ゴリラの性器を類人猿最小にした遺伝子が「男性の不妊」にも関わっていた!
ゴリラのオスはそのイカつい見た目とは裏腹に、類人猿の中で最も小さな性器の持ち主です。
大人のゴリラでも性器の長さはたった3センチしかありません。
それだけでなく、彼らの精子は泳ぐスピードが遅かったり、卵になかなか結合しなかったりと生殖能力がかなり低いことで知られます。
そして今回米バッファロー大学(UB)の研究で、ゴリラの性器を小さくしたり、精子の機能を低下させたのと同じ遺伝子変異が「男性の不妊の原因」になっている可能性が見つかったのです。
こうした生殖に不利に働く遺伝子は、普通に考えると淘汰されていきそうに感じますが、なぜゴリラの間では一般的なのでしょうか?
研究の詳細は2024年5月9日付で科学雑誌『eLife』に掲載されています。
参考文献
元論文
Pervasive relaxed selection on spermatogenesis genes coincident with the evolution of polygyny in gorillas
https://doi.org/10.7554/eLife.94563.1
ライター:大石 航樹(Koki Oishi)
愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。 他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。 趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。
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