![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/119853789/rectangle_large_type_2_78782f1f9615a5ae7713d03a595a238d.jpeg?width=1200)
7室だけの“奇跡”の町家旅館「Nazuna 京都 御所」。蔵風呂で唯一無二のアート体験を【Nazuna宿紹介 vol.03】
京都御苑のほど近くにあるNazuna 京都 御所。囲炉裏ラウンジや、Nazunaブランドのなかでも唯一の施設「蔵風呂」を備えたこのお宿は、観光の拠点として利用できるだけでなく滞在そのものが味わい深い体験に。
実は“奇跡の町家旅館”だというNazuna 京都 御所の成り立ちや特徴について、Nazuna代表の大門さんにくわしく教えてもらいました。
![](https://assets.st-note.com/img/1698203667005-eUjCbdCtCZ.png?width=1200)
大門真悟/OKADO SHINGO
滋賀県出身。関西大学システム理工学部3年の時に、1年間休学し単身ベトナムへ渡り「居酒屋やんちゃ」の立ち上げを経験。卒業後は商社へ就職し、その後2014年にインバウンドの旅行事業を開始。2018年に現在の株式会社Nazunaを設立し、現在4つの旅館と8つの一棟貸しの宿を運営している。
単体では存在しえなかった奇跡の宿
――Nazuna 京都 御所の建物はもともと材木屋さんだったようですが、旅館にするためにこの町家を再生しようと思ったのはなぜですか?
![](https://assets.st-note.com/img/1698208608435-1ovXkaPm36.png?width=1200)
かつて材木屋として使われていた頃の名残が随所に見られる
町家(空き家)の活用方法は、サイズによっておおよそ下記の3パターンがあります。
① 「一棟貸し」という一組貸切の宿
② 複数部屋の旅館
③ 飲食店、雑貨などの店舗
もともとあった材木屋は、なんとも中途半端なサイズ(200㎡程度)。実はこの規模の町家を活用するのが一番難しいのです。
![](https://assets.st-note.com/img/1698204910965-tx29YsJ8r3.png?width=1200)
この規模の町家は、大きすぎて①一棟貸しには向きません。 また、立地が繁華街ではない場合には③店舗としての活用も難しい。 そして、②旅館としては小さいため、採算が合わないのです。
――となると、本来なら選ばれなかった物件なのでしょうか?
はい。ただし今回の施設は、材木屋の建物とその裏の一軒家がどちらも同時に売り出されており、どちらも町家(昭和25年以前の建物)でした。
![](https://assets.st-note.com/img/1698205346579-wvIFcmdMcF.png?width=1200)
2棟をあわせることで、たった7室の小さな高級宿(=②複数部屋の旅館)として利活用することが可能になったのです。Nazuna 京都 御所は単体では存在しなかった奇跡的な施設なんです!
![](https://assets.st-note.com/img/1698206160797-rzj2femmTD.jpg?width=1200)
――すごい!リニューアルされて、違和感なくひとつの宿になっています。もしこの2棟が同時に売り出されていなかったら、どうなっていたのでしょうか?
活用が難しい場合は、そのまま解体されていたと思います。当施設の空き家再生については、公式サイトでもくわしくご紹介していますので、よかったらご覧になってみてください。
昔ながらの町家の縁側や庭を味わえる客室
――Nazuna 京都 御所のコンセプトを教えてください。
当施設のコンセプトは「和菓子」です。和菓子の独特な可愛らしさやその歴史などから、日本の文化を体験できるモチーフとして決めました。
7つの客室はそれぞれ、柏餅・葛切り・八つ橋・串団子・最中・落雁・羊羹をテーマに家具や備品を選定した、独創的な空間になっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1698206721791-l93QRHzqaS.png?width=1200)
家具などは国内だけではなくヨーロッパからも仕入れました。 これにより、和と洋の雰囲気が融合した施設になっています。シモンズ社製のキングベッドなどを備え、快適にお過ごしいただけるようにしています。
――伝統や歴史を感じられる空間でありつつ、幅広い方に愛される工夫がなされていますね。全7室のなかでも特にユニークな客室はありますか?
![](https://assets.st-note.com/img/1698207008532-SQErG0cryP.png?width=1200)
「柏餅」という客室は、ドアを開けて部屋に入っても外!?……と感じるようなちょっとめずらしい仕様です。 昔ながらの町家の縁側や庭を味わえるお部屋になっていますので、ぜひくつろぎながらお楽しみください。
入浴しながらアート体験「光の蔵風呂」
――客室以外に、Nazuna 京都 御所にはどんな特徴がありますか?
まず、フロントのロビー空間がユニークです。かつて「かまど」として活用していた、“おくどさん”と呼ばれる、天井まで吹き抜けになっている空間がそのままロビーになっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1698204182792-y29WgiWCFd.png?width=1200)
町家の歴史を感じることができる
また、Nazuna 京都 御所では「蔵風呂」がもっとも特徴的です。なかなか活用する方法が難しい「蔵」を貸切風呂にしました。
――なんと……蔵をお風呂に!かなり大胆な発想ですね。
しかもただの貸切風呂ではありません。ここでは、京都の四季をテーマにした、40分間の光と音のインスタレーションを体験することができます。
![](https://assets.st-note.com/img/1698208806720-MdGZfqQGjA.png?width=1200)
(お一人様40分/税込1,500円)
唯一無二のアート体験として、国内外からお越しのお客様にたいへん人気のプログラムになっています。
――こんなお風呂、はじめてみました!こういった体験型のお風呂を作ろうと考えたのはなぜですか?
Nazuna 京都 御所の各客室には、すでに素敵なお風呂があります。そんななかで、お客様がわざわざ入りたくなる蔵風呂とはどのようなものか?…… この問いをスタッフみんなで考えた結果、このような体験ができるお風呂になりました。
Nazuna 京都 御所に宿泊いただくみなさまに、ここでしかできない体験を提供しています。お越しの際はぜひご利用ください!
囲炉裏ラウンジもフル活用して
――ほかにもNazuna 京都 御所を訪れた方が楽しめるものがあれば、ぜひ教えてください。
当施設にある「囲炉裏ラウンジ」では、ウェルカムドリンクはもちろん、チェックインから深夜時間まですべてのお客様にアルコールやソフトドリンク、軽食を無料でご提供しています。
![](https://assets.st-note.com/img/1698208096349-msRtAIaKHl.png?width=1200)
――おお、ドリンクや軽食を無料で!そんなサービスをしているのはなぜでしょうか?
ラウンジはお客様と私たちスタッフの接点です。 Nazunaは人と人とのつながりをとても大切にしていますので、ラウンジで食べ物や飲み物を楽しむだけではなく、 スタッフとお客様、お客様とお客様がつながる場所として活用していただきたいと思っております。
![](https://assets.st-note.com/img/1698209901824-PkjTfWPnJR.png?width=1200)
もちろん、囲炉裏でおいしい夕食や朝食を楽しむ空間としてもご利用いただけますので、ご希望の方はご予約時にぜひお知らせください。
一日じゅう宿にいても京都を味わえる
――Nazuna 京都 御所を利用するなら、やはり周辺で見どころのあるスポットは京都御所(京都御苑)でしょうか。
そうですね。京都御所は、騒々しい街中にこんなに静かで季節を感じられる場所があるなんて……と思えるスポットです。
![](https://assets.st-note.com/img/1698210626879-Fb07xO11z9.jpg?width=1200)
池を中心とした回遊式庭園の「御池庭」や、庭石や灯籠が配された「御内庭」など美しい庭園が点在していますので、広い敷地内を大切な方とゆっくり歩きながら、いろんなお話をしていただきたいですね。
――そのほか、Nazuna 京都 御所はどんな利用がおすすめですか?
観光にいろいろと出歩かなくても、一日じゅう宿にいて飽きずに施設内だけで楽しんでいただけるのがNazuna 京都 御所です。
ロビーに座って歴史を感じてもよし、庭を見て自然を堪能してもよし、お部屋についているお客様だけのお風呂を楽しんでもよし、蔵風呂を予約してなかなかできないアート体験に身を委ねてもよし。
![](https://assets.st-note.com/img/1698210916419-JdpEIi4aFm.png?width=1200)
京都の歴史や文化を感じながら、快適にすごせる奇跡的な町家です。全7室と小さな宿だからこそ、Nazunaの徹底された”おせっかい接客”を体験していただくこともできます。
天候やご体調などで一日宿から出られなくなってもきっと満足できる京都の旅を、ぜひ一度味わってみてください。
――Nazuna 京都 御所でしか体感できないことがたくさんあって、宿泊そのものがメインイベントになる旅館ですね!本日はありがとうございました。
Nazuna 京都 御所で、あなたに「おせっかい」してくれるかもしれないスタッフ達
民谷 直幸さん
![](https://assets.st-note.com/img/1698218668982-QAHDpH8AsG.png?width=1200)
滋賀県出身、2020年3月からNazunaに参画しました。Nazunaと今まで自分が働いていたホテルとの大きな違いは、お客様と接する時間の長さ。お客様と接する時間が長ければ長いほど、お客様から引き出せるものも増えます。お客様の情報が無ければそのお客様に合った提案も出来ないし、何に興味があるのかも分かりません。Nazunaの特徴である”お客様と接する時間の長さ” ”お客様との距離の近さ”は、より良いサービスやおせっかいを生みだしています!
羽佐 文斗さん
![](https://assets.st-note.com/img/1698218896618-G5md0DVtIj.png?width=1200)
大阪府出身、新卒で銀行の営業職として勤務後、2022年2月よりNazunaに参画しました。銀行時代に「日本のサラリーマンってすっごい暗いなー」ってふと感じたんです。自分自身、リフレッシュやメンタルのコントロール、日々疲れた身体の癒やしを旅行や温泉に求めていました。いつしかそういう場を「自分で作ってみたい!」と感じるようになりNazunaに入社しました。Nazunaは一人ひとりの意識が高く、自分で考え、みんなで一つのものを作っていく。こういうことができることに日々刺激を受けています。
「Nazuna 京都 御所」について
![](https://assets.st-note.com/img/1698211321339-I06Pg6RT2A.png?width=1200)
〒604-0003 京都市中京区花立町255-1
Tel: 075-708-6870 | Fax: 075-708-6827
Email: nazuna@nazuna.co
ご予約はこちらから
取材・執筆:サトーカンナ
生活や散歩、漫画のことなどをすきに書いています。「ebookjapan」「サンポー」「さんたつ」などに寄稿。
Twitter:https://twitter.com/umaicupcakes
note:https://note.com/milkcupcakes