コーヒーミルを分解する
先日、はじめて珈琲焙煎してから、興味が湧き出し、珈琲豆や淹れ方、さらには道具に至るまで、ゆる~くではあるが色々調べたりしていた。
その過程で、コーヒーミルって考えていたよりも重要だと認識する動画や記事に接した。均一な粒度で挽けること、微粉が出ないことなど、今までは殆ど気にしてなかったパラメーターが出てきた。今までは、気持ちよく挽ければそれでいいでしょみたいな感じだったのに。
TIME MORE C3を購入したこともあり、これまでメインで使用していた31年物のミルを、一度綺麗にすることとした。
因みに、私が購入しのは、たまたま見た時に、¥4,000-offクーポンがついていたから。思わずポチっとしちゃいました。なので購入価格は¥7,980-。
私がメインで使用していたミルは、カリタ クラシックミル #42003 。蓋がついてないと豆飛び散って大変だったし、ちょっとおしゃれだったしで、一目ぼれだったなぁ。
購入したのは1993年頃。たしかに31年物なのでクラッシックといえばそうかもしれないけど、31年前買った当時そんな名前だったかなぁ? 価格も3倍近くないかこれ?
んっ?最近の後継製品はアルミニウム製刃使ってんのかぁ。どうなんだろう?私のはばりばりの硬質鋳鉄製臼歯。
で、記事などを見ていると、最近の流行はステンレス刃とのこと。なんと鋳物刃やセラミック刃は流行ではないらしい…。知らなかった…。確かに、3次元CNCフライスなら、形状は思いのままだしなぁ。
まずは分解
清掃前の31年物の雄姿がこちら。
使用後に叩いて粉を落とすことはしているが、分解清掃なんて、購入してから31年間で一度もしたことない!!。Webでみた記事では、『毎日使っているなら半年は掃除しなくても大丈夫』とかいう恐ろしい文言が…。
でも、これってそもそも分解なんてできるのか?
使用した工具は、プラスドライバ#0と8mmスパナ(追加で、はつりノミと金槌)。
ミルの金属部のネジや袋ナットを外していく。ハンドルは上部のネジを手で回せば問題なくとれる。飛散防止カバーは上部左写真の中央左右にある袋ナットを、反対側のネジが回らない様に抑えた状態で8mmスパナで回し、かつプラスネジ(稼働する蓋の回転元)を外せれば、2つのカバーが取れる。
ミル本体上部の鋳物は、木部本体の内部にまで貫通したネジで止まっている。粉受引出しを取り、内部に手を突っ込んでネジが回らない様に抑えた状態で上部の袋ナットを8mmスパナで回してネジを外す。固着していたのか接着されていたのかそのままでは外れなかったが、鋳物を軽くたたいてやると分離できた。
そこで困ったことが発生した。
内刃の軸が長く、引っかかって外れない…。
知恵の輪的な問題ではなく、この状態では物理的に外せない。以下のように方策を考えられるが…。
1. 上蓋の鋳物がかぶさる部分に、軸径の切れ込みを入れる
2. 木部本体底面に内刃の通る穴を開ける
3. 木部を分解する
が、結論から言えば、この状態でも外せる。内刃とつながっている軸は、実は分離できるからである。しかし、外刃を外せる気がしない、まだ本体内部にくっついているのだ。併せて、生産時の組立行程を想像すると、手順はそうではないはず。
今後の清掃性を容易にする(30年もしたことないのに…)ためにも、簡単に分解できる構造に変更することが望ましい。ということで、木部本体の上部板を取り外すこととした。多分接着剤で簡単にくっついてるんだろうと想像して…。
で、先に挙げたはつりノミと金槌でがんがんやったところ・・・
しまった、ホッチキスタッカーで留まってた。気が付かなかった。しかもホッチキスタッカーで留めていた内蓋は横からタッカーで…。
が、ここまできたらもう戻れない。残っている上内蓋は自作すればいいので、強引に取り外す。
こんな長いタッカーでは、ちょっと外せないです。横から抜くこともちょっとやってみたけど、なかり内部にまで頭が打ち込まれていたんで。
外した上内蓋がこちら
自作しなければ・・・。寸法は、96x96 t8。外刃のはいる部分がΦ44、鋳物と固定するネジ用穴が2-Φ6。t8かぁ・・・。t12の板/構造合板ならあるから、それでいいか。
因みに、分解過程で出てきたカスがこちら
なんと、微粉は仕方ないにしろ、丸ごとのものが出てきた…。しかもこんなに…。一体どこに入っていたんだ?? まさか10年物?、30年ものってことはないよなぁ…。
分解全体写真。木部本体はこれ以上分解する必要はないかと…。
あっ、上中蓋を物置の中に入れっぱなしだ…。
次回、洗浄/組立に続く。