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ドンチッチトレードへの反応③ 兄弟のような絆が壊された…カイリーが明かす感情と新たな挑戦


1. トレードへの反応と感情

記者:
「カイリー、今回のトレードに関しての感想を聞かせて。まず、最初の反応はどうだった?」

カイリー・アービング:
「正直、すごく衝撃だったよ。寝る準備をしてた矢先に、こんなニュースを知るなんて、想像もしてなかった。今もまだ悲しみのプロセスの真っ只中だ。俺の HERMANO(兄弟)がいなくなるんだ。長い時間一緒に過ごしてきたし、キーフ(マーキーフ・モリス)やマキシ(マキシ・クリーバー)とも、バスケットボールの枠を超えた絆を築いてきた。だから、家で見ている皆も、誰か、あるいは数人がトレードで去ると、どれだけ辛いかは分かるはずだ。これが、今俺たちが直面している現実だ。」

「でも、これもビジネスだ。俺にはちょっと手に余る話で、結局は調整するしかない。新しいチームメイトを心から迎え入れる準備をしなきゃならないし、ファンの前に戻ってダラスで語る準備も必要だ。ファンも、俺も、皆同じ気持ちだ。つまり、今はただの調整期間というわけだ。もちろん、新しい仲間たちを軽んじたり、侮辱するつもりは全くない。彼らは俺たちに勝利をもたらし、チャンピオンシップへの道を築く大事な存在だからね。」


2. トレード発生時の対応とリーダーとしての責任

記者:
「トレードが起こるってわかった時、あなたはどう対処しようとしていたんですか?」

カイリー・アービング:
「正直、どうやってこれらすべてに対処するか、考えながら、チームのリーダーとしてベストを尽くそうと必死だった。NBA史上、こんな風変わりなケースに巻き込まれるのは珍しいが、これもビジネスの本質だし、無情な世界だ。散らばったピースを拾い集め、チャンピオンシップに向かって走り続けるしかない。これが俺がプレーする究極の理由なんだ。そして、チャンピオンシップ経験のある選手たちがいるのは大いに助かるが、同時に、あの『スロベニアの小さな大統領』がもうここにいないという現実も認めなければならない。」


3. ボストンでのプレーへの期待

記者:
「昔からボストンでアンソニーと一緒にプレーする話があったけど、やっとそのチャンスが巡ってきたってのはどんな感じですか?」

カイリー・アービング:
「うん、めっちゃワクワクしてるよ。今の俺は、もう若い20代の頃のような長いキャリアは期待できないから、将来のことや自分の居場所、そしてリーグの他の選手たちをどうサポートできるか、常に考えてる。ADとマッチ・クリスティがいることは、俺のモチベーションを高め、メンタリティを強固にしてくれる。彼は素晴らしい選手だし、アンソニー・デイビスもMVP候補としてトップクラス。」」

「だから、俺はコート上だけじゃなく、オフコートでも彼を全力でサポートするつもりだ。新しい仲間たちを正しい形で迎え入れる準備はできているし、同時に、俺自身の感情も大切にしながら、この状況を乗り越えていく。昨シーズンは決勝に進出していい走りを見せたが、やっぱり心のどこかでは痛みがあるんだ。」


4. 2018年のビジョンとチームの変遷

記者:
「ちなみに、アンソニーが、2018年にあなたたちが一緒にプレーする可能性について話していたと言っていましたが……」

カイリー・アービング:
「そうだな、あの年は本当に特別だった。あの時、廊下でKDと話していたら、みんな『この二人が一緒にプレイするぞ』なんて噂してた。その頃、ADの話も同時期に浮上してた。俺たちは皆、ボストンで一緒にプレーするというビジョンを持っていた。ダニー(エインジGM)が、俺がボストンに留まるよう大きな責任を果たしてくれたんだ。でも、当時はJT(ジェイソン・テイタム)やJB(ジェイレン・ブラウン)といった若手もいて、どっちかがトレードになったら、チャンピオンシップを取れるかなんて分からなかった。」

「フランチャイズとしては最善の策を取らなければならず、俺自身も自分にとって最善の道を選ぶしかなかった。状況や手持ちの資産を考えると、必ずしも理にかなっていたわけではなかったけど、今となっては、俺たちが子供の頃に夢見たことを実現できるチャンスが訪れて、本当にエキサイティングだよ。」

記者:
「かつてボストンでADとプレーするなんて夢のまた夢だったんですね。」

カイリー・アービング:
「ああ、まったく予兆もなかった。 ただ、今、2018年の話を皆に伝えておくと、あの年は夢のようだった。カイリー、AD、KDが同じチームにいて、さらにJTも残して彼の成長を見守るなんて。当時、若手はトレードの噂に巻き込まれる準備ができてなかった。噂が広がり始めた途端、俺たちのロッカールームはバラバラになってしまった。JBやJTだけの問題じゃなく、チーム全体が揺らいだんだ。結果として、シーズンは全く違った流れになってしまった。」


5. ニコ・ハリソンGMとの会話と情報の限界

記者:
「ところで、ニコと話したとき、なぜこのトレードが『俺にはちょっと手に余る』と感じたのか、具体的に何を知りたかったんですか?」

カイリー・アービング:
「言った通り、俺にはできることに限界があるんだ。こういう話は、限られた人たちだけが情報を共有しているもので、プレーヤーとしてできることは限られている。ニコに連絡して、彼自身が大丈夫か、家族は無事かを確認した。そして、前に進む時が来たと感じたんだ。それと、キーフ(マーキーフ・モリス)とマックス(マキシ・クリーバー)のことも忘れてはいけない。彼らは昨シーズン、俺たちが決勝に進出するために、チーム全体の心と体、精神を整える大きな役割を果たしてくれた。今、その責任は他の選手たちにかかっているし、俺自身も含め、みんながこの調整期間に踏み出さなければならない。もちろん、統合する過程で健全な失敗もあるだろうが、全体としては良い方向に進んでいると思う。」


6. ロッカールームの現状と今後の統合
記者:
「ロッカールームの雰囲気はどうですか?まだその衝撃が残っているのか、チーム全体の様子はどう感じていますか?」

カイリー・アービング:
「うん、俺たちは今、少しずつピースを合わせながら、全体としてまとまりを取り戻している。最初は疑問や混乱もあったが、今は確実に雰囲気が改善している。みんなで話し合い、お互いに『大丈夫だ』と確認し合いながら、まずは試合を最優先にして準備に取り組んでいる。コートでの練習や、みんなで食事をして繋がりを深めるなど、チャンピオンシップに必要な資質を磨いている。ビジョンは変わらないし、ロッカールームの雰囲気も、少し変わったかもしれないが、調整していけば必ずうまくいくと信じているよ。」

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