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【音楽】継続は力なり!チェロアンサンブルの素晴らしさ
私も齧っているチェロは、低音楽器に分類されます。
弦楽四重奏(カルテット)やオーケストラにおいては低音パートを担当しますが、たまに美味しいフレーズがあるのが特長です。
音楽にあまり興味が無い方も、バッハの無伴奏チェロ組曲1番のプレリュードは耳にしたことはあるでしょう。
曲中ずっと低音パートを担当すると思われがちですが、世の中には大は小を兼ねるという言葉がある通り、実は高音もそれなり出すことが可能です。音域はおおよそ4オクターブ+αでしょうか。
これはヴァイオリンにはできない芸当です。
そのためチェロだけを集めてアンサンブルをすることが可能なのです。
有名なチェロアンサンブル(通称チェロアン)としては、「ベルリンフィルの12人のチェリストたち」でしょうか。
それはアマチュア演奏者の間でも例外ではなく、これからご紹介する「チェロアンサンブル フェスティーボ」もそのひとつです。
昨年の演奏動画から
フェスティーボは、プロチェリストの﨑野敏明氏の門下生で構成されているチェロアンサンブルで、年1回のコンサートを中心に活動されています。
縁あって私は毎年コンサートを聴かせてもらっていて、今年も12人編成のアンサンブルを堪能しました。
第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ビオラ、チェロの4パートを3人ずつで担当します。
チェロは広い音域をカバーできるといっても、特に2つのヴァイオリンに相当するパートは、ハイポジションでの演奏を強いられます。
ハイポジションというのは、指板の半分より下を押さえて演奏することで、張力のある弦を親指まで動員して押さえ続けるのは、大変な労力を必要とします。
しかも隣の音との間隔が狭くなるので、正確な音程をキープするのは大変ですし、弓のスピードも速くしなければ綺麗な音は響きません。私なら辞退するパートです(笑)
今年のプログラムは
1.M.コレット/4つのチェロの為の協奏曲「不死鳥」
2.A.ヴィヴァイルディ/ヴィオラ・ダモーレ協奏曲 ニ短調RV.392
3.F.ブーランク/ホルン・トランペットとトロンボーンの為のソナタ
4.C.ドビュッシー/小組曲
そのほかアンコールとして3曲
曲名を見てお分かりの通り、クラシックにおいてチェロアンサンブル用のオリジナル曲はほとんどなく、独自の編曲が必要となります。
そのため幅広い選曲が可能なのですが、それらの曲を生かすも殺すも編曲者の腕の見せ所で、﨑野氏は今年も素晴らしい響きのある編曲をしてくれました。
フェステーボは毎年少しずつメンバーの入れ替えはありますが、毎年聴かせてもらっている感想としては、どんどん完成度が上がっていくのに驚かされます。
特にここ5年は五反田文化センターのホールで固定しているので、同一環境での比較ができ、一層その印象を受けました。
どの楽器もそうですが、アマチュアが仕事や学業の傍ら楽器を練習し続けるのは、時間の捻出・家族の我慢(笑)・練習場所の確保とその費用など大きな負担が伴います。
自分が好きでやっているんだろう?という声も聞こえてきそうですが、芸事というのはある意味で修行という面も無視できません。
ですからメンバーの方々の日頃の努力や、﨑野先生のご指導の素晴らしさが、自然と見えてくるのです。小編成では誰かが落ちて(演奏を続けられなくなって)しまうと、最悪の場合途中で止まってしまうこともあるので、一人ひとりのプレッシャーは尋常ではありませんから。
また毎年舞台を踏む経験は、練習だけでは得られないものがあるのは、楽器をやっている人はみな感じていること。
まさに継続は力なりです。
フェステーボは来年5/4も五反田文化ホールでコンサートを行うそうです。
ご興味のある方はtwitterやFacebookの専用アカウントから連絡を取ってみてはいかがでしょうか。
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