ヴィクトリアマイル レース予想

全頭診断

■デアリングタクト
 右脚頸部靭帯炎からの1年の休養明け1戦目。
 初の東京マイル戦というのもあり、現在の想定オッズでは買えない。
 1週前追い切りは同厩舎のミスニューヨークに先着を許し、
 当週追い切りでは直線に入りだいぶ経っての手前替え。
 陣営の温度を見るに宝塚記念へ向けての叩きか。

■ソングライン
 NHKマイルではシュネルマイスターにハナ差の2着となるも、
 前々走の阪神カップでは最終直線で伸びを欠き15着と言い訳のできない負け用。
 前走はドバイターフスプリントで1着という結果からも
 馬自身がスプリント寄りの馬になってきているのではと感じる。
 1週前追い切りは3勝クラスのグルアーヴと併せ馬をし、3馬身差先着。
 前々走の追い切りでは手前替えを欠いていたが、今回はすんなりと手前替え
 をし、軽快な加速を見せてくれた。
 当日の馬場が稍重〜良まで回復するのであれば紐で抑えたい1頭。

■メイショウミモザ
 前走の阪神牝馬では本命を打ち、単勝、ワイド、3連単と大きく勝たせてもら
 った本馬。鮫島Jの好騎乗で4角6番手からイン突きし、逃げ馬のクリスティを
 交わして見事な差し切り勝ち。デビューからずっとスプリントを使われてきて
 いる本馬だが、馬体の作りや走法から見てもマイルの方がベストだと思う。
 最終追いでも前走追いに続いて好時計を出している。コーナーから直線に入って
 の手前替えがスムーズでそこからとても伸びる馬。
 今回も鮫島Jの継続騎乗に加えて内枠を引けたので、好位差し切り勝ちまで
 あってもおかしくはない。

■マジックキャッスル
 昨年のヴィクトリアマイル3着馬。ここ6走あと一歩が足りず勝ち切れて
 いない。好走時の馬体重が425kg~435kgという点を踏まえると5月12日時点
 の検量で447kgと前走より増加しており、国枝先生もコメントで「枠は良い、
 追い切りも問題ない。あとは馬場が良ければ」とあるように陣営の温度
 も今ひとつ。1週前追い切りに跨った戸崎Jも「走る気持ちはあるが、動きに
 硬さが残る」とコメント。2枠4番の絶好枠を引いているのと当日良馬場で
 行われる事を考えるとパドック・返し馬を確認し、ヒモには抑えておきたい。

■ソダシ
 説明不要のアイドルホース。近走はダート重賞路線で使っていたが久しぶりの
 芝マイル参戦。レコードタイムを出した前年の桜花賞時の馬体と前走フェブラリ
 ーステークスの馬体を見比べて見るとダートを使ってきた影響か、
 前肢にかなり筋肉がつき、ダートよりの馬体に変化してきている。
 桜花賞時は後肢の半腱半膜様筋のラインがくっきりと出ており、非常に好馬体
 に映る。最終追い切りも若干四肢の動きは硬いが、迫力のある良い追い切り。
 当日のパドック次第では本命まであっても良い。

■ディヴィーナ
 母のヴィルシーナは2013,2014とヴィクトリアマイルを連勝している。
 デビューから中距離路線で行くも勝ち切れず、マイル路線に変更してからは
 一気に1勝クラスから3勝クラスまで勝ち上がってきている本馬。
 3走前の2勝戦では湘南S3馬身差圧勝のジャスティンカフェを抑えて1着。
 (ジャスティンカフェは次走安田記念かエプソムカップを視野に)
 1週前追い切りが6F77.5秒と破格の好時計を出しており、
 走りもG1馬と見間違うほどに四肢の連動性が取れており、手前替えや加速に
 関しても申し分ない出来。最終の坂路追いは手前を替えていないのがやや
 気になるものの1発あっても不思議ではない。
 阪神、中京しか出走経歴がなく、今回が初の東京レース場になるため、
 関東輸送の影響が気になる。当日のパドックは注意して見ておきたい。

■レシステンシア
 元々マイル路線で好走していたが、ここ4走は1200mを連戦。
 前走は高松宮記念に出走するも1番人気6着。馬体重+18kgで絞れなかった
 のが原因か?5月12日時点の検量で532kgと更に増加しており、
 輸送減りを考慮しても500kgまでは落ちないか。
 当日のパドックで太め残りであれば消したい1頭。
 追い切りでは右にもたれる面を見せるも迫力・時計共に良い為、
 次走のスプリント戦で買いたい。
 前走1200m組は1-0-2-17と凡走傾向にあるのでこれもマイナスポイント。

■クリノプレミアム
 中山牝馬Sで本命にし美味しい思いをさせてもらった本馬。
 前走の福島牝馬Sでも前目先行で勝ち切るかと思われたが
 アナザーリリックに差されて2着。
 最終追い切りもいつも通りの動きで手前を替え、頭をグッと下げてからの
 加速で状態良好。
 前走中山牝馬Sからの成績は2-2-0-8と好走傾向な事から
 対抗、紐では抑えておきたい1頭。

■アブレイズ
 前走福島牝馬では1番人気に推されるも0.7秒差の9着。
 4角は良い位置につけているも先着している馬たちと比べると
 全く伸びていなかった。この時の追い切りは手前替えも出来ず本調子では
 なかった。今回の追い切りは手前替えもスムーズで迫力ある走りに戻っており
 現在17番人気110倍であれば紐で必ず抑えたい1頭。

■ローザノワール
 5走前までずっとダートを使われてきており、4走前からブリンカー着用。
 そこから4走続けて1800mを使われているが、残り200mの所で他馬に交わさ
 れるレースが続いている。前走の中山牝馬Sは同型のロザムールとシャムロック
 ヒルなどに先手を取られ4番手の競馬に。ここでも残り200m地点で頭に並ぶも
 足が伸びず0.7秒差の9着。
 今年の京都記念で逃げて穴を空けた「アフリカンゴールド」と同厩舎、
 そして大穴を持ってくる「田中勝春」
 距離短縮◉と不良馬場までこなす「マンハッタンカフェ産駒」
 2015年のヴィクトリアマイルで290倍3着になったミナレットにも重なる。
 G1の舞台になりマークが薄くなる事もあり、今回の1600mへの距離短縮で奇跡
 の逃げ残りがあっても・・・

■ファインルージュ
 桜花賞ではレコードのソダシに0.1秒差の2着。
 前走古馬混合戦で斤量55kgを背負い、最終直線に入ったところでドナアトラ
 エンテとホウオウアマゾンが壁になり追い出しが遅れる。
 最後大外から鋭い末脚で差してきたイルーシヴパンサーに勝たれて0.3秒差2着。
 前走+16kgにしては良い結果だと思う。
 今回も前走馬体重プラマイ0で出走できるのも良い。
 上位人気馬の中では最も戦績が安定しており、軸にするなら本馬にしたい。

■ミスニューヨーク
 キングズベスト産駒で道悪の成績は4-0-0-2-6と道悪巧者ぶりが伺える。
 前々走のターコイズSのように道中うまく運べれば、大外直線で差してきても
 なんら不思議はない。今回も継続でデムーロJの騎乗となる点はプラスだろう。
 土曜日の馬場傾向、当日の馬場状態を見た上で抑えておきたい1頭。
 1週前追い切りはデアリングタクトと併せて先着。
 最終の坂路追いでは右手前▶︎左手前▶︎急に左に進路変更▶︎終いまで右手前
 と手前をコロコロ替えていたのが気になったが、1週前を見た感じでは
 馬自身は好調かと思う。

■レイパパレ
 一番取捨に迷う馬。
 大阪杯まで無敗でG1を手にし、そこから2200mへの距離延長に挑戦したもの
 の、惨敗が続き今年に入り2000mに戻し金鯱賞、大阪杯と接戦の末2着と好走
 している。
 今回の1600mへの距離短縮は高速決着になる東京では正直厳しいと見ていた
 が、土曜の朝まで降る雨の影響で当日馬場が渋り時計がかかれば本馬が楽々
 先行勝ちしてもおかしくないのでは?と思い始めてきた。
 又、輪をかけてレース前インタビューで建前を使わないことで有名な川田J
 が「ずっと切望していた1600m戦なので、やっと走れるという気持ちです」
 とコメント。我慢をさせずに追ったレイパパレがどれだけ突き抜けるのか
 非常に楽しみな反面、中距離から参戦のマイル1戦目かつ1番人気では買いた
 くない気持ちが鬩ぎ合っているのが現状。

■アカイイト
 新馬戦の阪神1400m戦今世紀最大の出遅れをかまし先頭と8馬身差最後方から
 上がり最速33.3秒の脚を使い0.6秒差4着。
 出遅れがなければ頭もあったレース。以降は1800m~2200mの中距離路線へ。
 逃げ先行が激化し、後ろに展開が向いた時に後位で脚を溜めれていれば
 一発あっても不思議じゃない。

■アンドヴァラナウト
 前走の阪神牝馬でメイショウミモザに先着を許した時点で印を消そうと思って
 いたが、前走の最終追いと今回の最終追いを見比べると硬さと力みが取れて
 又一段階レベルアップした走りへと進化した印象を受けた。
 年齢を重ねて落ち着きが出たかのように行きたがる素振りを見せなくなった。
 もちろん秋華賞ではファインルージュに差のない3着につけている為、
 今回も人気するのはわからなくもないが、10倍前後のオッズまで上がるようなら
 見送りたい。

■デゼル
 昨年のVMから鞍上は川田Jがメインだったが、今回はレイパパレに乗るため、
 藤岡康太Jにテン乗り。藤岡Jの東京芝の戦績が良くなく、G1の大穴クラス
 となれば尚の事買いにくい。
 ただ、前走の最終追いと今回の最終追いを比べると両者馬なりの単走追いだが、
 明らかに良化している。展開され向けば差して馬券内もあるが、
 他の差し勢と比べると1枚落ちるか。

■シャドウディーバ
 4走前は府中牝馬S(東京1800m戦)で大外直線一気上がり最速で1着。
 そこからジャパンC、有馬と出走するも、いずれも先行競馬に走り、力及ばず
 大敗。5走前の関屋記念(新潟1600m戦)でも4角7番手から末脚が伸びずに
 7着となっている。
 今回の追い切りも動きに活気があるものの、コーナー・直線共に逆手前で
 走っていたのが気になる。
 今回は福永Jから坂井Jにテン乗りになる点に関しては、坂井Jは前目でも
 後方からの競馬もできるのでマイナスにはならないであろう。
 買い要素少なく、来たら諦めがつく。消し。 


■テルツェット
 昨年のヴィクトリアマイル戦14着。後方で脚をタメ、最終コーナーをラチ沿いに
 走り最後の直線はインを猛烈なスピードで上がって来たものの、
 残り200mでソラを使っており走りに集中できていない。
 今回東京巧者のレーンJに乗り替わり上手く手が合えば馬券内もあり得るか。
 1週前追い切りは手前替え・反応・活気共に素晴らしく良い内容だったが、
 最終追いは流石に弱すぎる追い切りなのが不安に残る。

レース予想

馬場:稍重に近い良馬場・内外フラット
タイム想定:1.31~1.32秒(テン1Fのみ12秒台で後は10~11秒台のラップ)
買いたい馬:4角で10位以内の位置どりに付けれる馬/末脚のキレと持続力。

◉ファインルージュ

○アンドヴァラナウト

▲デゼル

△ソングライン

△クリノプレミアム

△レイパパレ

×アカイイト



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