンド・グリーン、アンドリュー・ウィギンズ、ゲイリー・ペイトンのようなアグレッシブでアスレチックなディフェンダーが自由に動き回る機会を増やしている。
「この戦術を採用することを本格的に決めたのは、今年の夏の補強があったからだ」とカーは言う。「メルトンを加えたこと、GPとウィギンズが健康で状態が良いと分かったこと、トレイスとドレイモンドでより大きなラインアップで行くと決めたこと、これらがピッタリとハマったんだ。ジェリーはこの戦術を強く推していて、彼はそのコーチングもとても上手い。でも、これは基本的に人材とチームにとって最も理にかなうことの組み合わせだ。昨年だったら、この戦術は理にかなっていなかっただろう」
ウォリアーズは現在、67勝ペースでシーズンを進めているが、これは明らかに現実的な最終結果ではない。ただ、ここから勝率.600強(例えば43勝28敗)でプレーしたとしても、シーズン52勝になる。これは昨シーズン、ウェスタン・カンファレンスで4位で、2022-23シーズンでは2位に相当する。2021-22シーズンには53勝の3位で優勝した。
「まだ試行錯誤している部分はあるけど、良い結論にたどり着いたと思う」とスティーヴ・カーは言った。「ドレイモンドとトレイスを一緒にスターターで使い、ルーニーをベンチから起用してサイズとリバウンドを補い、クミンガをベンチからのスコアラーとして起用する。彼は今年、チームの得点リーダーの1人になるだろう。彼をベンチから起用するのは強力な選択肢だ。これらの要素がはっきりしてきた」
彼らは慌てて動く必要はない。年をとったスター選手を取れるだけ取るる必要はない。柔軟性を保ち、若手の成長を見守り、大きなチャンスが訪れた時にだけ決断を下す。これを可能にしているのがステフィン・カリーの存在だ。そして、彼の周りに強力なサポートキャストを整えることで、カリー自身の可能性もさらに広がる。これこそ、カリーの全盛期を最大限に活かす方法だ。
ウェスタン・カンファレンス1位のウォリアーズに続き、今度はイースタン・カンファレンス1位のチームを取り上げます。
現在開幕15連勝と快進撃を続けるキャヴァリアーズの原動力になっているエヴァン・モブリーの成長について、The Athleticのデヴィッド・アルドリッチが「無敗のキャバリアーズ、”ナイスガイたちのチーム”でNBAタイトルを取れるのか」で取り上げていたので紹介します。
*以下アルドリッチの記事の抄訳になります。
キャバリアーズのGMであるコビー・アルトマンは、J.B.・ビッカースタッフの後任となるヘッドコーチ候補たちに対し、モブリーのオフェンス能力をどう開花させるか具体的に説明するように求めた。ケニー・アトキンソンは、ボストンとのプレーオフでの5試合の敗戦を取り上げ、ボールを持っているモブリーのみに焦点を当てた編集をしてプレゼンをした。そのセルティクスとのシリーズではジャレット・アレンが肋骨の骨折で欠場し、ビッカースタッフはモブリーをセンターに起用してプレーメイキングの役割を増やした。その結果、モブリーはセルティックス戦で平均21.4得点、9.4リバウンド、3.2アシストを記録し、FG%は63%だった。
さらに重要なのは、モブリーのユーセッジ率がレギュラーシーズン中の20.6からボストン戦では24.1に上がったことだ。今後イーストで勝ち上がるためには、キャヴァリアーズがセルティクス相手にもっと競争力を持つ方法を見つける必要がある。その答えの始まりは、モブリーにボールを預ける機会を増やすことだ。今シーズン、彼のユーセッジは23.8に達している。
「それが私がインタビューの準備で本当に集中した部分だった」とアトキンソンは言った。「ジャレット・アレンがいなかった。彼らはモブリーをトレイルマンとして、ファイブアウトで多くプレーしていた。そして、かなり良い結果を出していた。プレーメイカーとしてポジティブな面がいくつか見えた。彼がトランジションでプッシュするところや、ファイブアウトのシステムでトレイルマンとして機能するところ、スモールな選手とのインバーテッド・ピック&ロールで彼をボールハンドラーとして使うところだ。そして、まだ彼はまだ成長しなければいけない。私は彼がその片鱗を見せはじめたばかりだと思っている。時々、彼がボールをハンドルするのを見て、『この選手はポイントガードだ』って思うことがある」
現在、キャヴァリアーズの驚異的な120.9というオフェンスシブ・レーティング(ボストンの121に次ぐ2位)と、リーグ1位の3ポイント%(41.2%)について多く語られてきた。しかし、キャヴァリアーズは今シーズン3ポイントをそれほど多く打っているわけではない。水曜日の試合前までに、1試合平均36.9本の3ポイントをアテンプトしている。昨シーズンは36.8本だった。違いは、トップの3ポイントシューターたちがたくさん決めていることだ。
昨シーズン、3ポイント・アテンプト数が多い6人のうち、ベンチガードのサム・メリルだけが本当に危険なシューターで40%以上決めていた。しかし今シーズン、ドノヴァン・ミッチェルは40.7%、ダリアス・ガーランドは44.9%、ベンチの主力キャリス・レヴァートは45%を記録している。そして、昨年足首手術の後にわずか2試合しか出場しなかった控えのタイ・ジェロームは、なんと57.7%というとてつもない成功率を記録している。この数字が持続可能とは思えない。
ここで話は再びモブリーに戻る。
アトキンソンは、キャヴァリアーズをこれまでよりも遥かに速くプレーさせている。昨シーズン、彼らはリーグ24位のペース(97.6)だったが、今シーズンは10位(100.42)に上がっている。
ペースが早ければオフェンスが良くなるという保証はない。昨シーズン、ウィザーズはリーグで最もペースが速く、今シーズンも2位だ。しかし、早い展開でのアクションを増やすことで、モブリーのボールスキルがより引き出されている。
モブリーの父であるエリックは長年コーチを務めていて、幼い息子をガードとして育てていた。彼は中学時代からボールハンドリングを磨き、父がアシスタントを務めていたUSCでもそれを続けてきた。しかし、NBAでの最初の3年間、クリーブランドではジャレット・アレンと一緒にローポストでプレーさせられてきた。2人はディフェンスでは素晴らしいデュオだが、オフェンスでは話が別だった。2人ともピック&ロールやロブプレーでは良かったが、長い間ボールを持つことはほとんどなかった。
だが、それが変わりつつある。
モーブリーの成長とキャバリアーズの期待
「リングにアタックするか、シュートを打て」と、モブリーはアトキンソンの指示について話した。「一番彼に注意されるのは、私がシュートを打たない時だ。試合を通して攻撃的な姿勢を保つこと。オープンならただ撃つんだ」
モブリーは、ウォリアーズがドレイモンド・グリーンをハイポストでプレーメイカーとして使う方法を研究している。これにより、グリーンはケヴォン・ルーニーのようなシューターではない選手を同時に起用できるようになっている(今シーズンはトレイス・ジャクソン=デイヴィスも同様)。さらに、どうやってアンソニー・デイヴィスがバスケットを正面にしてプレーしているか、どうやってヤニス・アデトクンボがウィングからアタックするするのかも研究している。モブリーは彼らがやっているようなプレーをしたがっている。
「私は多くのスキルを持っている選手だと思う」とモブリーは言った。「いくつかのスキルはまだ十分ではないけど、試合に出て、慣れない状況に挑むことでそれらを磨いていくつもりだ。そしてプレーオフの時期になって、みんなの力が本当に必要な時に、私のスキルのすべてが十分に磨かれている状態になっているようにしたいんだ」
キャヴァリアーズはモブリーに多くを期待している。彼をオールディフェンシブ・チーム、そしてMIPの候補として押し出すつもりだ。今年7月には5年$224Mの延長契約を迷わず結んだ。キャヴァリアーズが必要としているのは、ハーフタイムにモブリーがテーブルに乗って叫ぶことではない。試合全体に彼の影響が感じられることだ。
モブリーの声はアトキンソンの望むレベルに達しているのか?
「そうだ!」とアトキンソンは断言した。「ただし静かな声でね。彼には彼らしくあってほしい」
さらにアトキンソンは続けた。「彼を急にドレイモンド・グリーンみたいにするつもりはない。彼が自分らしくいることがいいと思う。彼は必要な時に、適切なことを言ってくれる。でも彼が大声でディフェンスのコールをがなり立てるようになるかは分からない。ただ、私からすると、彼があれだけの競争心を持っているなら、それで十分だと思う。あのディフェンスができるなら。そして彼は…とても頭がいい。ベンチやタイムアウト中のハドルで、彼が見ていること、気づくことについてコーチたちからフィードバックをもらっているけど、試合に対する洞察力が素晴らしい」
モブリーも声を上げることに慣れてきていると言った。
「コート上で見えたこと、思ったこと、必要だと思うことを話している」とモブリーは言った。「みんながちゃんと耳を傾けてくれると思うし、コーチたちも私が話し続けるように後押ししてくれる。これからもそれを続けていきたい。
クリーブランドが期待しているのは、モブリーが試合の早い段階で活躍することで、ミッチェルが終盤にフィニッシャーとして力を発揮できるようにすることだ。実際、水曜日の試合では、ミッチェルが4Qだけで23得点中13得点を記録した。現在スクリーン・アシストがリーグ8位のアレンは、12リバウンドで相変わらずゴール下の汚い仕事をこなした。モブリーはわずか8本のシュートしか放たなかったが、プラスマイナスで+17を記録。試合後のロッカールームは明るく、チーム全体が満足していた。キャヴァリアーズの11.7点差というポイント・ディファレンシャルは、リーグの真の優勝候補を判断するゴールドスタンダードとされる数値で、現在リーグトップだ。
しかし、試練は続く。火曜日にはボストンでNBA杯のグループステージ戦が控えている。まだ11月だ、とミッチェルは何度も繰り返した。すべてが順調であり続けるわけではない。チームはそれを理解している。
「どんな会話でもできる関係があるのが大事だと思う」とミッチェルは言った。「普通はリーダーやコーチがそういう話をするものだと思うかもしれないけど、このチームではロスターの1番目から15番目まで、誰でも話ができる。ロスター15番目の選手が1番目の選手に話しかけることもある。そういう関係性が、会話をしやすくしている。それが必要なんだと思う。そして、私たちはいつか厳しい時期に直面する。その時に、このチームとしての姿勢を保てるかどうか。13勝0敗でスタートしたのはもちろん素晴らしいことだ。でも、それを続けること、そして厳しい会話を受け入れる覚悟があるかどうか。それがこのグループの特徴だと思う。勝利のために自己犠牲をいとわないチームなんだ」
はたしてモブリーのボールハンドリングやキャヴスのカットはセルティクスのスイッチディフェンスに通用するのでしょうか。セルティクス戦は目が離せない注目の一戦になりそうです。
ジョー・マズーラ
最後に、そんなキャヴスとの対戦を控えているセルティクスの話題にも触れましょう!
セルティクスのHCのジョー・マズーラが、昨年自分の事でアシスタントをしていて現在ホーネッツでヘッドコーチをしているチャールズ・リーとの対戦について話していた時に、彼らしいズーラ節が炸裂しておもしろかったので紹介します。
マズーラ:「チャールズがここを去る時に言ったんだ。『シーズン中はお前とは話さない。国歌斉唱の時に手を振ったりもしない。そんなことはしない。お前は敵だ』と。でも彼はNBAのルールを破って、アシスタントコーチのロッカールームに入ってきて、無理やり俺にハグをさせた。あれは競争心失わせて試合から引き離すような心理的作戦になりえる。彼は自分が何をやっているのか分かっていた」