NBAデイリーレポート(11/13, WED)
シクサーズの展望
ジョエル・エンビードが復帰したシクサーズですが、今日のNBA杯でもニックスに負けてしまい、開幕10試合で成績は2-8となり、現在イースト14位と低迷しています。
Dunc'd Onのダン・フェルドマンによると、前年度にオールスターだった選手がいたチームで勝率が5割以下のスタートを切ったチームはこれまでのNBAの歴史の中でも20チームあるそうです。
その内、勝率5割以上でシーズンを終えたチームは5チームで、43勝39敗以上の成績を収めたチームはたった2チームになるそうです。そして、プレーオフに進出してシリーズで勝ったチームは1つだけになります。そのチームは2002-03シーズンのレイカーズで、シャックを欠いたレイカーズは開幕からの成績が3勝9敗でしたが、最終的に50勝32敗でシーズンを終え、セカンドラウンドで敗退しました。
これをシクサーズに当てはめると、優勝どころかカンファレンス・ファイナルズ進出も危うい状況です。
しかも、ジョエル・エンビードとポール・ジョージは2連戦のどちらかしか出場しないと見られている上に、まだエンビード、ジョージ、タイリース・マキシィのケミストリーもつくれていません。シクサーズにとって、今シーズンは常に上り坂の厳しいシーズンになりそうです。
ただ、幸いなのはイーストはタンクチームも多かったりしてソフトなので、プレーオフシードの順位はそれほど悪くならない希望もあります。ESPNのBPI予想では、シクサーズは現在(11/13時点)44勝で3位になっています。
エンビードの狙い通り、自身とチームのピークをプレーオフに持ってくることが出来れば、歴史を覆せるかもしれません。
キャヴァリアーズの快進撃
そんなシクサーズと打って変わって好調なのがクリーブランド・キャヴァリアーズです。
キャブスはNBA史上開幕12連勝した8番目のチームになりました。
開幕のベストスタート記録:
2015-16 ゴールデンステート・ウォリアーズ:24-0
1948-49 ワシントン・キャピトルズ:15-0
1993-94 ヒューストン・ロケッツ:15-0
1957-58 ボストン・セルティクス:14-0
2002-03 ダラス・マーヴェリックス:14-0
1982-83 シアトル・スーパーソニックス:12-0
1996-97 シカゴ・ブルズ:12-0
2024-25 クリーブランド・キャヴァリアーズ:12-0
これまでのキャブスのスケジュールは比較的軽いもので、この12勝の中で白星先行のチーム相手の勝利はレイカーズとウォリアーズだけです。今後も明日のエンビードなしのシクサーズ、11/16のブルズ、11/18のホーネッツと勝てそうな試合が続きます。11/20のアウェーのセルティクス戦に勝てれば、その後はペリカンズ、ラプターズ、ホークス×2と続くので、開幕20連勝いけるかもしれません。そうなれば胸アツですね。
マーヴェリックスのタンパリング!?
昨日お伝えした記事の中に、マーヴェリックスがクレイ獲得でタンパリングをしていたと匂わせる情報があったと一部取りざたされています。
それはフリーエージェンシーがはじまる前の6月後半にヘッドコーチのスティーヴ・カーとクレイ・トンプソンが一緒に朝食をとりながら、契約や次のシーズンについて話していた時の事で、その時にクレイが「ダラスに行こうと思っている」と言っていたと書かれています。
フリーエージェンシーのはじまりは6/30の15:00 PTなので、もしこの記事の内容が正しければ、クレイはFA前にマーヴェリックスのオファーを知っていた事になります。
リーグがタンパリング調査をする時は、他チームがクレームを入れた時が多いそうで、ウォリアーズは新しいスタートを切りたいと願うクレイのために何のアクションも起こさない事にしたのかもしれません。レイカーズもクレイを狙っていたようですが、リーグにタンパリングの可能性を指摘しないのは、彼らもひょっとしたらタンパリングをしていたのかもしれません。
2024 NBA杯ほぼ完全ガイド
今シーズンからインシーズン・トーナメントが「NBA杯」としてリブランドされ、賞金やタイブレイカーなどが若干変わっているので、あらためてNBA杯についてまとめたいと思います。
日程
グループステージ:11/2~12/3の火曜と金曜。NBA杯がある日は「カップナイト」と呼ばれる。
準々決勝:12/10~12/11
ファイナルステージ:準決勝は12/14、ファイナルは12/17
今年から準々決勝、準決勝、決勝の日程を空けているのは、勝ち進んだチームのファンがベガスに駆けつけられる時間を考慮したためだと言われています。
グループステージ
30チームすべてが参加し、ウェスタン・カンファレンス3つ、イースタン・カンファレンス3つのグループに分けられ、各グループ5チームで構成される。
グループ分けは前シーズンの成績で決まる。
グループ内のすべてのチームと1試合対戦する。
ホームでの2試合とアウェーでの2試合で行われる。
今年のNBA杯のグループ分け
*カッコ内はトーナメント開始前のESPNのケヴィン・ペルトンのノックアウト・ラウンド進出予想モデルの数字です
ウェスト・グループA
ヒューストン・ロケッツ(32.8%)
LA・クリッパーズ(20.0%)
ミネソタ・ティンバーウルブス(37.7%)
ポートランド・トレイルブレイザーズ(6.3%)
サクラメント・キングス(27.5%)
ウェスト・グループB
ロサンゼルス・レイカーズ(28.1%)
オクラホマシティー・サンダー(55.0%)
フェニックス・サンズ(38.7%)
サンアントニオ・スパーズ(7.6%)
ユタ・ジャズ(6.4%)
ウェスト・グループC
ダラス・マーヴェリックス(33.6%)
デンバー・ナゲッツ(35.0%)
ゴールデンステート・ウォリアーズ(46.4%)
メンフィス・グリズリーズ(21.0%)
ニューオリンズ・ペリカンズ(3.8%)
イースト・グループA
ブルックリン・ネッツ(13.3%)
シャーロット・ホーネッツ(14.5%)
ニューヨーク・ニックス(28.6%)
オーランド・マジック(23.1%)
フィラデルフィア・76ers(38.9%)
イースト・グループB
デトロイト・ピストンズ(11.0%)
インディアナ・ペイサーズ(24.4%)
マイアミ・ヒート(43.7%)
ミルウォーキー・バックス(31.7%)
トロント・ラプターズ(7.7%)
イースト・グループC
アトランタ・ホークス(1.6%)
ボストン・セルティクス(73.4%)
シカゴ・ブルズ(9.6%)
クリーブランド・キャヴァリアーズ(69.7%)
ワシントン・ウィザーズ(8.9%)
ノックアウト・ラウンド
6つのグループの勝者がシングル・エリミネーションのノックアウトラウンドに進みます。
準々決勝は8チームなければいけないため、2チームがワイルドカードになり、それぞれのカンファレンスから勝ち抜いたチームを除いたベストチームが選ばれます。
プレーオフのように準々決勝と準決勝はカンファレンスのチーム同士の試合になります。
準々決勝では、カンファレンスのグループステージでのベストレコードのチームがワイルドカードのチームをホストし、残りの試合ではグループステージの成績が良いチームがホストになります。
準決勝と決勝は昨年同様中立マーケットのベガスで行われます。
準決勝まではレギュラーシーズンの試合としてもカウントされます。そのため、決勝のスタッツはレギュラーシーズンのスタッツには反映されません。
グループステージでのタイブレイカー
グループステージ内での対戦成績
グループステージ内での得点差
グループステージ内での総合得点
2023-24レギュラーシーズンの成績
ランダムなくじ引き
オーバータイムの得点は、得点差や総合得点には計算されません。オーバータイムになった場合の得点差は0になります。
去年のように得点差をかせぐためにハッキングあり、ガベッジタイムなしの試合展開が見込まれます。
賞金
優勝チーム:各選手につき$514,971 ($500,000からアップ)
決勝敗退チーム:各選手につき$205,988 ($200,000からアップ)
準決勝敗退チーム:各選手につき$102,994 ($100,000からアップ)
準々決勝敗退チーム:各選手につき$51,497 ($50,000からアップ)
インフレ調整なのか、エミレーツのスポンサーシップで儲かったのか、キャップスペースのようにBRIと連動しているのかわかりませんが、賞金がそれぞれ3%づつ増えています。