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リーダーへの登竜門?! フォロワーシップを発揮しましょう!
サムネールPHOTO:Image by Wolfgang_Hasselmann from Pixabay
今回は次のような悩みを持った方に、ためになる内容です。
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・将来、職場でリーダーになりたいと思っているけど、どんなことを意識しながら仕事に取り組めばいいのかな?
・性格的にリーダーには向いてないけど、リーダーになれるかな・・。
・どうちらかというと、目立つのは苦手・・。でも・・・。
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リーダーは生まれ持った才能でも、性格によるものではありません。
誰でもなれます。
でも、リーダーになるために将来に向けて準備が必要です。
とはいえ、講座やセミナーに通ったり、ビジネス本を読み漁ったりすることだけではないです。
もっと日頃から大切にすることがあります。
では、まず結論です。
結論:素晴らしいリーダーを目指すなら、まずは良いフォロワーになりましょう!
フォロワーといえば、Twitter、Facebook、Instagramなどで投稿内容を見られるように登録した人のことを指します。
SNSの普及に伴い、ここ数年で定着しましたよね。
しかし、本来はビジネスシーンなどで、リーダーを補佐する人や、あとに続く人を指す用語でもあります。
今回はフォロワーになることが、リーダーを目指す人にとって、なぜ大切なのかについて、解説していきたいと思います。
■フォロワーシップとは?
リーダーが持つ資質や能力のことをリーダーシップといいますが、リーダーシップの対義ともいえるのがフォローシップです。
まずはリーダーシップ、フォロワーシップ、メンバーシップなど、“××××シップ”という用語について整理してみたいと思います。
まず、メンバーシップについてです。
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〈メンバーシップとは?〉
会社や組織に所属する各人がそれぞれの立場で役割を果たし、組織全体を支援すること。
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結論からいうと、リーダーシップとフォロワーシップを包括したものになります。
では、リーダーシップについてです。
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〈リーダーシップとは?〉
・リーダーを直訳すると、指導力や統率力の意味。
・リーダーはメンバーの行動の模範となって良い影響を与え、さらに自ら率先して行動する人や役割。
・リーダーシップとは、リーダーとして組織をけん引する資質や能力のこと。
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使い方としては、「リーダーシップを発揮する」「リーダーシップを磨く」といった感じです。
で、今回の本題、フォロワーシップについてです。
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〈フォロワーシップとは?〉
・フォロワーはリーダーを補佐する人。
・フォロワーシップとは、フォロワーという立場からリーダーを支援。
・フォロワーシップはリーダーシップと相補的な関係。
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組織全体で成果を出すためには、リーダーとフォロワーがうまく噛み合い、相乗効果を発揮することが重要になります。
ちなみに組織論について、米国カーネギーメロン大学から興味深い調査結果が発表されています。
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〈リーダーとフォロワーが組織に及ぼす影響力〉
■組織が出す結果に対して、リーダーが及ぼす影響力:10%~20%程度。
■これに対して、フォロワーが及ぼす影響力:80%~90%程度
(『The Power of Followership(指導力革命―リーダーシップからフォロワーシップへ)(1992年)』
米国カーネギーメロン大学 ロバート・ケリー教授)
書籍:『指導力革命―リーダーシップからフォロワーシップへ』ロバート・ケリー著、1993年
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チームの成果を最大化させるには、リーダーとフォロワーがうまく噛み合い、相乗効果を生み出すことが不可欠なわけですね。
フォロワーの5つのタイプについて
ではフォロワーについて、もう少し深掘りしていこうと思います。
前述の『指導力革命』によると、フォロワーシップは大き5つのタイプに分けられるそうです。
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〈フォロワーシップ5つのタイプ〉
・模範的フォロワー
・孤立型フォロワー
・実務型フォロワー
・消極的フォロワー
・順応型フォロワー
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分かりやすくチャートしたのが下記です。
タテ軸が「主体的」と「依存的」、ヨコ軸が「積極的」と「消極的」になります。
では、1つずつ解説していきます。
■模範的フォロワー:協働者
リーダーからの頼りにされ、信頼も厚いタイプ。
・発言・行動ともに積極的で、組織の機能を活発化してくれる。
・仕事において付加価値を生み出すことに熱心。そして実行力もある。
・人間関係を育むことが得意。部下とも、リーダーともいい関係が構築できる。
すでにリーダーシップも持ち合わせているので、近い将来、リーダーになれる素質がありますね。
■孤立型フォロワー:破壊者
リーダーによっては、現状を変革する際などに力強い協力者となるタイプ。
・物事の問題点を見逃さない視力も持ち合わせている。
・時として、「批判はするけれど行動しない」という、「口だけ」の存在にもみられがち。
・組織の雰囲気を悪くする危険性も持っている。
リーダー次第で力を発揮するタイプですね。
■順応型フォロワー:従事者
リーダーから指示されたことは、忠実にこなす職人肌タイプ。
・自発的に意見を持ったり発言したりはしない。
・リーダーの立場からすれば非常に仕事がやりやすい。
・悪く言うと「イエスマン」ですね・・。
リーダーにとっては便利なタイプのフォロワーですが、このタイプが多すぎると多様性が損なわれるので、組織力が弱くなる可能性があります。
■消極型フォロワー:逃避者
組織全体的には、存在価値を発揮しづらいタイプ。
・意見もなく組織にとって貢献する行動もしない。
・個人を優先するため、主体性がなく、フォロワーとしてリーダーを補佐することもない・・。
フォロワーがこうした状態に陥っている場合は、業務以前に、まず信頼関係の構築から始める必要がありますね。
■実務型フォロワー:実践者
仕事は仕事と割り切ってフォローするタイプ
・ほどほどに意見し、ほどほどに働く。
・自分の業務には責任を持つが、業務範囲外はフォロワーシップを発揮しない
いい意味でビジネスライクで分かりやすいタイプのフォロワーですね。
リーダーシップとフォロワーシップを併せ持つことが重要
さて、リーダーになるためには、どのタイプのフォローワーがいいのか?
もう、お分かりですよね。1番最初に紹介した”模範的フォロワー”になるのが近道です。
なぜ”模範的フォロワー”になるのが近道なのか?
現代の成熟化したビジネスシーンで、多様化した組織を率いるリーダーひとりでは、結果を出すの難しい時代です。フォロワーの存在なくして成り立ちません。
ちなみに、現在、私は東京で管理職をしています。
私の部門は70人ほどですが、組織全体で大きな仕事を成し遂げることを目標としたとき、全スタッフに自分の意思を伝えることは正直難しいです。
分かりやすくいってしまうと、1対70(1 on 70)でコミュニケーションを図り統制をとることは不可能です。
チャットツールやメッセンジャーアプリなどIT技術が発達したとしても、一方通行になるケースがほとんどです。
また仕事は平時のときばかりではないです。
有事のときや緊急事態を対応するときもあります。
そんなときは、頼りになるのが自分のフォロワーの存在になります。
特に、”模範的なフォロワー”は、いわゆる「右腕」となって、リーダーの変わりとなって文字通りフォローしてくれます。
このフォローが、将来に向けての予行練習になるわけですね。
フォロワーシップこそ、リーダーにとって必須スキルです!
チーム運営では役職の上下に関係なく、そのテーマや課題において一番当事者意識がある人が権限を持って、リーダーシップを発揮した方がいい結果を出せると思っています。
プロジェクトマネージャーなどがその典型です。
そのような業務では自分は役職や肩書きに関係なく、リーダーシップを発揮している部下に対し、フォロワーシップを発揮するようにしています。
フォロワーシップはリーダーシップの対義語と思いがちですが、実際はリーダーとしての立場にある人こそ求められる能力だと思います。
会社は基本的にピラミッド組織ですからね。
課長は部長に対して、部長は役員に対して、役員は社長に対してフォロワーシップが求められます。
管理職以上は誰でもリーダーシップとともに、フォロワーシップも併せて持つことは必然的に要求されます。
最後にまとめ
私はすべてのスタッフに対して、リーダーを目指して欲しいと思っています。
以前、こんな記事を書きました。
参考note記事:【目指せ!リーダー】気楽にリーダーシップを学びましょう
活き活きと働き続けるためには、組織全体のモラールが必要です。
リーダー志向が高まることで、各人のモチベーション向上も期待できます。
現代の多様な価値観や考え方を職場で尊重することは重要です。そういった環境ではリーダーシップとフォロワーシップの重要性が、今後さらに増していきますね。
今回は以上です。ありがとうございました。
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