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那由多電影#05|RRR(2022)

『RRR』(2022年)


『那由多電影』は、那由多書店おすすめの映画・ドラマ作品を紹介する不定期連載です。
いずれも新旧の映画・ドラマ作品から、「スピリチュアル」「アセンション」「大峠」といったトピックに関連する作品を独断と偏見で紹介して行きます。
第1回〜第5回までは、「大峠」というキーワードで映画を紹介して行きます。


第5回は、2022年のインド映画『RRR』(アールアールアール)です。
インド映画の歴代興行収入を塗り替えた『バーフバリ』シリーズのS.S.ラージャマウリ監督の最新作であり、前作同様世界的大ヒットとなり、米アカデミー賞およびゴールデングローブ賞ではインド映画初となる作品賞・歌曲賞を受賞、また日本公開の歴代インド映画においても、1995年の『ムトゥ 踊るマハラジャ』を超えて過去最高の興行収入を記録したモンスター作品です。


舞台はイギリス植民地時代のインド。統治下で虐げられていた少数民族の男ビームが、英国人総督夫妻にさらわれた村の少女を奪還すべく奮闘するという物語をベースに、被植民者であるビームとイギリス側に身を置く警察官ラーマとの友情と葛藤が描かれて行きます。
そして、相反する立場にあった2人の主人公が、やがて手を取り合い、一つに結託することで大きな理不尽と戦って行くことになります。


タイトルの「RRR」とは、蜂起ほうき(RISE)・咆哮ほうこう(ROAR)・反乱(REVOLT)の頭文字を取ったものだそうで、そのテーマは今まさに世界中で巻き起こっている古き隷属世界の崩壊と、私たち大衆の覚醒にリンクするものがあります。
また、ビームとラーマの団結シーンでは、2人の関係性が「火と水」として表され、まさに『日月神示』の大峠おおとうげの言及にある「世の立替たてかえは火と水ざぞ」、あるいは「縦横たてよこ揃うてじゅうとなるぞ、じゅうは火と水ぞ、縦横たてよこ結びてちから出るぞ」といった表現を想起させます。


「最高濃度の映画体験エネルギー」という宣伝文句にもあるように、鑑賞者はこの映画に充満する神懸かみがかりとも言える力強いエネルギーとダイナミズムに圧倒されることでしょう。
インド映画はお国柄ゆえ、神話や宗教的アプローチに富んでいることでも知られますが、本作はそういった物語装置としての神話性を超えた高い霊示的エネルギーに満ちており、まるで雷に打たれたような衝撃を覚える人もいるかもしれません。(私は終始『日月神示』を感じていました)


インド映画には、初期映画のように観客が掛け声や打楽器、紙吹雪などを使ってワイワイ鑑賞する「マサラ上映」と呼ばれる上映スタイルがあります。
日本においてもインド映画の「マサラ上映」はファンの間で定番となり、現在でも不定期で開催している映画館があります。
本作を未見の方、あるいは配信などでご覧になった方も、ぜひ一度「マサラ上映」で鑑賞されることをお勧めします。
きっとこれまでに観たどの映画をも凌駕する、生涯忘れられない映画体験になるかもしれません。


「世界中のやまとの民よ、目醒めよ!そしてまことの平和と調和のために蜂起せよ!」
私には、本作がの大神様からのそんなメッセージのように思えてなりません。




『RRR』(2022年/印/179分)

【ストーリー】舞台は1920年、英国植民地時代のインド。英国軍にさらわれた幼い少女を救うため、立ち上がるビーム。大義のため英国政府の警察となるラーマ。熱い思いを胸に秘めた男たちが運命に導かれて出会い、唯一無二の親友となる。しかし、ある事件をきっかけに究極の選択を迫られることに。彼らが選ぶのは、友情か?使命か?

【キャスト】N・T・ラーマ・ラオ・ジュニア、ラーム・チャラン、アジャイ・デーヴガン、アーリヤー・バット 他


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