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「次は俺が出るぞ」マカジキは体を光らせ狩りの攻撃役を仲間に知らせていた!

マカジキ「次は俺が行く!」

FPSゲームでも、実際の戦場でも、チームで敵を攻撃するとき誰が突撃し、誰がサポートに回るか仲間に合図を送ります。

マカジキはこれまで、群れで狩りをする際に決まって1匹ずつ小魚の大群に突っ込み、きちんとした連携を取れることが知られていました。

マカジキは非常に泳ぐ速度が速く、また鼻先が尖っているので仲間同士で衝突すると危険なため、これを回避するために連携がきちんと成されていると考えられますが、どうやって彼らが狩りの順番を仲間と通信しているのかは不明でした。

しかし今回、独フンボルト大学ベルリン(HU Berlin)の研究で、マカジキは狩りをする個体のみが明るく輝き、それ以外の待機組は暗い体色を維持するという驚きの発見がなされたのです。

どうやらマカジキたちは体の輝きを見て「あ、次はあいつが行くのね」と判断しているようです。

研究の詳細は2024年2月26日付で科学雑誌『Current Biology』に掲載されています。


参考文献

元論文
Rapid color change in a group-hunting pelagic predator attacking schooling prey
https://doi.org/10.1016/j.cub.2023.12.040


ライター:大石 航樹(Koki Oishi)
愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。 他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。 趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。

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