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(26)近況とディズニーシー

最近、真面目にしっかり働いている。

会社や人のためにたくさん頭を使って企画し、デザインし、イラストを描き、モノを作っている。
自意識ギンギンのティーンの頃に、膿を吐き出すために始めた創作。そこから、クリエイティブな能力が育ち、今では飯を食う唯一の手段になっている。思えば幸運なこった。

しかしあんまり真面目に働いているので、頭でっかちになってきているような気もする。
忙しくなってくると、理屈を考えすぎて感情が置いてけぼりになる、アレだ。
問題解決のためのモノづくりは大事だが、論破が先行するとテンションが上がらない。

現に、こうして久しぶりに日記を書く気になったのも、今取り掛かっている仕事が行き詰まったからだ。子供向けの絵本を描いているのだが、きちんと伝えたいメッセージに沿いつつユーモアも交えて上手く組み立てたつもりが、組み上がってきたものを見ると全く面白くない気がしてきた。だから湯船に使ってスマホをいじっている。のぼせる前に気が済むといいのだが。

こういう時は気分転換が有効なのは知っている。散歩したり、時には遠出したりして、脳みそに溜まったキャッシュをクリアする必要がある。

最近、効果てきめんだった気分転換についてでも書くとする。
東京ディズニーシー。
昨日、僕の友人と僕と妻の3人で行ってきた。
noteでも何回か書いているが、夫婦ともにディズニー好きなので、なんだかんだほぼ毎シーズン通っている。

しかし、ディズニー作品は好きでも、人混みは好きでは無い。国内屈指の人混みにわざわざ身を投じるのは結構勇気がいる。しかも日曜日に早起きしてだ。寝不足と満員電車と行列で、朝はダメージが多かったが、1日が終わってみれば有り余るリターンが得られた。

今回はアトラクションには乗らず、ショーやグリーティングをメインに楽しんだ。
この話題だけで一記事書けそうだが、疲れそうなので手短に。

日に日に可愛さを増すダッフィーフレンズ

結論。
プロのダンサーやパフォーマーの動きは「アニメ以上にアニメ」だと思った。

最近、上手い絵が見たくてアニメ映画を視聴することが多い。クオリティの高いカメラアングルやライティング、色校正等を意識して鑑賞すると、大変構図作りの参考になる。アニメはほどよく画面や動きがデフォルメされていて、それら全てが意図的に整えられているので、見ていて気持ちがいい。

しかし、それはアニメに限ったことではないと、ショーを見て強く思った。
訓練を重ねたキャラクター(スーツアクター)やダンサーが、音楽家が作った曲に合わせて舞う。デザイナーが考え抜いた衣装をまとい、凝った意匠が光るフロートに乗り、演出家が書いたシナリオを演じている。

ジャンボリお姉さんの弾ける笑顔

圧巻、その一言に尽きる。
パフォーマーが腕をひと振りするたびに衝撃波が押し寄せ、抑えていても胸が揺さぶられる。感情の種類もわからないまま、自然と目には涙が滲んでくる。

隅々まで神経が張り巡らされ、無駄がひとつも無い。そこにはもう、ぼさっとしたものはひとつも無く、完璧な動き、タイミング、バランスが成立している。細部までAnima(霊魂)が宿っている。これはもう《アニメ》だ。

僕はディズニーが好きだが、現実主義な方なので、そこにキャラクターたちの夢の世界があるとは思わない。
夢を届けようと必死に努力した、大勢のプロたちの仕事を見られる。本気で人を楽しませようと、本気で大人たちが、描いたり、撮ったり、演奏したり、歌ったり、ふざけたりしている。その姿がかっこよくて、美しくて、創造性に溢れている。僕がディズニーを好きなのは、きっとそこに惹かれたからだろう。

結局入浴中の時間だけではうまくまとまらなくてのぼせたし、別に日記をしたためたくらいで仕事は捗らなかった。
でも楽しい時間を思い出せたからいいよね。
おわり。

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