エレファントカシマシ 大阪城ホールファイナル 義理堅きファイティングマン
2023.4.23 35th ANNIVERSARY TOUR 2023 YES.I.DO@大阪城ホール二日目
コンサート前に友達に会えた。
エレカシつながりで出会えた友達。数年ぶりだったろうか。
初めて会えたのもここ大阪城ホールだったなぁと後から思い出した。
友達に会えたうれしさと、いよいよエレカシデビュー35周年の初アリーナツアーファイナルであることに緊張もしていた。
バンドの歌と音を目に耳にココロに刻みたい。
本日の座席はアリーナ39列42番。
真ん中より後方なのはわかっていたからステージは遠いなと思っていた。
座ってみると、ステージと真ん中の延長線だったのでびっくりした。
17時開演
エレカシの楽曲が組み合わさって作られたSEが流れ、若かりしバンドの写真。
このSEはRAINBOWや風と共にをプロデュースしてくれた、村山☆潤さんが作成してくださったんだと後から本人のツイートで知った。30周年のときのオープニングも村山さんが作成されたもので、今回もそれと同じくらいかっこいい仕上がりなので、どなたか作られたのだろうと思っていたから知ることでできうれしかった。それと村山さんも今回の35周年に関わってくださっていたのだということもうれしいし、ツアーだけじゃなく他のこと、例えばエレカシのニューアルバム作成とかにも絡んでくれているといいなと希望的観測も思った。
Sky is blue でゆっくりと、見えないステージの幕が上がっていくよう。
歌詞の「ごらん」の部分がやさしく聞き入ってしまった。
ドビッシャー男のイントロが大好きで、ちょっとばらついた感じもまたこの曲のよさだと思う。トミのドコドコドコドコとなるドラムがかっこいい。
悲しみの果て
最後のフレーズをおかわりする。
それにバンドも合わせようとすると、宮本さんがバッと手を後ろ向きに突き出してそれを制する。ビタッと止まるバンドの音。
デーデでは最高にいい口のとんがり具合。
星の砂では花道を真っ直ぐこちらに向かって歩いてくる。
来る!こっち来る!!とずっと遠くても興奮する。
大阪――――!
指折りの美男美女が集まるなんてそうないと思います。
そんなみんなに、きれいで、美しくて、研ぎ澄まされた、あなたの心に寄り添うバラードをお届けします。
歌うは珍奇男!!
ちょっとスィートボイスで始まる珍奇男。
目がどんどんより目になるし、後半の、
働いておっとっとっとー
あーはっはっはっは!
あーはっはっはっは!
椅子から立ち上がったり、床にしゃがみこんだり、そ拍子でマイクが床にゴン!!
毎度どう着地するかハラハラするけど、35周年アリーナツアー怖いくらいにかっこいい、新しい扉が開いた珍奇男だった。
金原ストリングスも加わって昔の侍。
つい先ほどの血気に逸るような珍奇男歌った後なので、さすがに息が少し上がっていたように思うけど、それでもほんの少し。いやはやすごい。
奴隷天国を歌って、マイクゴンっと床に置いて無言で下手へ帰る。
17:45
二部開始
二部開始の合図で曲が流れるのだが、ちょっと占いでも始まるかのようなスピリチュアルな感じ。これも村山さんが作られたのか?
ありがとうございます。
大阪!
今日、エレファントカシマシ、35周年大阪城ホール!
ファイナル!
行こうぜーーーー!
一部終了の時とは打って変わってフレンドリー。
新しい季節へキミと
高音の部分がちょっと出にくそうところもあったが、まっすぐでやさしくて、あったかくて、聴いていてとても心地よかった。
明日からのメッセージを届けてくれるのはこの人だと思った。
ステージに立つ宮本さんの目はキラキラしている。
片や自分は歳を取るにつれ、キラキラが無くなっていく。
日常は生活していくために生活して、増える白髪にシワ、くすむ肌、見えなくなる目。どんどん老いる身体。好きだったものもそうでもなくなっていき、心震えることも少なくなる。
旅のMCで、
人生は旅じゃないかって思っていて
心に火を灯す、旅だとオレは思っている。
宮本さんだって自分自身の老いを感じるときがあると思う。でも宮本さんには歌と音楽があって、宮本さんの目がいつもキラキラしているのは、心に火を灯す源となる、歌と音楽がいつも満たされているからなのではと思う。その歌と音楽で心を満たすために、どれほどの努力を日々されているのかは想像を超える。
人生は旅、心に火を灯す旅。
その火の源となるものはひとそれぞれ。
自分も残された人生がどのくらいかわからないけど、キラキラしていきたいなと思う。自分の持ち場で一生懸命生きて、キラキラした目で胸を張ってまたコンサートに出かけよう。
その、旅で久しぶりに「ギター!オレ!」を聴く。
その後方で石くんがサングラスをすちゃってかけ直して、臨戦態勢入ったのを見逃さなかった。自分も宮本さんに振られて弾くから。
MC
ようこそお越しくださいました。
35周年・・・コンサートとか、レコーディングとか、その辺ウロウロ散歩している間に過ぎました。
その間、いろいろな素敵な人に出会えました。
性格がいいのでしょう。
自分の自得のするところでしょう。
会場は笑いが起きていました。
大阪―――――!
いい耳持っているな!!
ハナウタでは軽くスキップするように上手から下手へ移動していた。
MC
なぜだろう?
男も女もかわいいぜーーー!
愛してるぜーーーー!
少しだけ、四月の風を歌ってくれた。
大阪だけ特別。
昔に贔屓にしてくれた大阪へ、贔屓のお返しといつも思っている。
続く今宵の月のように
いつの日か~(ギターシャラン)
あふれる~(ギターの音程おかしい)
あれ?
いつの日か~(ギターシャラン)
あれ?
三回くらい繰り返し、やっと歌い始めることができた。
今宵の月のようにを歌い終わって拍手が鳴り止まない中、それをぶった切るように始まったRAINBOW。
歌詞がところどころ怪しく、
オレがオレさーーーー!
オレがヒーローさー!
と、私には聴こえた。
RAINBOWを歌い終えたら真っ暗になり、宮本さんがどこにいるのか分からない。目を凝らすとゆっくり、ステージに戻っているのが見えた。
ステージ中央で下手の方を向き、体を半分に折り曲げて、次の曲に備える。
悪魔メフィストになる
この悪魔メフィストのとき、スクリーンにアニメーションが映る。
荒廃した都会のビルが崩れ落ち、無数のカラスが飛び交う。
他の曲でもスクリーンにグラフィックな映像があったが、元のアイデアなどは宮本さんが考えているのだろうか。ソロでもアートなことをしたいと仰っていて、実際いろいろと映像が映っていたから、バンドでもそれをしてみたかったのだろう。
この曲のときは私は座って聴いていた。すると、イスからドラムのリズムに合わせて振動が伝わるし、心臓にビリビリ声が響いてびっくりした。
数年前、エレカシのゼップでライブがあったとき、途中気分が悪くなり外に出て、医務室のようなところで床に横になっていたら、床から宮本さんの歌声がビリビリ響いて気分悪いはずなのに可笑しくて笑ってしまったことを思い出した。
18:45 二部終了
MC
ありがとうございます。
次歌う曲は風と共にという、みんなのうたになった曲です。
50歳の時の、今年、わたし57なんですけど、10歳のとき、みんなのうたで出まして、40年後、記念に50歳でも出して、NHKの人にほめられたっていう、エヘヘ
石くんの方を向いたら、石くんは大きくうなずいていた。
桜の花、舞い上がる道を
歌いだしはギターを弾いていたけど、そのうち床に置いて、のぼりくだりの道のところの手振りでピックがポロリと落ちるのが見えた。
花道をまっすぐ歩いてくる。
ピンクの花びら舞う中で歌う宮本さんは、力強く、頼もしくて、かっこよくて、美しかった。
so many people
一番のオーイエーの部分、マイクからフッ顔を外し、オーイエーを言わない。
なに?今の?
オーイエーの部分だけ、ちょっと歌ってみた。
ズレてる方がいい
ここまで歌ってこの声量。なんならだんだん出てる。すごいと思う。
あぁー、のあぁーがすごい。
このあぁーが出せるのは宮本さんだけだ。
他のアリーナでは見られた宮本さんからのスタッフへの指示が、大阪城ホールではほぼ見られなかったように思う。リハを重ねて微調整されたのだろう。
と思っていたら、曲の最後の締めの箇所、宮本さんがギターをかけたまましゃがんだので、ギターがベイーンって音が鳴って、宮本さんもしまった!!という顔をされていた。
メンバー紹介で、
オン!ギター!
石森敏行!
相棒です!
光っています!
という紹介の仕方で笑ってしまった。
MC
10人のエレファントカシマシでお届けしましたー!
やっぱ、大阪!!
でっけえなーーー!
ハートがよーーー!
褒めてもらえたようでうれしかった。
前後の言葉は忘れたが、宮本さんが、
「もう36周年といってもいい!」
と言ったから、え!!となってしまった。
デビュー記念日はもう過ぎたからもう36周年に突入しているのか。
宮本さん誕生日まだなのにもう57歳って言ってるし、数え歳?満?うちのおばあちゃんを思い出した。
そんなこといってたら40周年なんてあっという間じゃないか。
俺たちの明日では着ていた黒ジャケットの脱いで白シャツになる。
白シャツがまぶしく光っていた。
サビの部分で花道から降りてアリーナを歩く。お客さんの前でガッツポーズしたり、若い男性の前ではぐっと顔近づけたら、男性はひえっ!って感じで後ずさりしていた。
そりゃあ、宮本さんにロックオンされたら引いてしまう。
アリーナを花道横だけでなく、上手下手のステージ前もおそらく端まで行っていたようで、サビも終わり、花道ステージには石くんがギター弾きに出てきたけど宮本さんはいなかった。
花道に足をかけてコロンとうまく上がる宮本さん。これを歌いながらもちろんぶれることもなくやるのがすごい。
花道へあがり、床に降り積もっている花びらを片手ですくい、花道で待つ石くんの頭にぽふっ!とかぶせていた。
何も言わずに新曲、yes I doを歌い始める。
スローテンポなのにめちゃくちゃロックで、宮本さんの息遣いひとつ聞き入ってしまう。メンバーで作った新曲。35周年の節目にこの曲で勝負するんだ!という気概がしびれるほどかっこいい。
どんなときも真摯に音楽と向き合い、ライブを重ねてきたエレファントカシマシだから歌える曲だと思う。
今の自分のままで生きていける、肯定していいのだという力をもらえる、大好きな曲になった。
答えはいつもheart の中にあるのさyes I do
このフレーズがコンサートが終わってもずっと耳の奥でずっと流れていた。
間髪入れず、ファイティングマン。
ガニ股石くんを下手側へ向けて、自分は歌いだす。
石くんしばしそのポーズのままギター弾き続ける。
会場の空気をかき混ぜるようにステージを駆け巡るファイティングマン。
拳をどんなに突き上げても、拍手を送っても足らない。沸き上がる、とんでもなく大きな感情の塊。
ゆさぶられるこの気持ちは届いているだろうか。
ファイティングマンが終わってしまう。
ツアーが終わってしまう。
感動と寂しさがない交ぜになる中、ステージを駆け巡る宮本さんを見つめる。
最後にもう一度、上手には行けたけど、下手へは時間がなくて行くことができず曲を締めた。
アンコール
メンバーと一緒に登場。
真っ赤に燃えるライト中で待つ男。
歌舞伎か能か、伝統芸能をみているかのよう。
大阪ベイベー!!
みんな!!かっこいいぜー!!
アンコール終わって、これで電気ついて終わりかなと思ったら、もう一度出てきてくれた!
やっぱりファイナルだからか?
うれしさで声が上がる。会場が歓喜に震えていた。
宮本さんがメンバーを紹介。蔦谷さんから始まり、全員と握手する。ハグはしていない。後で思ったが、金原さんたちもいるから、蔦谷さんともしハグし始めてていたらみんなとしないと気まずくなるし、全員とハグしたらもう悲鳴が上がっていたことだろう。
ストーンズ風挨拶をして、客席に向かって指差したり、拍手したり、投げキッスもしていたかも。宮本さん、中盤からはずっと目がうるうるしているように見えた。でも今日はこらえていた。
たくさん手を振ったあと、最後に宮本さん、下手へ向かって、マイクはもう持っていないのにマイク持っているふりして、たたたって駆け出してポーズ!
ファイティングマンで下手へ行けなかったからだと思った。
なんて律儀なんだ。
エレファントカシマシデビュー35周年おめでとうございました。
これからも、メンバー全員が健康で、エレファントカシマシの音を奏でられますよう、心から願っています。
アリーナツアーたくさんの楽曲と感動と幸せな時間をありがとうございました。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
2023/04/23(日) 大阪城ホール セットリスト
01.Sky is blue
02.ドビッシャー男
03.悲しみの果て
04.デーデ
05.星の砂
06.珍奇男
07.昔の侍
08.奴隷天国
09.新しい季節へキミと
10.旅
11.彼女は買い物の帰り道
12.リッスントゥザミュージック
13.風に吹かれて
14.翳りゆく部屋
15.ハナウタ~遠い昔からの物語~
16.今宵の月のように
17.RAINBOW
18.朝
19.悪魔メフィスト
20.風と共に
21.桜の花、舞い上がる道を
22.笑顔の未来へ
23.so many people
24.ズレてる方がいい
25.俺たちの明日
26.yes I.do
27.ファイティングマン
28.待つ男(アンコール1)
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