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「試合前の握手も必要ない―カニングハム、ジェイレン・グリーンとの真のライバル関係を明かす」
■ オープニング紹介
アダム・レフコー(司会):
「今、デトロイトで何か特別なことが起こっています。そして、このグラフィックに映る男がその中心に立っています。この男は、過去5年間でピストンズの選手として最多得点を記録しています。また、チャウンシー・ビラップスを上回る平均アシスト数を叩き出しており、現在NBAで彼よりもトリプルダブルを多く達成しているのは、ヨキッチとレブロンだけです。」
「そして、彼が2019年のブレイク・グリフィン以来、モーターシティ(デトロイト)の最初のオールスターになると私たちは信じています!明日ホークスとの試合のためにアトランタ(※NBA on TNTの主要な制作拠点は、ジョージア州アトランタにある)に来ているケイド・カニングハムに、みんな大きな拍手を送りましょう!
「昨夜、ヒューストン・ロケッツを見事に打ち破りましたね。ロケッツも最近盛り上がっているチームですが、それに負けない勢いを感じます。ここ数年とは全く違う空気が漂っていますよ!」
ケイド・カニングハム:
「今は最高の気分です。試合に勝って、良いバスケットをして、毎晩懸命にプレーして、安定したプレーができている。気分は良いですが、シーズンはまだまだ続きますし、やるべきことはたくさんあります。」
■ オールスターの定義について
シャキール・オニール:
「ちょっと聞かせてくれ。」
「まず最初に言っておくけど、俺にとって君は間違いなくオールスターだよ。素晴らしいプレーをしてるし、見ていて本当に感心してる。だからこそ知りたいんだ。君にとっての『オールスター』の定義って何だ?」
「人によっていろいろな考え方があるけど、俺の中では君みたいな選手こそがオールスターなんだよ。もし投票できるなら、間違いなく君に入れるよ。それで、君が思う『オールスター』って、どういうプレーを指すんだ?」
ケイド・カニングハム:
「NBA全体で上位24人の選手だと考えています。リーグのトップレベルで、毎試合素晴らしいパフォーマンスを見せる選手たち、それがオールスターだと思います。」
■ JB(ビッカースタッフ)コーチについて
ビンス・カーター:
「JBビッカースタッフについてちょっと教えてくれる?彼が初めて君と会ったとき、どんな言葉をかけてくれた?」
「俺もJBの下でプレーしたことがあるから、彼がどんな人でどんなコーチなのか、ある程度分かってるつもりさ。でも、君にとって彼はどんな存在なのかが気になるんだ。彼が君にとってどんなことをしてくれたのか、ぜひ聞きたいね。」
ケイド・カニングハム:
「彼は最初に、僕に対して多くを求めるつもりだと言っていました。何よりも、僕を全力で突き動かし、ボタンを押すように刺激して、毎日ベストを引き出そうとしてくれると。」
「それに、僕が遅れたり怠けたりしないよう、常に気を配って、チームを引っ張るリーダーになれるよう支えてくれると言ってくれました。それは、ヘッドコーチに望むすべてのことでしたね。彼はこの組織に本当に多くのエネルギーと活気をもたらしてくれたと思います。僕たちはみんな、彼がここにいてくれることを心から嬉しく思っています。」
■ ゲームの進化について
キャンデス・パーカー:
「今シーズンのあなたのプレーを拝見していて、とても興味深く感じています。ゲームの流れが以前よりもゆっくりと感じられ、ご自身のペースでプレーされているように見受けられます。」
「リーグの他のトッププレーヤーについて話すときも、だいたい3年目や4年目でゲームがスローダウンする感覚を得ることが多いですよね。ルーキーとしてナンバーワンピックで入団された当初から、現在までのご自身のプレーの進化について、どのように感じていますか?」
ケイド・カニングハム:
「そうですね、確かにゲームの流れがスローダウンしてきたのは、やっぱり経験を積んできたことと、これまでにプレーしてきた試合の影響だと思います、あたぶ。それが自分にとって、いろいろ試す機会を与えてくれました。その過程で何度も失敗しましたが、その失敗のすべてが今のメンタリティを作り上げてくれました。今では、毎晩しっかり結果を出す必要があるという意識を持っています。」
「でも、初めの頃は全然違っていましたね。どうすればいいのか試行錯誤していて、全体的にまとまりがなくて、自分の立ち位置や何が自分にとって効果的なのかを見つけるのがすごく難しかったです。でも今は、少しずつリズムをつかめるようになってきていますし、チームメートがそのプロセスでたくさん助けてくれました。」
■ プレーオフ目標について
アダム・レフコー(司会):
「シャック、最近の傾向として、ここ数年のナンバーワンピックの選手たちが本当に特別な存在になっているのが分かりますよね。そのグループの一員として、ケイドもその中に入っていますよ。」
シャキール・オニール:
「その通りだ。俺も、彼らのプレーの仕方はすごく気に入ってるよ。さて、最後に聞きたいんだが、今シーズン、現時点でチームは11位だよな。シーズンの終わりには、デトロイト・ピストンズをどこに連れて行きたいと思ってる?」
ケイド・カニングハム:
「間違いなく6位です。プレーオフシリーズを確実にしたいです。」
アダム・レフコー(司会):
「ん、今、(ピストンズは)9位ですね。」
シャキール・オニール:
「9位、10位、11位は同じようなものなんだよ。」
ケイド・カニングハム:
「そうですね(笑)同じですね」
キャンデス・パーカー:
「9‐11位を目指しているのはブルックリン・ネッツですよ(笑)」
シャキール・オニール:
「ごめん、9位だな、オーケー。いや、ちょっと待ってくれ。俺が今話したいのはプレーオフのシリーズだ。シーズンが終わったとき、君たちは現在9位にいるけど、デトロイト・ピストンズをどこに連れて行きたいと思っている?」
ケイド・カニングハム:
「6位以上ですね。」
アダム・レフコー(司会):
「今、6位シードまであと半ゲーム差なんですよ。すぐそこなんです。それを伝えたくてね。正直、あなたたちのチームはもっと評価されるべきだと思うんです。」
シャキール・オニール:
「おい、俺の質問にケチつけるんじゃないよ(笑)。でも確かにちょっと荒っぽい質問だったかもな。『シーズンの終わりには』って話だろ?そうだ、俺が言ったのはそういうことだよ。シーズンの終わりに、ってな。」
アダム・レフコー(司会):
「つまり、プレーインじゃなくて、直接プレーオフのスポットに入りたいってことですよね?」
ケイド・カニングハム:
「その通りです」
■ ジェイレン・グリーンとのライバル関係
アダム・レフコー(司会):
「ちょっと聞きたいんですけど、別に波風を立てるつもりはないんですよ。ただ、特に彼の世代の人たちにありがちな話があるじゃないですか。『最近の選手たちはお互いに仲が良すぎる』とか、『AAU(アマチュアアスレチックユニオン)のサーキットで繋がってる』とかね。でも、昨夜のあなたとジェイレン・グリーンの試合を見ていて、本当にいいライバル関係だなと思ったんです。」
「試合開始のホイッスルが鳴った瞬間から競争心が見えましたよね。あなたたちがドラフトで1位と2位を争ったことが、こういう高いレベルでの競争を生んでいるんでしょうか?今のお二人の間には、競争という観点でどんな関係があるんですか?」
ケイド・カニングハム:
「まさにそれだと思います。」
「僕たちはお互いに競い合いたいんです。高校時代からずっと、どっちが上かっていう議論が付きまとってきました。だからこそ、僕たちはこうして直接対決して、どっちがベストかを確かめるのを楽しんでいるんだと思います。それが僕たちの間にあるんです。」
アダム・レフコー(司会):
「試合前に握手とか、そういうのは一切なしですか?全くそういうことはないんですか?」
ケイド・カニングハム:
「そういうのは必要ないと思います。僕たちはお互いに分かり合ってるんで。」
シャキール・オニール:
「それが“お堅い答え”ってやつだな。でもまぁ、俺には彼が本当に言いたいことが分かるよ。」
アダム・レフコー(司会):
「なんだか新鮮に感じますね。」
シャキール・オニール:
「俺は分かるよ、その気持ち。俺も同じ言葉を話してるからな、ブラザー」
■ ミスを恐れないマインド
ビンス・カーター:
「ちょっと一つだけ言いたいんだ。」
「君がね、『失敗をして、そこから学んできた』って言ったけど、それは本当に素晴らしいことだよ。でも、これだけは覚えておいてほしい。失敗を恐れちゃいけない。最高のプレーヤーたちって、みんなゲームの中で失敗を恐れずにプレーしているんだ。」
「君は今、高いレベルでプレーしているし、その姿勢こそが君をこのリーグのトップの一人にしているんだ。失敗を恐れないからこそ、君はプレッシャーのかかる状況でも輝けるんだ。プレッシャーがかかった場面で、相手が守りに来たとしても、君はこう思えるんだろう?『失敗しても構わない。取り返せるから』って。そのマインドセットが君をより強くしている。」
「だから、今君が言ったことには大賛成だけど、もう一度言うよ。失敗を恐れないでほしい。それが君をこのリーグのトップ24、そしてその先へと導くんだよ。」
ケイド・カニングハム:
「そうですね、自分には一度きりのチャンスしかないように感じてるので、全力でやるしかないんです。」
■ オールスター投票に向けて
アダム・レフコー(司会):
「その意気込みがあったからこそ、昨日の試合前にチームに向けてスピーチをしたんですね。普段はそんなことをしないと聞いていますが、オールスターゲームに向けて準備が進む中で、もしまだケイド・カニングハムの名前を投票用紙に書いていない人がいるとしたら、そういう人たちに何を伝えたいですか?」
ケイド・カニングハム:
「まあ、多分僕たちの試合をまだ見ていないんだと思います。確かに、今は全国放送の試合がないですからね。でも、もし機会があれば、リーグパスを取ってぜひ僕たちの試合をチェックしてみてください。そこで僕がプレーでアピールできると思います。」
「でも、それ以上に伝えたいのは、僕たちのチームがこれまでより高いレベルでプレーしているということです。試合に勝って、プレーオフ争いをしている。今年のピストンズに期待されていたのは、そういう成長だったと思うんです。そして今、僕たちのチームはどんどん良くなっています。僕自身もそのリーダーシップを取ろうと努力しています。」
アダム・レフコー(司会):
「ケイド・カニングハムに投票しようってね、みんな知ってるでしょ。」
ビンス・カーター:
「(シャックを見ながら)で、これまでの彼の言葉を訳すと?」
シャキール・オニール:
「Ebonicsバージョン(※カジュアルでストリート風な言い回し)がいいか、それとも普通のバージョンがいい?」
「Barney流だとこうだよ。『俺がトップなんだ。お前が俺の後ろにいるのにはちゃんと理由がある。そして試合のたびに、なぜ俺が先に指名されたのかをしっかり証明してやる。それだけだ。』」
「握手もいらないし、試合後に抱き合う必要もない。俺が1番でお前が2番なのには理由があるんだ。それが気に入らないなら、次の試合で何かやってみろよ、オールスターで会おうぜ。分かったか?それが彼が言いたかったことだな。」
ビンス・カーター:
「訳してくれてありがとう(笑)」
キャンデス・パーカー:
「(彼)、うなずいてますね(笑)」
アダム・レフコー(司会):
「(番組を見た視聴者からのXの投稿を紹介、読み上げる)『ケイドが、まるで周りのみんなに保険を売りつけようとしてる営業マンみたいに見えるな。』」
(スタジオ笑い)
シャキール・オニール:
「それなら『ザ・ジェネラル保険』だろ。お得なレートでお馴染みの、ザ・ジェネラルに行こう! ほら、行け!」
※「ザ・ジェネラル保険」は、シャックがCM出演している保険会社で、ここでのジョークに登場しています。
(スタジオ笑い)
アダム・レフコー(司会):
「ケイド、ありがとう。シーズン残り、あなたの活躍を楽しみにしています。本当に、頑張ってください」
ケイド・カニングハム:
「ありがとうございます。」