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ご先祖様の言葉⑤「生前の意識があの世を映し出す」

2024年10月出版『ご先祖様が教えてくれた 心の終活』の全文を各章ごとに掲載しています。


今回は、ご先祖様の言葉⑤「生前の意識があの世を映し出す」を掲載します。




ご先祖様の言葉⑤「生前の意識があの世を映し出す」


「想念が現実のすべてを構成している、かあ・・・。」
私は、ご先祖様の言葉のすべてを咀嚼そしゃく出来ないまでも、少しずつ心の中の何かが整理されて行くような感覚を覚えていました。


『死後の世界に話を戻そう。死を迎えて肉体を脱いだあなたがたは、魂だけの状態になると言ったね。魂だけの状態とは、つまり意識だけの状態であり、想念だけで存在している状態を言う。この状態になると、肉体を持っていた時よりもさらに早く、さらに色濃く自分自身の想念が現実化するようになる。何となくでもイメージ出来るかな?』


「ええ、何となくはわかります。」


『たっぷりと水を吸ったキッチンのスポンジをイメージしてみるといい。スポンジの中にある水は、スポンジの吸水力によって自由自在に動き回ることは出来ない。でも、一度蒸発して気体になれば、どこにでも自由に飛んで行くことが出来る。スポンジとはあなたがたの肉体の例え、水は肉体に収まるためにこの世に順応している魂の例えだ。肉体というのは、本来ただの想念(気体)として存在している魂からすれば、それだけ重たく、窮屈な入れ物なのだよ。』


「魂だけの状態になると、肉体を持っていた時よりもさらに色濃く想念が現実化するとおっしゃいました。それで思い出したのですが、以前うちのポストにある宗教の勧誘のチラシが入っていて、死ぬと苦しみが何十倍にもなる!と書いてあって呆れた覚えがあります(笑)。そんなひどい脅し方をして勧誘するなんて、あり得ないと思いました。でも、話を聞いていると、それもまんざら嘘ではないということですか・・・?」


『人を脅して勧誘するような宗教は良い宗教とは言えないね。しかし、肉体という錘(おもり)が外れることによって、意識は解き放たれたように自由になり、想念の力は生前よりもはるかにその精度を増す。その意味では、あなたが言うようにそのチラシの文言はまったく誤りだとも言えないだろう。だからといって、恐がってはいけないよ。私がこうしてあなたの前に現れたのは、そうやって人々を恐がらせて抑圧して来た宗教や社会システムからあなたがたの心を解放し、マッサージしたいからだ。あなたがたが持っている死後の世界への恐怖感を、少しでも安心出来るものに変え、曖昧な認識をよりクリアにするためなのだよ。』


「あのチラシはまんざら嘘でもないのかあ。うーん、なんだかちょっと恐くなって来ました・・・(笑)。」


『すべては想念が作り出していると言ったばかりだよ。「天国と地獄」のような世界観を鵜呑うのみにし、死後の世界には苦しみが待っているのでないかと恐れを抱いて信じ込んでいる人には、死後そのような世界が映し出されるだろう。そして反対に、悪い行いをしなかった自分は天国に行くのだと信じ込んで死を迎えた人は、やはりその想念によってそのような世界を映し出すだろう。しかし、私は誰もが一律に訪れる天国も地獄もないと言った。そして、あなたがたが帰るべきなのは、この世の想念で作られた天国でも地獄でもなく、自分という存在の源である「魂の家」なのだと言ったね。この世での仕事を終え、会社のエントランスを出た魂は、まっすぐ自分の家に帰ることが一番なのではないかと提案しているのだよ。居酒屋にも浮気相手の家にも寄らず、まっすぐ家に帰ることが、最もトラブルのない一日の終え方だとは思わないかな?』


「確かにおっしゃるとおりです・・・(笑)。だから生きているうちに死後の世界について学び、しっかり認識し直すことが大切なんですね。」


『そのとおり。特に死を迎える前の価値観がとても大切になる。あなたがたの多くは、事故や災害のニュースを見ても、どこかで自分は大丈夫だろうと思っている。しかし、今や連日のように世界各地で自然災害が頻発し、あなたがたの国が地震の活動期に入っていることも、多くの研究家が語っているとおりだ。東日本大震災の被災者も、熊本や能登地震の被災者も、誰もが自分は大丈夫、自分の家族は大丈夫だと思っていたのだよ。誰もが昨日と同じ今日、今日と同じ明日が当たり前のように来ると思っていたのだ。恐れを抱けと言っているのではないよ。このような時代は、あなたがたが「生と死」についてじっくりと考え直すまたとないチャンスだとは言えないだろうか?当たり前だと思い込んでいるあらゆることが、決して当たり前ではないのだと大自然が知らせているととらえることは出来ないだろうか?大切なのは、「明日は我が身」であるということを前向きにとらえることだ。それは、自分の人生において幸せな生き方とは何だったのか、幸せな死に方とは何なのかを改めて見つめ直し、人生や世界への価値観を問い直すきっかけになるだろう。』


「確かにそのとおりかもしれません。私も万一に備えて多少の備蓄や防災用具を買い揃えてはいますが、それでもおっしゃるように「生と死」とか、この世に生きることの根本を見つめ直しているかと言われればそんなことはありません・・・。毎日お金のやりくりや、生活の雑事ばかりに追われて生きていますから(笑)。」


『ああ、知っているとも。だからこうして伝えているのだよ。お金や生活への不安に追い立てられたり、世の中に対する絶望や恐怖感を抱きながら生きるのではなく、あなたがたが再び心に喜びと豊かさを取り戻し、最高の人生を生きてほしいと思うから、そのためのアイデアについて話しているのだ。』


「お金や生活への不安、世の中に対する絶望や恐怖感・・・。自分も含め、おそらく今の時代は多くの人々がそのような思いに苦しんでいると思います・・・。死を迎える前の価値観がとても大切だとおっしゃいましたが、それはどういうことなのでしょう?」


『言葉どおりの意味だよ。死は生の玄関口だと言ったね。死を迎えて肉体を脱ぐ時、その瞬間からあなたがたはただの意識の存在になる。残像としての体はまだ残ってはいるが、物理的な実体は残っていないむき出しの魂の状態、つまり想念だけの状態だ。その時、魂は死ぬ間際の価値観で現実を映し出すのだよ。肉体は無くなっても、意識は死ぬ前と変わらずに続いているのだから、当然だとは思わないかな?』


「確かに当然ですね・・・。だから、死ぬ間際に持っている死後の認識が大切だということですね。」


『そのとおり。あなたがたの国では、多くの人が臨死体験をする時、三途さんずの川や花畑を見たと言うだろう。彼らはあの世には本当に三途の川があったと驚くが、それはあなたがたがそのような死後の世界のイメージを潜在的に信じているからだ。つまり自分自身の想念が映し出しているに過ぎないのだよ。三途の川とは、本来はあなたがたが住む天の川銀河を表したものであり、あなたがたが死後、まっすぐ「魂の家」に帰れるように私たち先祖が与えたイメージだ。しかし、それは霊的な家路のことであり、あなたがたが考えるような物理的な川でもなく、世界中の誰もが同じ川を渡るわけでもない。それぞれの国や民族の共有イメージ(ここではそれを「集合想念」と呼ぼう)、あるいは一人一人の価値観や認識によって、死後の世界のイメージもそれぞれ異なるのだ。』


「地獄も天国もないとおっしゃっていたことがようやく整理されて来ました。多くの人が三途の川や花畑を見たというのは、日本人の集合想念の中にそのイメージが刷り込まれているからなんですね。でも、死後の世界や見えない世界をまったく信じないという人もいますよね?そのような人は死後、どうなるのでしょうか?」


『まずそのような唯物ゆいぶつ論者の多くは、自分が死んでいることに気がつかないだろう。死後の世界があることを信じていないのだからね。そして、いつしか自分が死んだという事実を受け入れられるまで、自らの想念によって生前と同じ世界、生前と同じ暮らしを続けることになる。人は死ねば無になるという概念を強固に信じ込んでいる者も、やはり同じようにその想念どおりの世界を映し出すだろう。意識を持ったまま・・・・・・・・すべての終わりを体験し、無を体験するような世界をね。しかし残念なのは、死んでも意識は残っているということだ。意識体としてあり続けることは決してまぬがれない魂のことわりだから、それすら無になることはないのだよ。』


「意識を持ったまますべての終わりを体験する・・・。ちょっと想像が出来ないけど、何だかゾッとしますね・・・。」


『つまり、それが先ほど言った体験としての地獄の一例だとも言えるだろう。脅かすつもりはないが、生きているうちに死を見つめなさい、死後について学びなさいと言っている理由が少しはわかってくれただろうか。しかし、彼らだってその状態がずっと続くわけではないよ。生きているうちに見えない世界について学ぶことが出来なかった魂は、肉体を脱いだ後にそのプロセスが始まる。私が死は生の延長だと言ったのは、そういうことでもある。』


「あと、多くの人が知りたがっていることだと思うのですが、自殺をした人々はどうなるのでしょう・・・?宗教では自殺は最大の罪だと言いますよね。やはり自殺はいけないことなのですか・・・?」


『あの世にそんな戒律はないよ。それもまた宗教があなたがたに与えて来た刷り込みだ。戒律でも神の罰でもなく、そこにあるのもまた、あなたがたの想念どおりに映し出される世界というだけだ。自殺する人々が死の間際に抱えている想念を想像してごらん。その強いの感情と、それぞれが持っている死後のイメージに沿った世界が映し出される。自殺は罪だと思い込み、深い罪悪感にさいなまれながらこの世を去れば、その想念に応じた現実を映すだろうし、他者を恨み、世の中に深く絶望しながらこの世を去れば、その想念に応じた現実を映すだけだ。それは何もあの世だけではなく、この世に生きているあなたがただって同じことなのだよ。ただ、肉体を脱いで意識だけの状態になることで、この世よりもさらに色濃く想念が反映されるというのは先ほど話したとおりだ。』


「よく怪談話などで、自殺した人は死後もその行為を延々繰り返しているという描写がありますが、それも想念によって映し出している現実ということですか・・・?」


『彼らが死後の世界を信じていない、あるいはあやふやな認識しか持っていなければ、そういうこともあるだろう。死ぬ間際の価値観が大切だと言ったのはそういうことだよ。彼らが自分の死に気づいていなければ、死ぬ間際の強い想念に囚われ続けることになる。実際にはもう肉体は無く、いくら自殺しても死ねないのだから、その行為を繰り返すことになるだろう。』


「なるほど、それで合点が行きました・・・。」


『そしてもう一度念を押しておくが、自殺が罪などということは断じてないよ。こちらの世界ではすべてが許されている。あなたがたがイメージするような一神教的な神もいなければ、人間の罪を裁き、罰を与える閻魔えんま大王も存在しない。あなたがたが自殺は大罪だとか、神によって罰を受けるというイメージを持っているなら、それは権力化した宗教が人々を恐がらせて統制するために作った物語に過ぎない。ただ、以前も言ったように多くの魂は死後、自分の人生を回想する時間が与えられる。人生で行って来た行為によっては、深く後悔することも、強い自責の念にかられることもあるだろう。もし死後に罰や裁きがあるとすれば、それは自分自身が人生を俯瞰することで生まれる感情のことなのだよ。この世に執着を持つ魂は成仏出来ないという認識はあなたがたの中にもあるだろう。彼らは自らの想念によってこの世に縛り付けられ、幽界に留まることを選んでいるのだよ。


「・・・すべてが許されていて、罰もないということは、やっぱり神様というのは存在しないのでしょうか?」


『以前にも話したように、いると言えばいるし、いないと言えばいない。神というものは人間の概念、とらえ方に過ぎないと言ったね。それすら人々の集合想念や一人一人の価値観が生み出すものなのだよ。少なくともあなたがたの社会に厳しい戒律を与え、それに背けば罰を与えるような神は存在しない。それではまるで暴君じゃないか。』


「・・・確かに。でも、キリスト教やイスラム教の神様は、かなり激しいイメージがあります。ヒンドゥー教なんかの神様も、かなり人間的でグロテスクですよね?」


『では、神の概念についてわかりやすく例えよう。あなたがもし虫や小さな動物だとしたら、人間のしていることを見てどう思うかな?どの生き物も持っていない言葉を話し、どの生き物にも作り得ない複雑な機械や巨大な建造物を作り、空も自在に飛び回れば広い海を渡ることも出来る。』


「小さな生き物たちから見れば、まさに神の所業ですね(笑)。」


『あなたがたが神と呼ぶような存在も、それと同じことなのだよ。繰り返すが、あなたがたがイメージするような人格的な唯一神は存在しない。この宇宙の源にあるのは、あなたがたの言葉を使えば「システム」であり、「原理」だ。そしてその元なるシステム、元なる原理の上に、あなたがたから見れば神と見なされるような無数の存在たちがいる。小さな生き物たちが人間を見て神の所業だと思うように、あなたがたは人間の科学レベルや想像を絶する力を持った現象、あるいは存在たちを神と呼んで来ただけだ。夜空を見上げてごらん。宇宙はとてつもなく広いだろう。星の数だけ異なる文明があり、そのそれぞれにあなたがたの想像を絶する世界や生命体が息づいているのだよ。』


「・・・やっぱり宇宙人はいるんですね!他の星にも文明はあるんだ!」
 

『そんなことは当たり前だと思ってほしいね。地球にしか生命が存在しないのだとしたら、一体あなたがたは何者なのかね?今の地球の科学では、宇宙が多次元的であることもわかっているじゃないか。あらゆる映画や小説の題材にもなっている。そこまでわかっているのに、他の星に生命がいないように見えるのは、あなたがたと彼らの住んでいる星の次元が違うからだという想像力がなぜ働かないのか、私たちから見れば不思議でしかたがないよ。』


「確かに、最近多次元宇宙という言葉をよく聞くようになりました。映画やドラマのテーマも「マルチバース(多元宇宙)」ばかりで、トレンドのようになっています。でも、科学系のニュースでは今でも他の星にはまだ生命が見つかっていないと言っていますよね。それは、多次元の生命を感知するレベルにまでには至っていないということなのでしょうか?」


『他の星に生命や文明があることを隠しておきたい人々もいるのだよ。彼らはあなたがたの想像力をこの星の中に留めておきたいのだ。事実、今のあなたがたは一日中下を見て携帯電話ばかりいじり、空を見上げて宇宙の神秘に思いを馳せる人はいなくなってしまった。世に溢れるSF映画をよく観てみるといい。多くの作品で、宇宙は人気ひとけのない寂しい場所であり、とても現実的で殺伐とした世界のように描かれている。そこには、宇宙の実体を隠しておきたい人々の意図がある。彼らはあなたがたに多次元宇宙や死後の世界、見えない世界などないと思わせたいのだよ。そして、見えない世界を信じる人々には「天国と地獄」のような誤ったイメージを与え、死後の世界もあまり良いところではないと思わせたいのだ。この世の政治やあらゆる商売は、大衆の不安や恐怖を煽ることで成り立っている。死後の世界や見えない世界について人々が正しく理解し始めれば、誰も不安や恐怖を持たなくなってしまうからね。』


「ということは、あの世には不安や恐怖というものがないのでしょうか・・・?」


『究極的にはそうだ。不安と思うも恐怖と思うも、すべては自分の想念次第なのだからね。ここでは、宇宙の本質は「喜び」とだけ伝えておこう。それも、無限に広がり続ける「喜び」だとね。今はあなたがたの世界でも、かつてないほど多くの人々がそのことについて語っている。あなたが死後の世界や見えない世界について知りたいのなら、手を伸ばせばいくらでも学ぶことは出来るよ。』


「無限に広がり続ける「喜び」かあ・・・。そう聞いてなんだかすごく安心しました。うまく言えませんが、心が踊るように嬉しいです。」


『その感覚こそが、あなたの存在の本質なのだよ。少し宗教じみて聞こえるかもしれないがね。』


「でも、そう言われればきっと誰もが嬉しいと感じるはずですよ。それは宗教とは関係ない、なんというか・・・もっと普遍的で本質的な感情のように思います。」


『ああ、そうだね。宗教やあらゆる価値観を超えたところにある安心感だ。最初のメッセージで、あなたがたの多くは死が生命の終わりではないことを心の底では信じ、知っていると言ったね。宇宙の本質、存在の本質は「喜び」だと聞いて感じる安心感も、あなたがたがそれを魂ではよく知っているからだ。苦しみの多いこの世でその真実を聞けば、ことさら心に響くだろう。だからこそ私たちはこうしてあなたの前に現れ、メッセージを伝えているのだよ。生きることも、死ぬことも、喜びを持って受け入れられるように。』


「もう一つ、多くの人が知りたがっていることについて質問させてください。単刀直入に言いますが、生まれ変わりというのはあるのでしょうか・・・?私たちは死後、誰もがまた地球に生まれ変わらなければいけないのですか?」


『あなたはどうしたい?今の人生を終えた後、再びここへ生まれて新たな人生を生きたいと思うかな?』


「正直に言っていいのでしょうか・・・?もう二度とここには来たくありません(笑)。」


『あなたがそう願うなら、そのようになるだろう。生まれ変わりはあるよ。ただ、あなたがたが思っているような強制的なものだったり、恋愛映画に望んでいるようなロマンティックなものばかりではない。また、あなたがたは「輪廻りんね」とか「生まれ変わり」と呼ぶが、そのシステムもあなたがたが思っているような単純なものではない。』


「やっぱりあるんですね・・・!私も何度もこの地球に生まれ変わっているのでしょうか?」


『ああ、そうだよ。人によって回数も違えば、多ければいいというものでもない。ただ一つ言えることは、同じ星にもう一度降り立つということは、その場所での魂の学びが終わっていないということだ。学びという言葉が嫌なら、ゲームや遊びと言ってもいい。あなたはもう二度と地球には生まれたくないと言った。しかし何度も伝えたように、人生を終えてこの世を去った魂は、まず生前の人生を振り返ることになる。どんな仕事でも、やり終えたら不備がないかチェックし直すのと同じだ。肉体である今のあなたがもう二度とこの場所に来たくはないと思っていても、魂の状態に戻り、歩んで来た人生を客観的に精査せいさし直した時、あそこをやり損ねた、ここも出来ていないと思い、落胆するかもしれない。そのような魂は、もう一度やりたい、次こそはもっとうまくやれるはずだと思い、再び同じゲームの中に生まれるだろう。あるいはそのような不足感を持たずとも、次はこれもやりたい、あれもやってみたいという好奇心で再来する魂もいるだろう。』


「なるほど・・・とてもわかりやすい説明です。でも、やっぱり私はもう二度とここへ来たくはありません・・・。どこかもっと別の星、もっと美しくて、苦しみのない星に生まれ変わりたいです・・・。」


『心配はいらないよ。あなたはもう地球には生まれ変わらない。なぜなら、今こうして見えない世界や想念のしくみに気づき、世界とはこの世だけではないことを学んでいるからだ。生命の目的は霊性の進化だと言ったね。霊性の進化とは、一言で言えば意識の視野を広げるということだ。地球に住むあなたがたにとって最大の進化とは、この世だけが世界のすべてではないということに気づくことなのだよ。この物理世界を生きることだけでなく、この先に続いている死後の真実を見つめ直し、目に見えない世界を学び、より広い視野を獲得するということだ。だからと言って、それで誰もが地球での体験を卒業出来るわけではないよ。あなたがたの魂は、それぞれ個々の課題を準備して生まれて来ていると言ったね。先ほど言ったように、今世の課題を終了しても、また新たな目的のためにこの場所に降り立つ魂もいる。自らの意志で、それを最高の喜びとしてね。』


「わあ、私はこれで最後なんですね!今までもらったどんなプレゼントよりも嬉しい一言です!」


『霊性の進化というそもそもの目的すら忘れたまま、見えない世界について何も学ばずにこの世を去れば、死後は迷える魂となり、やがて真実に気づいた時にはもう一度やり直したいと願うことになるだろう。だからこそ一人でも多くの人々が地球での学びを終え、次なるステージへと向かえるように、私たちはこうしてメッセージを伝えているのだよ。すべての記憶を消去してこのゲームに望んでいることを酷だと言う人もいるだろう。しかし、あなたがたはこのようなゲームの上級者だということを知ってほしいのだ。地球は宇宙の中では最も進化の遅れた未開惑星の一つだが、あなたがたの魂自体が未熟なのではないのだよ。こうして今このメッセージを受け取っている人々は、誰もがこの未熟な星を一段階進化させるために高い次元から降りて来た熟練の魂たちなのだ。だからこそこの最もハードな時代を、上級者向けの設定で遊ぶことを自ら望んで生まれて来ている。だから、どうか自分の人生を恨んだり、腐って諦めたりしないでほしい。あなたがたは、自分自身が必ず乗り越えられるプログラムしか与えていないのだから。』


「熟練の魂なんて言われたら、なんだかこそばゆい気がします(笑)。私は名前も才能もないただの一般人ですから・・・。」


『いかにも地球らしい観念だね。この世の肩書きと魂の熟練度はまったく関係がないのだよ。ブッダやイエス、あるいはバッハやアインシュタインのようなマスタークラスの魂たちは、名もなき農夫や主婦の中にもたくさんいるよ。もっともあなたがたの社会の観念では、彼らを見つけることは出来ないだろうがね。』


「そうなんですね。先ほど「次なるステージ」とおっしゃいましたが、地球を卒業した後の世界というのは、もっと進化した素敵なところなのでしょうか・・・?」


『行く場所は一人一人異なるが、大きく進化した世界であることは間違いないよ。あなたが望むように、苦しみが存在し得ない世界だ。あなたがたの魂が知っている、本来の宇宙と言ってもいい。あなたが想像するより何十倍、何百倍も美しく、幸せで、素晴らしい世界が待っているだろう。』


私はその言葉に喜びの涙を流し、夢から目覚めました。



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