アルビノとは違う?世界一レアな「白変種のワニ」が誕生!飼育下では世界初!
米フロリダ州にあるワニ園のゲーターランド(Gatorland)は7日、世界で最も稀少な”純白のワニ”が同園で誕生したと報告しました。
この個体は通常の茶褐色の模様があるワニとは違い、全身がホワイトチョコレートのような美しさを湛えています。
こうした真っ白な個体が生まれると多くの人は「アルビノ」と思いがちですが、このワニはアルビノではなく、「白変種(リューシズム)」と呼ばれる希少な個体です。
しかも今回は飼育下で生まれた世界で初めての白変種ワニとなっています。
白変種とはなんなのでしょうか? そしてこのワニは一体どのような経緯で生まれたのでしょうか?
参考文献
ライター:大石 航樹(Koki Oishi)
愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。 他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。 趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。
白変種のワニが誕生!飼育下では世界初
白変種のワニは極めてレアであり、新たに生まれた赤ちゃんを含めても世界に8匹しか知られていません。
同園のCEOであるマーク・マクヒュー(Mark McHugh)氏は、この奇跡のワニが生まれるに至った経緯を説明しています。
マクヒュー氏は2008年に、ルイジアナ州ニューオーリンズにあるオーデュボン動物園(Audubon Zoo)から「景気が悪くてワニを飼育できないので引き取ってくれないか」との連絡を受けました。
その中にいたのが白変種のワニ「ジェイアン(Jeyan)」でした。
ジェイアンはアメリカアリゲーター(学名:Alligator mississippiensis)のオスで、真っ白な体を持っています。
加えて「アシュリー(Ashley)」という別のメス個体も引き取っていました。
彼女の見た目は普通の個体と同じ体色をしていますが、表(見た目)には現れない潜性遺伝子として白変種のDNAを持っていると考えられていました。
それ以来、ゲーターランド(Gatorland)はこの2匹の繁殖を進めており、今年8月ついにその成果が形となって現れます。
アシュリーは2つの卵を産み、一つからは典型的な茶褐色のオスのワニが、そしてもう一つから純白のメスのワニが誕生したのです。
こちらは白変種のメスが生まれる瞬間を捉えた映像です。
キャプションには「白変種のワニの赤ちゃんがゲーターランドで生まれました。飼育下での誕生は世界で初めてです!」との旨が書かれています。
このメスの赤ちゃんは透き通るような真っ白な肌をしており、瞳の色は深いクリスタルブルーとなっています。
マクヒュー氏も「これは珍しいなんてものじゃなく、まったく驚くべきことです!」と喜びを爆発させています。
しかし、真っ白という点では「アルビノ」も同じですが、白変種とは何がどう違うのでしょうか?
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