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ランドセルとあだ名

長女は今週末、小学生ではなくなる。
カウントダウンも最終段階だ。
入学前に買ったラベンダー色のランドセル。
紫という私の小学生時代ではありえない色、さらに上品さを追求した結果の淡い色というカラーはランドセルとしてどうなの?と迷ったが、さらに購入した土屋ランドセルもその年初めての新色カラーで6年後がメーカーも予測できなかったのだが

6年間無料修理サービスを利用することなく、もうすぐ終わる。

ボロボロになったカバーが全ての乱雑な扱いの仕打ちを受けてくれたおかげでもう6年くらい使える。ビバ土屋ランドセル。
本当お世話になりました。大感謝。

そんな長女だが、思えば6年間結構ニックネームで呼ばれていた。

2年生のときは「ソフィア」。
もちろん、本名がソフィアなんて名前なわけもなく
(ごくありふれた日本人の名前)
ディズニーのアニメ『ソフィア』に似ているということでもなく
(めっちゃ平坦なアジア顔)
そのころ好んでよく着ていたソフィアのTシャツ。
もちろん、ただ着ているだけではあだ名にはならない。

4,50代ベテランの担任先生がふと長女のTシャツをみて

「これってアナ雪のキャラクター?」

と聞き、クラス全員が

「ちっがーーーーう!』

と先生に総ツッコミしたのが由来らしい。

先生のお子さんは息子君ですでに当時小学校高学年くらいで
アナ雪という映画が数年前に流行ったのは知っていても当然映画は見ていない。なんかディズニーっぽいキャラ=アナ雪になったらしい。

長女本人も気に入っていたしでしばらく先生も「ソフィア」と呼んでいて、
そのころの授業参観でもついぽろっと
「ソフィア・・・・・さん」
と慌ててさん付けでごまかしてママ達の失笑をかっていた。

そして、今は名前と好きな食べ物を掛け合わせて呼ばれている。
本人も気に入ってLINEの名前はその名前を使っている。

私自身高校時代にデザイナーの森英恵さんのことを「ハナモリエ」と言い間違いをしたのが元で
「ハナちゃん」と一部の友人から呼ばれていた。
固い名字に少し発音しずらい名前の持ち主の私にとって
カワイイあだ名がちょっと嬉しくもあった。

長女のソフィアも私のハナちゃんも本人自ら喜んで受け入れている。

あだ名って難しい。

人によっては自分の名前を否定されていると思うだろう。確かに「ハナちゃん」と違って名字をもじって「タコ」と言われた時は正直傷ついた。
現に先日の朝日新聞の読者欄にも、小学校であだ名禁止になって救われたという投稿もあった。

何の脈略もないような話で恐縮だが
以前学校の図書ボランティアをしていて季節ごとに季節にあう飾りを図書室
の壁に飾っていた。
今年はないが、この時期はいつも桜の花に子ども達のメッセージを付けて
大きな桜の木を貼っていた。

ただ、困る季節がある。冬だ。

冬といえばクリスマスの飾りをしたいところだが
キリスト教系の幼稚園と違い、他宗教の家庭のお子さんもいるという
理由でクリスマス関係はNGで、雪だるまとかでごまかすしかなかった。

年度末ボランティアの反省会をしたときに1人の参加者さんの発言が
印象的だった。

「宗教の違い、習慣の違いがあるからと避けるのは簡単。だけど、
せっかく頭の柔らかい子どものうちに、何故キリスト教は12月25日にお祝いをするのか、他の宗教は何があってどういう行事があるのかを知る、
宗教の違いを考える機会ができればそのほうがいいのではないか?」

あだ名も実はこれと同じじゃないかしら。

一律あだ名禁止にするのは簡単だ。

でも、本人が呼ばれて嬉しいあだ名ならOKだし、
あだ名で呼ばれたくない子も、
こんなあだ名は嫌だというのも、
全部アリだ。

それを子ども達本人が考えるきっかけにする方が
きっと、大人になったときに多様性を考えられる大人になると思う。

実は、4月からPTA役員になった。
なって、しまった。
でも、なってしまったからには校長先生と話す機会も増える。
難しいかもしれないけれど、こんなことも少しお話してみたいなあとも
思っている。

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