1213日の夜明け
2022年9月17日、長い夜が明け、ひとつの夢が終わった。
3年前の5月、友人に連れられて「僕のClove」というアイドルグループを見に行った。
当時別のグループを推していた身としては、1回他のグループが見られれば充分かなー、くらいに思っていた。
その日はメンバーが1人ライブを休んでいて、フルメンバーで見られないのは残念だと思いながらライブを見る。
フロアにファンが決して多いとは言えないけど、それぞれすごい熱量で。
ギターのキレのいいカッティングフレーズが流れた時、もう一度フルメンバーで見たい。そう思ったのだった。
そんなステージに一人、少し控えめな女の子がいた。
声の小さめな自己紹介、少し後ろ目な立ち位置、まだ自信のないダンス。
決して輝いているとは言えなかったけれど、直感的に推すならこの子だ、そう思った。
彼女の名前は霞ひなた。
初めて話した彼女は、ステージの時とは違って距離を縮めて来てくれて、「なんで来てくれたの?」とか、「ピアスもっとあけなよ!」とか、そんな事を話した。
「Woh!!」が好きすぎて、ギターをコピーした動画をアップして、そこでメンバーに覚えてもらったりもした。ぼくろぶの名前を勝手に使っていろいろやる企画ものはここから始まる。
その2ヶ月後にはひなたの生誕、そしてグループ単独公演。
生誕イベントはライブではなくバスケ試合。イメージに似合わずスポーツ少女だったらしいひなたの負けず嫌いの一面を見た。
単独公演。フロアにたくさんの人の声、とにかく楽しくて。発表されたグループ1周年ライブへの期待も高まっていた。
9月14日、SPACE ODD 「Seize The Day」
"今を生きる"彼女達。グループ名と同名曲。
初めてライブを見てから4ヶ月、彼女達のパフォーマンスは劇的に良くなっていて。
それでもカメラを向けられると緊張してしまうひなたはいつも通りの顔で、微笑ましかったり。
12月、ひなたがWeb番組の公開生放送に出ると聞いて慌てて現場へ。
どう考えてもメディア向きではないじゃろ…とは思ったものの、不器用ながらも頑張って話している姿をいじってくれるMCで一安心。
そこで少しだけひなたの将来の夢の話を聞いて、当時仕事のスケジュールも生活も悲鳴上げまくってた自分もなんとか頑張ろうって思ったり。
年末、霞ひなた活動休止発表。
国家資格取得とは聞いていたから、こうなるだろうなって思ってはいたけれど寂しくて。
推しメンが活休するまでに何か話題に出来ないかって考えて、周りを何人か巻き込んで寝る間も惜しんで「離れ目アイドル大賞」に投票しまくったり。
結果は予選2位だったけど、それきっかけで来てくれた人もいたらしくて、勝手ながら嬉しく思ったり。
年明け活動休止前に、必ず合格して戻ってきて、って指切りしてチェキを渡して。
2021年3月、推しメンはちゃんと合格して戻ってきてくれて。
その頃にはすっかり自慢の推しになっていた。
久々にステージに立つ推しを、ちょっと泣きそうになりながら見守って。
その直後、コロナウイルスのパンデミックが始まって。
ライブは軒並み中止になり、それでも彼女達は笑顔で、オンラインで出来ることを考えてくれて。
当時あったファンクラブサイトやOnlyFiveでたくさんやり取りして、少しずつひなたとの距離も縮まったりして。
そんな間にも「おうちでぼくろぶ」に乗っ取って勝手にコンテンツ作ったり。たとえ外に出られなくても、アイデアで乗り越えて楽しく過ごせる環境がありがたかった。
そこからしばらくは無観客ライブが続き、その分オンラインでたくさんコミニュケーション取って、現場1年をお祝いして。
出来ないかもって思っていたひなたの生誕は無事に開催できて、フロアから声は出せなくなってしまったけれど、生でステージを見て、目を見て話が出来ることが嬉しかった。
初めて面と向かってとても嬉しいことを言ってくれたりして。恥ずかしくて咄嗟に返してあげられなくて。
ひなたの生誕なのに、今でも思い出す幸せな瞬間をくれたりして。
そのあとも無観客が多くて、メンバーの吉岡莉菜が活動を終了して。
これからどうなっていくんだろう、という不安も抱えながら2周年に向かっていった。
9月18日、CLUB QUATTRO
デビュー2周年ライブ。メンバーも、ライブを取り巻く環境も1年の間に変化してしまったけれど、それでも僕のCloveは輝いていた。
レギュレーションもいろいろ変わりながら、少しずつ有観客ライブも戻ってきて、仕事の合間でも出せるだけ顔出して。
スケジュールは大変だったけど、ライブに行けばおつも驚いた顔でひなたが出迎えてくれるからそれが楽しくて。
仕事大丈夫なの?っていつも心配してくれたけど、会えないことの方が何倍も無理だった。
12月、1stミニアルバムがリリース。たくさん曲を聴いて、歌声の成長に素直に驚いて。
タワレコエプロンを着た推しメンが可愛くて、嬉しい気持ちになって。
年末にファンクラブサイトがサービス終了になると聞いて、それまでの思い出を勝手にチャットで書いたりして。
絶対結婚しような?って言い合って年を越した。
2021年、また世の中の状況が悪くなって、ライブの中止や出演見合わせが増えてきて。
そんな中でまた離れ目アイドル大賞戦ったりして。
新メンバーオーディションが始まって、期待と不安がありつつ過ごしていて、4月に水谷潤の卒業が発表になって。
絶対面白いことやって送り出す、と思って潤ちゃん推しの仲間と1ヶ月毎日更新でラジオ作ったりして。
自分の現場2年とほぼ同時に潤ちゃんは卒業していって、それと同時に水島杏、小鳥遊エマの加入が発表されて。
新ビジュアルの出来がすごく良くて、卒業の寂しさもありつつ期待感に救われて。
情勢的にお披露目も延期になってしまって、今考えたら新メンバーの2人は本当に苦労したよねきっと。本当に僕のCloveを選んでくれてありがとう。
こんなご時世でもコールの代わりに楽しいことやって、少しでも周りが巻き込まれてくれるといいなと思って、新体制になって #ぼくろぶ多動部 ってコンテンツを勝手に作って遊んで。いつの間にかメンバーでもお馴染みになったりして。
7月には無事にひなた生誕も開催できて、気付けば自信なさそうに立っていたひなたの面影はもうなくて、その頃にはたくさんの人がチェキ列に並んでいて。
よくここまで頑張ったねって心の底から伝えて。
生誕の後、通話特典会でこれまでのこと、これからのこと、色んなことをたくさん話して。
時間伸びて運営さんに怒られたりもして(ほんとすいませんでした)。
8月、突如ダーツ始めたくなって(病気)
#ぼくろぶダーツ部 始めてみたりして。
いつか一緒にダーツしようねって約束して。
意外と反応くれる人もいて楽しかった。
9月、グループデビュー3周年「before tomorrow comes」
この頃にはライブも安定して、ひなたはすっかり最年少からグループを盛り上げる側になっていて、頼もしくなって。
ここまでアイドル続けられたのはnawoのおかげ、って言ってもらえてお世辞でも嬉しくて。
ここまで来られたのは全部ひなたの頑張りだよって返して。
12月22日、シングル「Before tomorrow comes」発売。
今考えれば、もう少しずつ夜明けが見えていたのかもしれないけれど。
新体制での音源リリースをお祝いしたいと思いつつ、この年末は自分のスケジュールがバタついていて、年内は会いにいけないかも。
なんて伝えながら、無理矢理スケジュールこじ開けて、ひなたにクリスマスプレゼント持ってしれっと現場遊びに行って。
ひなたのびっくりした顔と笑顔で元気もらって、メンバーにまた来年って挨拶して。
年明けもOnlyFiveやり取りしながら、仕事がひと段落して一番に会いに行って。
今年もよろしくねって挨拶して。
その少しあと、自分がコロナ感染したら本気で心配してくれて。
かかったとて自宅で仕事しなきゃいけなかった身としては本当に力になって。
その間にVTuberにハマったらなぜかヤキモチ妬かれたりして。笑
その頃には大きいハコの対バン、フェスにも出るようになって、色んなところで僕のCloveの名前を聞くようになって。
現場にも人が増えて、だんだん話す時間が減って寂しくても少し嬉しくて。
ひなたはTikTokもたくさん頑張って更新して、どんどんファンが増えていって。
4月に新衣装になって、エマちゃんの担当が潤ちゃんと同じピンクになって。
最初は複雑な気持ちもあったけれど、パフォーマンスをみて納得出来て。
9月の東名阪ツアーが発表になって、白金高輪SELENEという大きな会場でファイナルが決まって。
5月には同じ会場の対バンでトリを務めて。
こんなにぼくろぶ大きくなったんだねってひなたと2人で話して。
この頃には自分の仕事だったり活動も軌道に乗り始めて、少しずつひなたに「あの時言ってた夢叶ったよ」って報告出来るようになって。
ひなたも一緒に喜んでくれて、一緒に成長してるのかもなって感じたりもして。
あまりライブに顔出せなくなってしまっていたけれど、定期公演はなるべく足を運ぶようにして。
来るってわかってそうなのに、毎回驚いた顔してくれて。
5月には自分が現場通い始めて3年が経って、何しようって考えて楽曲アレンジとドット絵を1日で作って。
ひなたが気に入ってくれて、公式LINEのアイコンにしてくれたりもして。
6月には自分の誕生日があって、前夜祭だーなんて言って祝ってもらったりして。
7月にはひなたの生誕。特別衣装を着た推しメンが本当に素敵で、感動して。
翌日の誕生日当日もお祝いしにいって。
そこでふわりと夜明けの香りがして、なんて言っていいかわかんなくなって。
7月末、正式に解散発表があって、推しは推せる時に推せって、本当にこういう事だなって実感して。
解散したらメンタル頼んだーなんて冗談言ってたけど、一方で綺麗に「解散」だったこと、最後まで推しがいてくれたことに安心する気持ちもあって。
じわじわ迫るリミットの中で精一杯気持ちの準備をして、伝えられるうちにたくさん気持ちを伝えて。
他のメンバーには「最終日は行けないかもしれないから」って1人1人に挨拶しにいって。
そして9月17日。
旧友に声をかけたり、いつものメンバーと集合して、古くから現場にいた人達と挨拶して、満員の白金高輪SELENEに驚いて。
ライブ前にいつも通りバカやって、箱買いしたサイリウム折りまくって。
会場にいる人達からも #ぼくろぶ多動部 準備ヤバい!とかいじられて笑って。
体力の限界まで動いて、ステージを目に焼き付けて。
アンコールのLAST LOVE SONGで感情が限界になって。
最後のMCで耐えきれなくなって声を殺して泣いて。
話にいける気がしない、なんていいながら、なるべくいつも通りひなたと話にいって。
たくさんふざけて、笑って。
わたしはこれでラストだよ、って伝えて、初めてのチェキと同じポーズして。
本当にありがとうございました、って伝えて、「ありがとうを全然伝え足りてない」って返ってきて。
じゃあまたいつかね、って言って。
僕のCloveと出会って1213日間、夜明けに向かって進み続けてきたこの時間を決して忘れることはないでしょう。
ここに書いた出来事も、本当に一部分で、きっとどれだけ書こうとも全ては書ききれないので、ここで終わりにしようと思います。
ぼくろぶオタクの皆さま
わたしはあんまり協力的なオタクでもなければ、社交的なわけでもないので絡みがあったのはごく一部だったと思いますが…遊んでくれた方々、わたしのくだらない企画に付き合ってくれた方々、ありがとうございました。
別現場にはほぼいないと思いますが、単純に音楽が好きなグループには時たま顔を出すかもしれません。
もしお会いした時は、また楽しく話しましょう。
僕のClove運営の皆さま
本当にたくさんお世話になりました。意味のわからないコンテンツを作りまくってすいませんでした。ご迷惑をおかけしたこともあるとおもいます。
コロナ禍でも配信やオンラインでの試みを続けてくれたおかげで、夜明けまで駆け抜けることが出来たんだと思います。
潤ちゃん、莉菜さん
莉菜さんは直接話すことはできなかったけれど、ファイナルを見守ってくれていたようで、嬉しかった。
潤ちゃんも忙しい中、前夜祭顔出してくれてありがとうございました。
メンバーの皆様
バカばっかやっていたオタクだったけれど、たくさん笑ってくれてありがとうございました。
どんどんパフォーマンスが良くなっていくのを見ていて、いつも楽しかったしいつも元気をもらっていました。
辛いこともたくさんあったと思うけれど、他では得られない経験をたくさんしたと思います。
どんな道へ進むのかわからないけれど、皆さんにたくさんの幸せがあることを心から願っています。
そして親愛なる推しメン、霞ひなた
この1213日間、あなたが推しメンで本当によかったです。
歌もダンスも人としての魅力も、信じられないペースで成長していったあなたは間違いなく最高の推しです、これからもずっと。
身体は小さくてもパワフルで、とっても負けず嫌いで、真面目で、誰よりもファン想いで、すぐヤキモチ妬いて、時々謎発言するしよく誤字るけど、全部を愛しています。
あなたがこれからどんな選択をするにせよ、どうか笑顔でいてください。
辛くなったら、バカでいっつもふざけていたオタクのことを一瞬思い出してください。心はずっとあなたを推し続けています。
絶対結婚しような。
nawo
※文章、苦手すぎて読みにくくて笑った。対戦ありがとうございました。