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NBAデイリーレポート(11/22, FRI)

今日のデイリーレポートのメニューです。

  • 記事「ジョエル・エンビード、最近の批判やシクサーズの騒動について」の抄訳

  • エンビードはジミー・バトラーを望んでいた

  • オールスターゲームのフォーマットの新情報

  • ナゲッツはニコラ・ヨキッチとルカ・ドンチッチを組ませようとしていた


ジョエル・エンビードはすべてに遅刻していたのではなく、欠場していた時の1~2回だけだったそうです。エンビード本人が明かしました。「遅刻魔」なんて呼んでしまって本当に申し訳ありませんでした🙏

以下、The Athleticのトニー・ジョーンズの記事の抜粋です。

ジョエル・エンビード、最近の批判やシクサーズの騒動について:「ネガティブなものがずっと私についてくる気がする」

「情報をリークしたやつは、本当に最低なやつ(piece of shit)だ」とエンビードは言った。
「私たちはいろんなことを話していた。細かいことには触れたくないが、その件、あの部分について話したのは40秒くらいだった。でも、それはジョエル・エンビードだから、ものごとはいつも大げさに扱われる。どうでもいいけどね。受け入れる。私が全ての理由だ。だから私は全ての責任を受け入れなきゃいけない」

「悪意があった発言はなかった。私は、自分がうまくいっていないときや、もっと良くならなきゃいけないときに、それを指摘してもらうのが好きだ。その部分(遅刻)については、おそらく欠場の時に1回か2回あったことだと思う。だから、私はもっと良くならなきゃいけない。完璧でなければならない。きっちりやらなきゃいけない。私はそうするつもりだ」

エンビードがフラストレーションを感じているのは、シーズン序盤の段階でいくつもの出来事が積み重なり、チームの状況がさらに悪化しそうになっているからだ。開幕時のあいまいな怪我の状態や、レポーターとのいざこざによる3試合の出場停止を含む出来事が重なり、彼はフィリーの最初の9試合でコートに立てなかった。今シーズン優勝争いをするはずだったシクサーズ(2勝12敗)は開幕からの14試合を消化してこの成績だ。そしてエンビードから見て、チームをめぐる話題は実際のバスケットボールではないものばかりだ。

エンビードは月曜日のチームミーティングの詳細が大げさに報じられたと感じている。その内容が事実でなかったわけではない。それは否定しない。ただ、ミーティングの内容は、チームメイト同士が責任を果たし合うという、ごく普通の会話だったということだ。エンビードとタイリース・マクシィはコートの中と外で親しい関係だ。

実際、水曜日のメンフィスでの試合後、2人はロッカールームでかなりの時間を一緒に過ごし、一緒にチキンウィングを食べながら話をしていた。2人は、お互いに必要があれば批判できるような関係を築いている。

エンビードが明らかに嫌がっているのは、本来プライベートであるべき会話について答えなければならないことだ。そして、その結果、さらに多くの疑問に答える必要が生じたことにも納得がいっていない。

「同じことを何度も何度も繰り返し対処しなきゃいけないのは正直うんざりだ」とエンビードは言った。「私がやろうとしているのは、バスケットボールに集中して、コートの中と外で家族のために最高の自分でいることだけだ。でも、なぜかネガティブなものがずっと私についてくる気がするんだ。なぜなのか理解できない。残念だけど、チームとしてもっと良くならなきゃいけないという事実は変わらない。今のところ、私たちにはミスをする余裕があまりない」

「私たちはまだ優勝争いができる」とエンビードは言った。「でも、それには時間がかかる。多くの問題は、私たちが同じ方向を向けていないことから来ている。私たちには才能は十分にあるが、コートに出てそれをやり遂げなければいけない。私たちにはかなりのチャンスがあるし、もし優勝したらとてもいい話になるだろう。でも、ハードだ。1人の選手が復帰したと思ったら、また別の選手が離脱するかもしれない。だけど、私の体が許す限りコートに出て実際にやるつもりだ」


ジョエル・エンードはジミー・バトラーを欲しがっていた!?

MVPでオールスターであるエンビードのリーダーとしての素行に問題があったかのようなレポートが出れば、それとは関係がないレポートが出てくるのもNBAの常です。今日はその中でももっとも話題にあがったであろうYahoo Sportsのヴィンセント・グッドウィルの見解/レポートを紹介します。

グッドウィル:「私はジョエル・エンビードには何か心に引っかかっていることがあると思っている。そのことを話そう。彼はシクサーズが変えたすべてのことを望んでいた。彼らはケイレブ・マーティンを欲しがっていて獲得したよね。彼らはカイル・ラウリーを取りにいって獲得した。それは彼らがマイアミ・ヒートでプレーしていた選手たちを取りに行って契約したことを意味する。エンビードは別のマイアミ・ヒートの選手を欲しがっていた。彼はジミー・バトラーを欲しがっていた。彼はシクサーズに『My guyを取りに行って獲得するんだ』と伝えた。シーズンが終わったときにジミー・バトラーがヒートでどんな状況にあったかも知っているだろう。パット・ライリーが彼をもっとプレーするべきだとかいろいろ批判して、契約延長をしなかった。だから、少なくともジミー・バトラーを獲得するある程度のチャンスがあるように感じたんだ」

「ただ、交渉が『よし、獲得圏内に入った』というような真剣な段階にまでは達しなかったと思う。でも私はエンビードはハッピーだとは思っていない。最終的にポール・ジョージに落ち着いたとはいえ、エンビードが求めていたのはジミー・バトラーだった。私は彼がそれをはっきり伝えていたと思っている。そして、彼らはそれを実現することができなかった。だから、彼が口をとがらせているとは言わないが、私が言いたいのは、そこではいろいろなことが起きているんだ」

エンビードはチームミーティングのきっかけになったヒート戦の後に、バトラーの事を「リーグのベストプレーヤーのひとりだ。トップ5かもしれない。実際にはベストかもしれない」と褒めていましたので、信ぴょう性があります。


NBAオールスターゲーム・フォーマット

NBAオールスターのフォーマットが次第に明らかになってきました。
以前、NBAは今年もオールスターの試合のフォーマットを変え、3つのオールスターチームと1つのライジングスターズ・チーム(ライジングスターズ・チャレンジで優勝したチーム)からなる4チームでのトーナメント戦にすることを議論しているとレポートしましたが、その詳細が明らかになってきました。

ESPNThe Athleticのレポートをまとめると、次のようなフォーマットが検討されているようです。

  1. ターゲットスコア導入。準決勝ではターゲットスコアを40点に、決勝ではターゲットスコアを25点に設定。

  2. 各カンファレンスでトップ2チームのコーチたちが、この4チームのコーチを担当する。

  3. チーム選出方法や償金額は詳細をつめている

1のターゲットスコアですが、準決勝なら最初に40点を取ったチームが勝つことになります。得点0からのターゲットスコアを40にしてイーラム・エンディングと言ってもいいでしょう。試合時間はかなり短くなる事が予想されます。準決勝1試合で10〜12分くらいになるのではないでしょうか。選手の負担は軽くなりますが、見応えはあまりないかもしれません。

2は、仮に木曜日時点でコーチが選ばれる場合で説明すると、イーストからは1位のキャブスのケニー・アトキンソンと2位のセルティクスのジョー・マズーラのスタッフが選出され、ウェストでは1位のウォリアーズのスティーヴ・カーと2位のサンダーのマーク・デイノールトのスタッフが選出されます。

3。オールスターの賞金はCBAでオールスターゲームで勝利したチームの選手たちには$100,000、敗けたチームの選手たちには$25,000と決まっているそうですが、それは伝統的な12分の4つのクォーター形式の試合の報酬のため、変更が加えられることになるようです。この合計を4チームで分け合うのか、リーグが追加で捻出するのかはまだわかっています。

これで全体的に否定的な声があがっているが、ライジングスターの1年選手や2年選手がオールスターたちと一緒にプレーすることです。ファンたちは本当にライジングスターを見たいのか?と疑問を持たれていて、それならオールスター枠を増やした方がいいのではないかとの意見も多く見受けられます。みんなが見たいライジングスターはウェンビーくらいじゃないでしょうか。そのウェンビーもオールスターに選ばれてしまうかもしれません。そうなったらどうするのでしょうか?

逆に、ライジングスターたちはオールスターに勝ちたいためにハードなプレーをすると見込まれているため、彼らに負けたくないオールスターたちもハードなプレーを見せてくれる可能性も出てくると言われています。

また、ステフ・カリーとニューヨーク・リバティーのサブリナ・イオネスクもまたシューティング・コンテストで競い合うことを検討しているそうです。今年は新たにマーヴェリックスのクレイ・トンプソンやインディアナ・フィーバーのケイトリン・クラークなどの他のNBAやWNBA選手が参加する可能性も議論されているとの事。

今シーズンのオールスターゲームは2月16日にサンフランシスコのチェイス・センターで開催される予定です。


ナゲッツはニコラ・ヨキッチとルカ・ドンチッチを組ませようとしていた

明日はNBA杯「死の組」と言われているウェストのCグループの大一番、ナゲッツ対マーヴェリックス戦が組まれています。ニコラ・ヨキッチ対ルカ・ドンチッチというリーグトップレベルのバスケットボールIQを誇るふたりの対戦を期待していましたが、ヨキッチは個人的理由でクエスチョナブル登録のため、出場は50/50。加えてルカも手首捻挫のため最低1週間の欠場になってしまいました。

大事な一戦でヨキッチとルカが見れないのは残念ではありますが、代わりにヨキッチとルカがナゲッツのチームメイトになるかもしれなかったという最大級の「ドラフトのもし」話を楽しんでください。

この話は、ヨキッチの本(「Why So Serious?」米で予約受付中)を書き、現在ナゲッツのフロントオフィスで働いているマイク・シンガーがESPNのブライアン・ウィンドホーストに語ったものです。

これは2018年のドラフトの話だ。ナゲッツは14位指名権を持っていた。そしてその夜、最終的にマイケル・ポーターJr.を獲得した。誰もが喜んでいた。

さて、その夜に向けて、ナゲッツが高く評価していた2人の候補がいた。ひとりはシェイ・ギルジャス=アレクサンダーだった。彼は確か11位か12位でクリッパーズに指名されたはずだ。つまり、ナゲッツが指名する時点ではもう残っていなかった。ちなみにクリッパーズにはジェリー・ウェストがいて、彼はシェイを見出して、シェイと彼のエージェントに「絶対クリッパーズに来い」と約束させたらしい。もちろんクリッパーズのフロントもその方針に賛成だったけど、ジェリー・ウェストがそのプロセスを主導していた。シェイに確約をして、シェイとエージェントがクリッパーになりたいように説得したり、彼に他のワークアウトを全部断るようにして、エージェントが選手を導くように、いわゆる脅しをかけたりした。

シェイが12位まで落ちた理由のひとつだ。彼はケンタッキー大で活躍していたけど、トップ3指名が確実と言えるほどではなかった。でも、ウェストがその過程で裏でいろいろやっていたことも理由のひとつだ。だから、もし信じられないならウェストに直接聞いてみればいい。とにかく、シェイはナゲッツが高く評価していたひとりだった。でもナゲッツが真剣に狙っていたのは別の選手だった。

ナゲッツはその年のドラフトで、2位指名権を持っていたサクラメント・キングスのGMだったヴラデ・ディヴァッツがルカ・ドンチッチを高く評価していないことを知っていた。そしてナゲッツは、ニコラ・ヨキッチとルカ・ドンチッチを組ませる構想を持っていた。そして2018年のドラフト当日ナゲッツは動いた。電話がかけられ、オファーが提示され、ナゲッツは2位指名権を手に入れようとした。提示されたのは、ゲイリー・ハリスと1巡目指名権2つだったと聞いている。そのオファーを聞いてあきれるかもしれないが、振り返ってみれば、キングスは結局マーヴィン・バグリーを2位で指名した。このトレードが実現間近だったとは言わない。ただ、ナゲッツがこのトレードを試み、議論し、検討されたことは確かだ。ナゲッツはヴラデがルカをそれほど高く評価していないと知って、それを利用しようとしたんだ。
ここでひとつ重要なのは、もしナゲッツがジャマール・マレーを放出する覚悟があれば、NBAの歴史におけるとんでもない「もしも」が生まれていた可能性があるということだ。でもそれは実現しなかった。

ただ、この話は「電話を1本かけて終わり」という簡単なものではなかったようだ。この話はちょうど、サンズが(ドラフトで)ステフ・カリーを獲得できたと思い込んでいた話と似ている。当時、1階下に待機していたレポーターたちの部屋までその歓喜の声が響いたほどだ。でも結局、トレードは実現しなかった。この話も似たようなもので、ナゲッツが「いける」と思っていた瞬間があったんだ。でも結局トレードは成立しなかった。

私はその場にいなかったし、フロントオフィスにいたわけでもない。だから、正確なことはわからない。ただ、これが検討され、調査され、評価された話だったということは確かだ。そして誰かがこう言った。「30秒間だけど、私たちはルカを手に入れたと思った」と。それがもし実現していたらとんでもない話だ。だが結局、ヴラデはそのオファーでは不十分だと判断し、マーヴィン・バグリーを選ぶ決断をした。そしてもしかしたら、彼はあのトレードオファーを受け入れなかったことを後悔しているのかもしれない。だがナゲッツは真剣に考え、動いていた。そして、もしルカとニコラがチームメイトになっていたら、NBAはどうなっていただろうか。

その後、ホークスが3位で指名した選手を5位までトレードダウンすることを決め、トレードが成立した。重要なのは、キングスがどれだけこのディールに近づいていたかということだ。マーヴィックスもキングスにオファーを出していたのかもしれないが、それがレポートされたことはない。これがどうなっていたかは誰にもわからない。


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