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人工衛星の操縦

人工衛星ってロケットで打ち上げた後は、放っておいても仕事をしてくれるように思いませんか。
探査衛星など地球から遠く離れたところまで行く衛星は、ある程度衛星が自律的に動きます。そうしないと電波が届くのに時間がかかるので、うまくコントロールできないのです。

地球を回っている衛星の多くは、姿勢制御など自律的に動く部分もありますが、運用と言って、地上からリモートコントロールもしています。
つまり地上から操縦しているのです。

さて、静止衛星は地上から見ると一定の位置にいます。したがって、地上のアンテナを衛星に向けておけば、衛星と通信ができます。

しかし、周回衛星と言って、低いところを回っている衛星は地上から見ると常に動いていますし、地球の裏側に行ってしまうと、通信ができません。このため、衛星が見えるところにいる時に、色々な指令を出す必要があります。

衛星の運用の中で一番大変なのは、初期運用と言って、打上げてから、
衛星が仕事を始めるまでの間の期間です。この間に衛星の位置や姿勢を調整したり、太陽電池のパネルやアンテナを開いたり、といったことを行います。この期間を専門用語ではクリティカルフェーズと言っています。

実は、衛星を設計したエンジニアたちは、その間が一番緊張するのです。それが終わると衛星はようやく本来の仕事を始めるのです。


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