計画的偶発性理論
「こじじゅらぼ」
これは計画的偶発性理論を実践するために心掛けるとよい5つのキーワードである好奇心、持続性、柔軟性、楽観性、冒険心の頭の文字を並べたもので、キャリコン資格受験の時に、友人がそうやって覚えるんだと言って教えてくれた呪文である。
以来その呪文にすっかり魅せられてしまった。
自分がキャリアについて考えるようになったのはキャリコンの資格取得を目指して勉強を始めてからだ。それまでキャリアは会社が決めてくれるものだと信じていた。一生懸命に仕事して結果を出していれば、会社は私を悪いようには扱わないだろうと思っていたのだ。今思えばなんの根拠もないのだが。
キャリコンのテキストを読んで、ひとの人生やキャリアについての事柄が学問として存在していることに驚いた。
それはかつてビジネススクールでマーケティングを学んだときの驚きと同じであった。いままで自分の営業経験でなんとなくそうだろうなと考えていたことが、実は体系的に学べて、さらに再現性があり誰でも応用できると知った時の驚きを思い出した。
その時私はキャリアについて学べば自分も充実した人生が送れるのではないかと直感したのだ。
特にこの5つのキーワードが、私の価値観と近いワードばかりなのが気に入った。
なにしろ楽しいのだ。
好奇心に任せて面白そうだと感じたことをまずやってみて、そして周りからフィードバックをもらい臨機応変に修正していけば良いのだから。
たまたまその頃アジャイルという考え方を知った。
それまで物事は何度も見直して完璧に仕上げてからでないとオープンに出来ないと思い込んでいたのだが、スマホのアプリのようにその都度何度でもバージョンアップして徐々に改善していく方法もあることを知りこれも役に立った。
行動もそうだ。
何かを決める時には、自分がやりたいことや興味があることにより近い方を選択する。たとえ希望通りに行かなくても、少しでも可能性の高い方を選ぶ習慣をつけることで不思議なことに段々と近づいてくる。
こんなことをやりたいなと思ったら、それについてのアンテナを拡げて情報を集め続ける。同時にそれに近いことができる場所、環境に自分の身を置くこと。
時にはガラガラポンのようなことも起きるがその時でさえ準備をしていれば、想定していたプロセスをすっ飛ばして駒を進めるようなことも起きるのだ。
ガラガラポンといえば、知らない場所に出かけてみる、はじめてのものを食べてみる、知らないひとに会いにいくとき私はあたかもガチャを回す気分でやっている。
何かが起こるかもしれないし、何も起きないかもしれない。
それでも「好き」の種を蒔いておくことで、可能性の芽が偶然どこかで芽吹くかもしれないという楽しみのために。
もちろんベースには自分の価値観に沿ったものであることと、特に意識しなくても自分が上手くやれる、いわゆる利き手を使ってできることであることがポイントである。そうすれば長く続けることができる。
自分の価値観に合わないことを無理に続けていると、ストレスが溜まりしんどくなってしまうから。
もちろんそこから学んだり、スキルを磨いたりすることもできるし実際にやってきた。
しかし営業数字を達成するために、長時間会議の場で追い込み、ギリギリと頭を締めつけるように圧をかけるやり方では決してよいアイデアは浮かばないことも経験済みでもあった。
それよりも、
こころを解放してオープンマインドで楽しいことを探し、それをカタチにして、さっさと行動する方が私には合っているんだろうなとぼんやりと感じていた頃に出会ったキャリアという学問。
私はここから「こじじゅらぼ」の呪文ハマっていったのである。
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