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iPhoneのリレーみたい

(見出し写真は大きいちぎりパン)

304日記

いもうとが1年ぶりに2泊遊びに来た。
2日とおして糸屋さんをいっしょに巡った🧶
前夜に買ったパンといもうとに母が持たせてくれた
お手製のイチヂクジャムと柿と一緒に朝ごはんを
ドラえもんの映画を見ながらたべた。
その後 前髪を切ってもらい ローカル通信しか
出来なくなった DSのとび森を通信した。
前夜 どう森が最新作になればなるほど他者への
介入度が高く なんかすごく嫌だな〜って話をした。
どうぶつの家の家具をプレイヤーがかえれたり
一緒に村で暮らす動物を選べたりするそうだ。
でも ローカル通信(つまりその場に一緒にいないと通信できない!)しかもう出来ない今
わたし達がオンライン上で通信出来る術は
現状の最新作へと乗り換えてゆくしかない...
つらい...

向かい合って地べたに座って食べる

お昼に寄った喫茶店に携帯を忘れたと いもうとがアップルウォッチを介して駅で気付いた。
片道15分歩いたところだった。
帰りの時間ともう1件寄りたい毛糸屋がある事
(なんだったら今回いちばんに寄りたい!って言っていたお店)
ここで時間をロスすると通勤列車に被るかもしれない事に不安を覚え 急にお腹が痛くなりベンチに座る。
落ち着いてから喫茶店への道を引き返す。
いもうとは 携帯が もしお店になかったらどうしよう!と心配している。
わたしは 時間の事が気になりイライラしてしまう。
喫茶店までの道のり 終始ふたりは無言だ。
ここは長年一緒に暮らしたもの同士 相手の性質を熟知していて 鎮まるのを待つしかないことを知っているため 気まずくはなかった。

"じゃあここで待ってるから取ってきて"と
わたしは冷たく言い 店の前で待機することにした。
時間を調べていたら 中学生と思しき2人がわたしの目の前で「ひよんなって」などと言っている。
(後からいもうとにこれを言うとアニメか!と笑っていた)

絶対わたしに話そうとしてると気付いたのに
短期的なメンタルの荒れのせいで 話しかけられる
までスマホにむけたツーンと澄ました顔をあげる
ことができなかった。
そしてようやく...
「あの...わたしたち○○中学の○年生で!職業体験に行く途中なんですが...!道に迷っていて遅刻しそうで...その携帯貸してくれませんか!?」
(いもうとにこれも言うと急な自己紹介!と笑っていた)

わたしは表情を作れずに低い声で「どうぞ」と言った。
(きっとめっちゃ緊張してただろうにごめんね...)
妹が携帯を忘れたから たまたま私はここに立っている。
すると 職場体験する会社へ行くのに迷子になった中学生2人が携帯を求めて話しかけてきた。
ひょっとして これさえも学校からの課題なんだろうか?と本気で頭の中に浮かんだ。
職場体験をする会社に電話をかけてる間に
もう1人の子に「場所はわかるの?」と相変わらず
低い声で表情もつくらず しかもタメ口で...聞いてしまった。
そうこうしてると 妹が忘れた携帯を持って
ひょっこひょっこ帰ってきた。
「あった?」ともっと低い関西弁で投げかけた。
場の空気などで事情を察知したいもうとが
今まで忘れ去っていた携帯に その職場の住所を
すばやく打ち込んでくれた。
漏れ聞こえてくる電話のむこうの人も口調は優しそう。
わたしがにこやかに接しなくても いもうと含め
彼らに今関わってる登場人物達は そう悪くなさそうなので わたしがニコニコしなくても大丈夫そうだ と荒んだ心を慰めるように計算してしまう。
わたしもそうだったように 恐らく必死に平常心を保とうとしている彼らに(いもうとが後からそう言っていた。)場所わかりそう?ともう一度念押しして別れた。
平常心を保とうとしている姿はかつての同級生Sみたいだったな...と学生の頃の友人の姿を思い浮かべた。

わたしたちはその後 毛糸屋さんにも東京駅にもたどり着き そこでいもうととは別れた。
わたしはギリギリ通勤列車を免れ ぬいぐるみを取り置きしていた知人のお店へと それぞれの方向へと帰った。

1人になった部屋の写真


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