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ご先祖様の言葉⑦「自然を敬い、畏れなさい」

2024年10月出版『ご先祖様が教えてくれた 心の終活』の全文を各章ごとに掲載しています。


今回は、ご先祖様の言葉⑦「自然を敬い、畏れなさい」を掲載します。




ご先祖様の言葉⑦「自然を敬い、畏れなさい」


「すべてが悪くなっているように見えるが、それはすべてが良くなって行くためのプロセス・・・。それほど救われる言葉はありませんが、その言葉を信じられる人は少ないだろうなあ・・・。」


『だからこうして伝えているのだよ。あなたの縁ある人々にこの言葉を伝えてほしい。このメッセージを本にして配りなさい。あるいは愛する人々に噛み砕いて話してごらん。あとはそれぞれがどう受け取るか、それは一人一人の想念に委ねられる。たとえ私を悪魔やペテン師だと呼ぶ人がいようと、想念の力を信じ、自分の幸せは自分で作り出そうと決意する人は、それを実践し、実現するだろう。それは、あなたがたが今懸念している自然災害や戦争についても同じだ。たとえあなたが明日いかなる災難に見舞われようとも、すべては世界や自分自身の好転のために起こっていると信じなさい。行き詰まった社会や汚された自然もまた、溜まった膿を吐き出し、自浄作用を起こそうとしているのだよ。人間の体が不調や病気を起こすことで正常な状態に戻ろうとするのと同じように、今世界中で起こっている自然災害や社会の荒事あらごとは、地球にとっての好転作用なのだ。それを人間中心の心でとらえ、ただ恐れたり嘆き悲しむのではなく、あなたがたを育んで来た地球の痛みに寄り添い、地球と共に生まれ変わろうと思いなさい。では2つめの指針を伝えよう。それは自然を敬い、おそれなさいということだ。』


「自然を敬い、畏れるかあ・・・。私は都会に住んでいるので、日常生活の中で自然を感じることはほとんどありません・・・。」


『あなたがたが生きている現代社会の都市設計は、自然との共生を拒絶し、自然から人間を隔離するように作られている。そもそも人が集まる都市を作ろうとする発想自体が反自然的だと言えるだろう。人間の生活と自然を分離するとどうなると思う?今のあなたがたの社会の様子が、そうした都市設計の結果を表している。』


「都心部はコンクリートジャングルになって、人々の心がストレスで満たされ、病んで行く、みたいなことでしょうか・・・?」


『自然にはリズムやサイクルがある。あなたがたが自然の摂理と呼ぶものだ。四季が巡るのも、毎日昼と夜が移り変わるのも自然の摂理であり、サイクルだ。宇宙の源にあるのは「システム」であり、「原理」だと言ったね。銀河や星々だけではなく、世界のあらゆるものは本来宇宙のシステムや原理にのっとって動いているのだ。あなたがたが毎日安定して生活出来ているのは、そもそも太陽や月といった宇宙の天体が規則的に自転や公転を繰り返しているからであり、陽の光と雨風が私たちの食べ物を育んでくれているからであり、山、川、海の水がとめどなく循環し、飲み水として飲める自然のサイクルが働いているからだ。あらゆる生き物たちがそうした自然のシステムやサイクルに則り、従うことで生きながらえ、繁栄している。しかし、あなたがた人間だけが、いつからか宇宙の原理や自然の摂理を軽視し、そのシステムやサイクルから外れ、自分たちの生活を自然から切り離し、隔離してしまったのだよ。あなたがた人間だって本来はそうした自然の一部に過ぎないというのに、すべての生き物の中で一番偉く、特別な存在であるかのように振る舞い、自然を支配し始めたのだ。』


「その結果、今のような自己中心的な文明になってしまったんですね・・・。」


『そのとおり。だから一度足を止め、自然に立ち帰りなさいと言っているのだよ。都会を離れ、田舎に住みなさいと言っているのではないよ。都会にいても自然に目を向け、自然のシステムやサイクルに心を傾けなさいと言っているのだ。自然とは、何も草木や花だけではないよ。太陽、月、星々、そして雨、風、土、日常的に使う火や水、そして虫や鳥や動物たち、この世にあるあらゆる生命や自然現象の営みを見つめ、その声を聞いてごらん。すべての生命は互いに命やエネルギーを与え合い、分かちがたく支え合っているのだよ。皆で大きな一つの輪を描き、循環しているのだ。あなたの人生もまた彼らによって守られ、育まれ、生かされていることを見つめ直し、敬意と感謝の想念を投げかけてごらん。そうすれば、彼らもあなたの想いに答え、あらゆるサポートをしてくれるだろう。』


「敬意と感謝の想念かあ・・・。ちょっと宗教っぽくて抵抗がありますが…(笑)。」


『それが遠い昔、あなたがたの祖先である私たちが持っていた価値観であり、自然と共生する調和の生き方だ。宗教と言うが、今でも多くの先住民たちはそのような生き方を大切にしている。彼らは何の宗教にも属していないよ。大自然と共生し、対話し、自分たちを育む親でもある大地に感謝を捧げながら生きているだけだ。』


「確かにそれは宗教とは違いますね。感謝!とか、ポジティブに!とか言われるとすぐに宗教っぽくて嫌だと思ってしまうのも、現代人の悪いところなのかもしれませんね・・・。」


『それもまた、時の権力が宗教を使って煽って来た歪んだ価値観だ。自然や生き物に感謝を示すことがおかしい、人生を出来る限りポジティブにとらえることがこそばゆいという感覚こそ、疑うべきおかしな価値観だとは思わないかな?あなたがただって、本来は誰よりも喜びと感謝を大切にして生きて来た民族だった。かつて日本やアジアに根付いていた文化は、どれも自然と共存共生する文化だったのだよ。』


「確かに。例えば日本の和歌や俳句なんかを見ても、季節の移り変わりを楽しんだり、自然現象や小さな生き物たちをで、そこに自分の気持ちを重ねるようなものばかりですものね。」


『しかし、いつからかあなたがたは、この星に生きているのは人間だけのように思い込み、人間の力だけで世界を采配し、社会や人生を采配していると思い過ぎてしまった。繰り返すが、生命とは本来あらゆる他者、あらゆる自然のエレメント(要素)が働き合い、支え合って成り立っているのだよ。人間もまたそのシステムの中の小さな歯車の一つに過ぎない。しかし、あなたがたはその最も大切なことわりを忘れてしまったために、地上の王様のように思い上がり、自然を破壊し、天然資源やあらゆる生き物たちの命を私物化し、無慈悲に搾取し続けては売り買いするという、かくも利己的な社会を作り上げてしまったのだ。』


「うーん・・・、返す言葉がありません・・・。」


『だから、もう一度自然を敬い、畏れなさい。畏れるとは、恐がることではないよ。敬意と感謝の念を持ち、人間には到底敵わない相手だということを知ることだ。小さな虫から見れば、人間の持つ力は神のごとく見えるように、あなたがた人間の力すら、大自然のそれには決して敵わない。自然とは、人間にとって神のような存在なのだよ。神という言葉に抵抗があるなら、あなたがたを生かし育む母であり、父だ。だから正しく畏れ、敬いなさい。自分たち人間こそが地上の王様であるという思い上がりを捨てなさい。多くの自然災害によって、あなたがたはそれを学んだはずだよ。大自然という名の神が、あなたがたに気づきなさいと知らせているのだととらえなさい。自然を畏れ、すべての生き物たちを大切にし、謙虚に生きなさい。どんなに小さな生き物でも、あなたと同じように呼吸し、それぞれの人生を懸命に生きているということに気づきなさい。』


「人間の力だけで世界を采配し、社会や人生を采配していると思い過ぎている、という言葉に打ちのめされています・・・。自然破壊や生き物たちの保護の問題は、私も常日頃から心を痛めていました。でも、そもそも自分の人生自体が、大自然やあらゆる生き物たちによって生かされているというところまで深く考えたことはなかったかもしれません。自然破壊や生き物たちを搾取する人々は悪い人たちだけど、自分は何も悪いことをしていない、少なからずまともな良心を持って慎ましく生きている人間だと思い込んでいましたが、そんなことはなかったのだと今思い至りました・・・。人間中心の社会の中で、自分中心に生きているという感覚自体が、自然の摂理から大きく外れているんですね・・・。」


『現代社会が自然から隔離されているというのはそういうことだよ。自然破壊も、生き物たちの搾取も、あなたがた一人一人の生活と密接に結びついている。生き物の保護や搾取の問題は、何も絶滅危惧種やペットたちだけの問題ではないよ。たとえばこの国の大都市に、一体どれだけの数の飲食店やスーパーがひしめいていると思う?そのすべての飲食店のメニュー、すべてのスーパーに並ぶ商品の数だけ、毎日動物や魚たちが命を犠牲にしているのだと考えたことがあるかな?自然破壊と言えば、あなたがたはまるで遠いところで行われている誰かの悪事のように思うが、あなたがたが今住んでいる街や交通インフラを整備するために、一体どれほどの規模の自然が破壊され、アスファルトで塗り固められていると思う?厳しい言い方になるが、それらの行為はむしろあなたがた大衆の一人一人が支え、推し進め、従って来た連帯的な文明活動でもあるのだよ。ほとんどの人々が自分は関係がないと思い、塀の外から石を投げるように世の悪を叩いて生きているが、今の社会構造自体が、まるでイナゴの大群のように大衆全体で自然を破壊し、大衆全体で資源をむさぼり、食い尽くすまで止まらない暴走列車のようになっているのだよ。』


「私たち一人一人がその暴走列車の車輪の一つだということですね・・・。その列車を止めるにはどうすればいいのでしょうか・・・?」


『これまで伝えて来たことを心に留め、あなた自身の生き方にしなさい。繰り返すが、あなたがたは今、歴史上最も大きな転換期を迎えている。一人では何も出来ないと思うかもしれないが、今起ころうとしていることは、過去にあったような小さな変革とは違う。一人一人が自分自身の想念の力に気づき、自然のサイクルと共生する意識を深めれば、それが互いに伝播でんぱし合い、大きなうねりを起こす。つまり、あなたがた大衆の想念によってこの暴走列車のような文明を止め、方向転換に導くことが出来るのだよ。いいかい?暴走列車を作り、走らせて来たのはあなたがた自身の想念なのだから、それを止めることが出来るのもまた、あなたがた自身の想念なのだよ。それは神の仕事でも、私たちの仕事でもない。信じられないと思う人は信じる必要はない。今の世界のありさまを見て、変えたい、変わりたいと強く願う人だけがこの言葉に耳を傾ければいい。そして、どんなに小さなことでも、暴走列車の車輪にならない生き方を模索し、実践しなさい。』


「具体的にはどんなことから始めればいいでしょうか・・・?」


『それは一人一人が考え、決めることだ。まずは自然を敬い、畏れる心を持ちなさい。植物、動物、虫たちをいつくしみ、共に支え合って生きているのだという認識を持ちなさい。日々空を仰ぎ、海を眺め、太陽、月、星々、海山川、雨風、火、水、土に敬意と感謝の想念を送りなさい。そして、日々起こるあらゆる出来事をポジティブに受け止め、嫌なことも自分自身の学びのための貴重な体験だととらえなさい。自然の猛威をただ恐れ、恨むのではなく、あなたがたが自然に与えて来た文明の猛威をこそ見つめ、その痛みに寄り添いなさい。そうすれば、あなたの想念、言葉、行動が知らず知らずに集合想念に影響を与え、思いを同じくする国中、世界中の人々と共鳴し合い、暴走列車を止めるほどの津波を起こすだろう。そのための機は熟している。』



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