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DEADPOOL2:最高のファミリームービー

※具体的なネタバレはないかと思いますがこれから映画を観る方はご自身の責任においてご覧ください。

映画冒頭でデップーさんが『これはファミリームービーだ。』とのたまう。
見ている側からすれば、悪人どもの手足や首がポンポンと舞い、血しぶきが飛び交う映像を見せられながらそんなことを言われても『いつものデップーさん流のジョークなんだな。』と受け止めざるを得ない。

今回もデップーさんはいつも通りだ。
自身がコミック(映画)の中の存在であることを認識している唯一のマーベルヒーローであることを最大限に活かし、他MCU作品への言及、その他の有名映画のパロディ、レイシズムに対する粋なジョークなどなどこれでもかとてんこ盛りにしてそれこそ清濁ごった煮状態で提供してくる。
いつも通り『Fxxk!』といったF-wordsも盛りだくさん。
序盤からしてしんみりした展開になるのかと思わせた瞬間にパロディシーンでふざけてきたり、製作陣のクレジットで突っ込みを入れまくるといった具合。

そんな感じで常に下品なジョークをぶちまけつつも暴走していくシナリオの中に少しずつ見え隠れするファミリーの要素。
わざとわかりやすくファミリー要素を押し出したと思ったら自分で潰し、それを繰り返していくことでさらにその奥底から真のファミリー要素をデップーさんならではのやり方で引きずり出す。

私は今回日本語字幕版を観たのだが、字幕では単に『あなたの家族』と表現されていた部分に英語音声では『Your F-words』と言っていたように聞こえた。
つまり、この映画においてF-wordsとはFxxkでありFamilyだったのだ。
じつにデップーさんの世界観に合わせた素晴らしいダブルミーニングであり、ここに私は唸ってしまった。
翻訳の方もかなり悩んだところでは無いかなぁと思う。
ただの家族では無い、お互いに本音でFxxkとか言い合える、しかし命をかけられる真の仲間(家族)なんだという主張をしっかりと感じられた。

この映画はまさにファミリームービーだ。
デップーさんの今後が楽しみで仕方ない、彼のファミリーは最強で最高だからだ。


追記:
この映画でデップーさんが人種の違いをそのまま単なる違いとして表現していたのが個人的に好印象だった。
レイシズムとか反レイシズムとか全部ひっくるめてありのままをありのままに表現する(しかも彼らしいジョークを込めて)デップーさんの姿は眩しかった。

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