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NBAデイリーレポート(11/27, WED)

11/27のデイリーレポートのメニューです。

  • ジョエル・エンビードがまた遅刻!?

  • ジョエル・エンビードのプロフェッショナリズム、ケガ、契約延長について

  • ジャレッド・マケイン:「ステフィン・カリーからインスピレーションを得ているルーキーのジャレッド・マケインはシクサーズで成長している」

  • レブロン・ジェームズのコンディショニング


ジョエル・エンビードの話題がなかなか落ち着きません。こうなったらNBAデイリーレポートでも拾えるだけ拾って行こうと思います(ヤケ)。それだけチームミーティングでフランチャイズプレーヤーが若手から遅刻を指摘されることがいかに普通ではなかったという事なのでしょう。

ジョエル・エンビードがタイリース・マクシィの遅刻指摘にもかかわらず、ホテルを遅く出発。

チームミーティングでタイリース・マクシィから遅刻を指摘された次の試合にも、試合会場入りが遅れたそうです。The Ringerのクリス・ヴァーノンがポッドキャストで明かしました

「私がその試合の前にアリーナに着いた時に、ある男からメッセージが来たんだ。その男はスポーツ・メモラビリア界では有名な人物で、サイン入りグッズを集めてるようなやつだ」

「とにかく、その男がメッセージを送ってきて『こんなの見たことない』って言うんだ。彼が言うには、チームのバスは通常5時に出発して、そのあと2台目のバスが5時15分くらいに出るんだ。ほとんどのNBAチームがそんな感じだ」

「たいてい、ほとんどのチームメンバーは最初のバスに乗って、残りのスタッフや関係者が2台目のバスに乗る。で、5時15分っていうのがその2台目のバスがホテルを出る最後の時間なんだ」

「でもその男が言うには、エンビードは5時55分までホテルを出なかったらしい。俺は『試合は7時からだろ?マジかよ』って感じだった。そして何がすごいって、彼はすごく遅くウォームアップを始めて、3~5分くらい軽くウォームアップしただけで、その後すぐ試合に出たんだ」

「最終的に彼は35得点11リバウンドという、これまで見た中で一番印象に残らない35得点11リバウンドを記録した。フリースローで大げさに倒れ、ジャレン・ジャクソン相手にコートの端まで派手に転げ回って、ほとんどわざとつまづいたみたいな動きだった。本当に奇妙だった」

エンビードは試合の1時間前になってもアリーナにやって来ないこともあるという指摘は以前も紹介しましたが、ケガをしているだけに、エンビードがメディカルスタッフと一緒にホテルで治療を受けていたり、試合前のワークアウトをしていた可能性もあります。

ただ、The Athleticのサム・エイミックが正直に言うと、私は彼のプロフェッショナリズムについては、リーグ全体やチーム内で一貫して疑問視されているのは知っていた」と言うように、エンビードのプロとしての意識は低いというナレティブができあがりつつあります。これを良い意味にひっくり返すのは時間がかかりそうです。

次はそのエイミックがエンビードのケガや契約について話していた内容を紹介します。


FanDuelのNBAショー、「Run It Back」にゲスト出演したエイミックが、チャンドラー・パーソンズから、レポートされたようにジョエルはすべてに遅刻しているのかと聞かれて次のように答えています。

「彼は情報がリークされたことに腹を立てているが、タイリースが指摘した内容自体には特に反論していない。「もっとプロ意識を持つべきだ」という点については認めているようだ」

「正直に言うと、彼のプロ意識については、リーグ全体やチーム内で一貫して疑問視されているのは知っていた」

「シクサーズ内では、これは以前からの懸念事項だった。いわゆる”ジムに最初に来るタイプの選手”的なメンタリティを、彼は必ずしも持っているわけではないということだ」

エンビードのケガについて:

「自分が把握している限り、ジョエルに関して何か問題が起きたのは間違いない。ただ、ここからが厄介なところだ。ジョエルは自分の体についてとても秘密主義で、シクサーズにも可能な限り情報を隠すようプッシュしている。それが最近の罰金につながった理由でもある。その罰金はロードマネジメントについての発言が原因ではなかった」

「問題は、彼らの公的な声明と実際の状況が食い違っていたことだ。リーグはジョエルの医療記録を3日間調査した結果、左膝の状態が正当に深刻であると結論づけた。ファンはこの調査の意味を十分に理解していないと思うが、これは単なる数回の電話を見たりする軽い調査じゃない。メディカル記録、書類、時には違う日付の電話記録まで掘り下げて確認する徹底的な調査だった。そして、ジョエルの左膝の状態は本当に深刻であり、シクサーズが取っていた対応は正当だったと結論づけた」

「彼らに罰金が科された唯一の理由は、彼らの公的な声明が内部の実情とまるで正反対だったからだ。彼らは『ジョエルは健康で、プレーする準備が整っている』と発表し、あたかもロード・マネジメントをしているように見せかけていた。しかし、それはNBAのテレビパートナーの方針と相容れない。そして、リーグもそういった方向には進みたがっていない」

「この状況は混乱を招くものだ。というのも、私がフランスでチームUSAを取材していたとき、代表関係者と話す機会があった。そのとき驚いたのは、テレビやコート上で見たものと、代表チームでの彼の活動が全く違っていたことだ。ジョエルは練習を1回も休まず、シュートアラウンドも欠席せず、代表活動のすべてに100%参加していたと聞いた。それをNBAシーズン中の彼の動きと照らし合わせてみると、常識的に考えて、その間に何かが起きたんだなと考えざるを得ない」

また、エイミックはシクサーズがエンビードのケガがどのようなものかハッキリと認識していると話していました。

エンビードの契約延長について

このオフシーズンにシクサーズはエンビードに3年$193Mの契約延長を与えましたが、エイミックはその事についてシクサーズに後悔しているかを聞いたそうです。

「私は『契約延長をしたことについて後悔はないのか?……あと、その時点で怪我のことは知っていたのか?』と聞いた。それで返ってきた答えが、『そうだ、知っていた』というものだった。そして、今後それをうまくマネジメントできる自信があったという話だった」

「ただ、彼らもその状況をあくまでラスヴェガスのオッズ的な感覚で捉えている。つまり、オッズは素晴らしいものではないが、それでも契約を結ぶには十分だと思ったんだ。でも、彼らは確かに彼がOKでいられる保証はできなかった」


シクサーズにとって暗い話ばかりではありません。ルーキーのジャレッド・マケインが平均16得点、スリー%が40%、TS%は61%、PERは20.0と目覚ましい活躍を続け、早くもルーキー・オブ・ザ・イヤー最有力候補にあがっています。今日はシクサーズの厄払いの意味も込めて、The Athleticのポジティブなマケインの記事を紹介します。

ステフィン・カリーからインスピレーションを得ているルーキーのジャレッド・マケインはシクサーズで成長している

マケインがルーキー・オブ・ザ・イヤーのレースの先頭にいるのに驚いているか?そうだ、20歳の彼がどれだけ早くNBAシーンに急浮上したことを考えれば驚きだ。しかし、もしかしたら私たちは驚くべきことではないのかもしれない。

多くの人が彼の広く人気があるTikTokや塗られた爪に注目しすぎて、バスケットボールにおける彼の知性を正しく評価していなかった可能性がある。確かに、マケインはソーシャルメディア時代に育った多くの若いアスリートと同様、前世代の選手たちとは異なる公の姿を見せている。しかし、彼は偉大なNBAガードたち、特に彼のヒーローであるカリーと同じ資質を多く備えている。

「リーグでずっと一番好きな選手は彼だった」とマケインは言った。「ステフは私の世代を含め、たくさんの人に影響を与えた。子どもの頃、私はできるだけ遠くからスリーを撃ちたかったんだ」

マケインはカリフォルニアで育ち、ちょうどカリーのキャリアが最高潮に達していた時期と重なる。彼は11歳の時にカリーがゴールデンステイト・ウォリアーズで初優勝を果たした瞬間を鮮明に覚えている。彼はゴールデンステイトのガードがゲームを変えるのを見てNBA入りを目指した「カリー世代」の最初のひとりだ。マケインのプレースタイルには、未来の殿堂入り選手であるカリーを彷彿とさせる要素が多い。

「私はどちらかというと、ボールを持ってない時の彼をよく見ていたと思う」と彼は言った。「彼がパスした後にどうやってリロケートするかを見てた。彼がコートを駆け回る様子を見てた。私はほんとうにコンディションが良いし、素早く足をセットできる。だから私はそれらをうまく活かして、シュートを打つ機会を作れると思う」

「リム付近での技術をもっとあげないといけないのは分かってるから、フィニッシュの精度を上げるための練習してる。でも、ディフェンダーがクローズアウトしてきたら、どうやってスペースを作るかを考えないといけない」
キャリア序盤から彼が守りにくい選手とされている理由は何だろうか?まず、シュートが素晴らしい。リリースが速く、射程が無限だ。しかし、それだけでなく、ドリブルからのプレーも予想以上に洗練されている。彼はクイックなファーストステップを持ち、強いフィジカルでディフェンダーをかわしてゴールに向かうことができる。それに加えて、ほとんどリム上でプレーしないという点を補うミッドレンジゲームも持っているし、才能あるピック&ロールのプレーヤーでもある。

マケインはボールを持たずに動く技術がほぼ達人の域に達している。オープンになるためのスクリーンのナビゲーションとスクリーンを操る術を知っている。彼はチームメイトにパスを出してから再びオープンなスリーを狙うためにリロケートする動きをマスターしている。

TikTokブームに乗ったこの子がNBAで通用するかどうか疑うのは簡単だった。しかし、彼は10代の頃からタフさを持ち合わせている。

「今は慣れてるから誰が何を言おうと関係ない」とマケインは言った。「高校の頃からずっと言われ続けてきた。よく彼らからは『TikTokボーイ』なんて呼ばれる。でも、ただ今はもっと大きなステージにいるだけだ。私は一生懸命努力しているし、バスケットボールにどれだけ注ぎ込んでいるかも分かってる。だから人が私についてどう思おうと、私のプレーには影響させない」

もしマケインにとって本当の「ステフ・カリー」的瞬間があるとしたら、それは1週間前のマイアミ・ヒート戦だろう。ただ、その時マケイン本人は気付いていなかった。前半、トランジションの中でウィングとして走っている時、チームメイトのケリー・ウーブレがボールを持ち、フィニッシュに向かっていた。しかし、2人のヒートの選手がマケインへのボールを防ごうとしたため、ウーブレがほぼノーマークでレイアップを決めた。

これが、ここ数週間でマケインが得た「グラビティー」だ。そのことを言われると、マッケインはただ笑顔になり笑った。

今シーズンのもうひとつの印象的な瞬間は、ブルックリン・ネッツ戦でのことだ。彼はスリーを決めた後、振り返って力強く「オレがルーキー・オブ・ザ・イヤーだ!」と叫んだ。


最後にレブロンのコンディショニングについてレイジョン・ロンドがドレイモンド・グリーンのポッドキャストで語っていた事をお伝えします。

「私は彼みたいに自分の身体をケアする人を見たことがない。休養や食事―いわゆるお決まりのことを全部きっちりやっている。ウェイトのやり方、ウェイトルームでの取り組み方、オンコートでもオフコートでもワークアウトへの向き合い方―全てがプロフェッショナルだ」

「また、あれだけ自分の身体に金をかけて、誰も見ていない時でも正しいことをし続けているからこそ、あのコンディションを維持し、あのキャリアの長さを実現できているんだ。4試合連続トリプルダブル?そういう事だ。正直、彼は史上最高の選手だと言ってもいいレベルだ。私はその日々のルーティンを見てきたからこそ言えるけど、彼は本当に規律がしっかりしているんだ」

「彼がやっていることは、平均的な選手はもちろん、私が見てきた中でのNBAの偉大な選手たちですら超えているんだ。それだけじゃなく、スキル、知識、ノウハウ―すべてが揃っている。それが彼を超ハイレベルにしているんだ。わかるだろ?この規律こそが、次元をさらに引き上げる要因なんだ。今の若い選手たちはもっと身体能力が高くて、爆発力もある。でも、それでも彼はゲームをコントロールし、自分のポジションを取り、全員をアウトスマート(知恵で負かす)しているんだ」

レブロンのコンディショニングはNETFLIXの「Starting 5」でも取り上げられているので、興味のある方はぜひ観てみてください。


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