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ご先祖様の言葉④「現実を作る想念の力」
2024年10月出版『ご先祖様が教えてくれた 心の終活』の全文を各章ごとに掲載しています。
今回は、ご先祖様の言葉④「現実を作る想念の力」を掲載します。
ご先祖様の言葉④「現実を作る想念の力」
2回目のメッセージから数週間が経った頃、再び夢にご先祖様が現れました。
1、2回目の夢から期間が空いたため、もう続きはないのだろうと半ば諦めていた私に、不意をつくように再び対話が始まりました。
ご先祖様は、まるで昨日まで話していた会話を続けるように、前置きもなくこう話し始めました。
『今日は、あなたがたが死後に体験する世界の例をいくつか挙げよう。いくつかと言ったのは、これまでも話したように、死後の世界は誰もが一律に体験するものではないからだ。まず死を迎えて肉体を脱いだあなたがたは、魂の状態、つまり意識だけの状態になる。意識だけの状態というのは、自分の想念が如実に現実化する状態ということだ。少し難しく感じるかもしれないね。ではここで、あながたにとってとても大切な話をしよう。』
突然始まったメッセージの続きに私は戸惑いながら、必死に耳をそばだてました。
『実はあなたがたが生み出す想念は、生まれてから今日に至るまで、あらゆる場面で目の前の現実に影響を与えている。様々な現実を作り出して来たと言ってもいい。簡単に言えば、あらゆる出来事をネガティブにとらえて生きている人にはネガティブな出来事が起こりやすく、ポジティブにとらえて生きている人にはポジティブな出来事が起こりやすい。』
「それは何となくわかります。例えばトップアスリートと呼ばれる人たちは、競技自体の鍛錬だけでなく、精神性やイメージトレーニングをとても大切にしますよね。ビジネスの世界でもマインドフルネスなんていう宗教臭さのないカジュアルな瞑想が流行っているし、自己実現にはメンタルやイメージの力が重要だとあちこちで聞くようになりました。」
『それは、多くの人々が人間の持つ想念の力に気づき始めているからだ。私たちが住む世界では、意識や想念の力が現実を構成しているという事実を誰もが知っている。しかしあなたがたが住む世界では、むしろ物質や物理的な行動こそが現実を構成していると考えるだろう。この世とあの世では価値観がまったく違うというのはそういうことだ。考え方が真逆なのだよ。』
「この世は物質を重んじる世界であり、あの世はその逆で、意識や想念を重んじる世界ということなのですね。でも以前、魂や意識こそが生命の本質だとおっしゃいました。つまり、私たちがいくら物質にかたよった世界に生きていても、人の意識や想念は物理的な現実にも影響を与えているということですね。」
『そのとおり。あなたがもしイメージや想念の持つ力について多くを学びたければ、あなたの言うトップアスリートや一流の経営者たちの言葉に耳を傾けるといい。彼らは、人間が現実に与えている想念の力とそのしくみを身をもって学び、体現している。しかし、あなたがたが今学ぶべきなのは、上場を目指すための起業セミナーでも、子供の受験を成功させるためのノウハウでもなく、想念と現実の関係性についてだ。それはあなたがたが生きる上で最も本質的なトピックなのだよ。今はインターネットを通して、あらゆる人々があらゆる真実を語っている。しかしここではより簡潔に、あなたがたの人生や、やがて来るべき死に関する想念の力について話すとしよう。準備はいいかな?』
私はわけもわからず、大きく頷きました。
『ある朝、窓の外を見て大粒の雨が降っているとしよう。あなたならどう思うかね?』
「・・・うーん、少なくともはしゃいだりはしないですね。」
『あなたがたの多くは落胆するだろう。どんよりとした暗い雰囲気や、学校や仕事場に向かう足元のわずらわしさを思い、ネガティブなイメージを抱くからだ。しかし、あなたがもし野菜や果物を育てている農家だったらどうだろう?あるいは長い干ばつに苦しむ村の住人だったら?』
「農家だったら、雨が降って土が潤うことは何よりの安心でしょう。干ばつに苦しむ人々なら、泣いて喜ぶかもしれませんね。」
『同じ朝、同じ量の雨を見ても、ある人は眉をひそめて落胆し、ある人は泣いて喜ぶ。この両者を分けているものは何だと思う?』
「それぞれの物事のとらえ方・・・あ、つまり想念だ!」
『そのとおり。想念には3つの段階がある。まずはそれぞれの考え方を作っている「価値観」、そして、その価値観に基づいて物事をどう解釈するかという「とらえ方」、そして、そのとらえ方から生まれる「感情」だ。実は、この3つの段階の想念こそが、あなたがた一人一人が見ている現実のすべてを構成しているのだよ。』
「すべて、ですか?・・・本当に?」
『ああ、すべてだ。あらゆる出来事をネガティブにとらえて生きている人にはネガティブな出来事が起こりやすく、ポジティブにとらえている人にはポジティブな出来事が起こりやすいと言ったね。日々あなたがたが体験している現実の良い悪いを決めているのは、実際の出来事自体ではなく、自分自身のとらえ方や感情の選び方、つまりあなた自身の想念なのだよ。雨は嫌なものだという価値観を持っていれば、雨が激しく降るほど不快だととらえ、悲しさや怒りといったネガティブな感情が増して行くだろう。しかし、干ばつの村の住人のように、雨は天からの最高の恵みだという価値観を持っていれば、雨が激しく降るほど喜びとなり、ポジティブな感情が増して行く。この「価値観」「とらえ方」「感情」という3つの想念の段階は、あなたがたの毎日に起こるすべての出来事に深く関わっている。』
「・・・なるほど、そう言われてみれば確かにそうですね。でも、雨ならまだしも、誰だって財布を盗まれたら悲しいし、致命的な交通事故にでもあったら、それをポジティブにとらえることは出来ないですよ。」
『それもまたあなたの想念だと言ったら?私は想念が現実のすべてを構成していると言った。雨が降ることも、大金を失くすことも、あなたが想像し得るどんな嫌な出来事も同じだ。あの世には地獄も天国もないと言ったね。しかし、それは誰もが同じように辿り着く一定の場所はないという意味だ。あなたがたが自分自身の想念によって作り出す地獄のような体験、天国のような体験は存在する。あの世だけに限らない。いつだって、そこかしこにね。あなただって人生の中で地獄のような体験、煉獄のような体験、あるいは天に昇るような至福の体験をいくつもして来ただろう。そのすべては、出来事そのものが与えたものではなく、出来事に対するあなたの「価値観」「とらえ方」「感情」という想念によって生み出した体験に過ぎないなのだよ。』
「・・・少し頭がこんがらがって来ましたが、何となくはわかります。でも、それってどんなひどいことが起こってもすべてをポジティブにとらえろという宗教じみたポジティブシンキングに聞こえてしまうのですが・・・。すべては神の試練だとか修行だとか・・・。」
『今はそれでいい。最初から極端なことを考えないことだよ。まずは雨の日に自分がそれをどうとらえ、どんな想念を抱いているか、観察することから始めてごらん。そして、それが出来たら、次は日常生活で起こるあらゆる出来事に対して、自分自身の「価値観」「とらえ方」「感情」を観察してみるといい。日々内なる観察を続けていると、人生に起こる様々な出来事は、すべて自分自身の反応から生まれる体験でしかないということがわかって来るだろう。想念が現実を作っているとはそういうことだ。そして、あなたの想念は人生のあらゆる場面を天国に変える力を持っている。もちろん、地獄に変える力もね。』
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