全くの一人旅in信州へ
前年までのあちこちぶらぶらを通して日本なら割とどこへでも行けそうな気がしてきた私。
そのタイミングで有休を取ることなく4連休が初めて与えられるシルバーウィークがあることを知った。
都会の大企業でもないので4連休なんてほぼ取れない、これはどこか行くしかない、と、早速計画を立て始めた。
始めは、一昨年行った函館でもっとゆったり過ごそうと函館を考えていたけれど、折角の4連休…行きたいけどなかなか行けない初めてのところに行きたいと思い始める。
そこで白羽の矢が立ったのが、信州・長野。
理由がとてもミーハーで申し訳なくなるが、大分昔のドラマ、「白線流し」が好きで、好きで、いつか行ってみたいと思っていた。
これが最高のタイミングだ!
早速、長野に行くのにいいのはどんな方法なんだろうと調べていくと、繁忙期などに夜行列車(ムーンライト信州だったかな?)が運行していることを知った。
来た!これだ!これなら仕事が終わって飛行機で飛んで、次の朝には松本へ行ける。
この往路を考えてからルートがなんとなく見えてきた。
松本から入り、最後長野市から新幹線で東京に戻る。間、長野県を縦断しよう。
その後、松本から長野までの行きたい地点を何個所か選び、お宿の予約、絶対行くところ、余裕があったら行きたいところをピックアップしておいた。よし、これならなんとなく行けそうだ。
という事でまずは松本へ。
夜行列車の写真も撮ったけれど、スマホの方で撮ったので現在写真がない。もったいない。夜11時頃の新宿駅のホーム、ホームからの風と夜の独特の雰囲気、出発が近づくと多くなる乗客。普段の東京の駅とはまたちょっと違う非日常感がいい。未だに思い出せるあの風。
列車はゆっくりと長野へ向かう。そして早朝の松本駅。駅の「まつもと~、まつもと~」というアナウンスに、うわぁ、当時のドラマと一緒、本当に来たんだと感慨深い。
そのまま新島々行きの上高地線へ乗る。本当ならそのまま上高地へ行ってしまえばよかったのだが(というか当日その場でも悩んだ)、いかんせん最初の動機が動機だったため今回は見送ってしまった。
やっぱり行くべきだったと今でも後悔している。当時より山登りするようになった今行ったならば完全に行っていた。惜しい。
この沿線にはドラマを見た事がある人には何個所か見覚えのある場所があるようだがこれはその一部。
15年以上経っているのに未だにその当時と同じものがある。
凄い。来てよかった。
変わってしまう景色も現代は多いけれど、こうして変わらない風景もたくさんある。ここに限らず森でも山でも町の風景でも、残せるものは残していけたらと思う。
松本には古い建造物が結構あった。古い建造物って意匠がまわりまわっておしゃれなものが多いので好き。こちらは新村駅の旧駅舎。私の住むお隣の鹿児島県にも現存の古い素敵な駅舎があって、タイムスリップ出来るけれど、こちらもなかなか。昔はこの駅舎を通って人々の日々の生活が、日常があったのでしょう。
ちょっと調べてみたら2017年に解体された模様で、今は見れないそうで、本当にいいタイミングだったんだな。
そして歴史好きとしてもこれは外せない。国宝、松本城。
かっこいいお城。勿論中も入り上まで上がる。階段の急なこと急なこと。
現存の天守とのことなので、ここを昔の人も同じように登ったりしてたんだなぁと昔の香りとともに5番乗りくらいの順番でせっせと登った。
反対の方から。素敵です。
旧開智学校。おしゃれすぎ。こちらも国宝とのこと。
赤枠がまたなんとも言えない、と思った記憶が。中もまたおしゃれ。
こんなおしゃれな学校に通えたら人生違うものになりそうな。
是非。
お隣にあった旧司祭館もまた素敵で、この色が好みとばっちり。
あがたの森文化会館も素敵だったんです、これが。中も外も。
福岡や函館も古いおしゃれな建物が沢山ありますが、この長野にこんな素敵な建築物がいっぱいあるなんて。今見返すとこのベンチいいな。木漏れ日と撮りたい。
懐かしい。
ただただ懐かしい。
あの当時のまま。
学校もお隣にありますが、学校も新しい建物が後ろに立っていたけれど当時の校舎がちゃんとある。
二人がぶつかり、銀河鉄道の夜を間違えてカバンにしまってしまう、裏の通用口?もちゃんとあり、うぉ、本物…と言葉に出てしまうほど。
やっぱり来てよかった。
それほど好きな作品です。
そこからは夜ごはんまでブラブラブラブラ。
お土産を買ったり四柱神社を参拝したり縄手通りや街中を歩いたり、そして信州の蕎麦は美味しかった。
昨日からの移動で疲れ、そうそうに眠る。来たことのない土地で。不思議な気分。
2日目、北上開始。
レンタカーを受け取りに。
その前にもう一か所、深志神社。これは行かねばなるまいて。
思い出されるシーンの数々。
その後九州にいる間ではなかなか借りる機会のない初レンタカー手続きに。結構簡単なのね、と移動手段としてレンタカーもインプットされた。
トランクに荷物と、お土産を詰め込み、川でぼーっとしたあと出発。
この日は安曇野まで移動し、美術館めぐりをしたのでほぼ写真がない。
木々や緑の中に点在する美術館。最高。そう、アートも好きなんです。
松本から長野を縦断する計画を立てているその線上に、この安曇野の美術館巡りが浮かび上がり、しかも興味のある絵本の美術館を2個見つけた。2日目の宿泊は安曇野だな、と決まったのだった。
ひとつめ「森のおうち」は、周りの木々も、かわいい建物も、中の雰囲気も、すべてよかった。柿本幸造さんの絵本展をしていて、どっぷり浸かる。いいところ。
自然と一体となったところで絵本の普及や子どもの成長と親子のふれあいの手助けがしたい。年々この思いが募っている。
めぐりめぐって、りんごをいっぱい見て、安曇野を眺める。このぼーっと風と音だけを感じる時間がまた貴重な気がする。
安曇野で感じた思い、未だに継続中。
この日のことで他に思い出すことといえば、松本を出る前におやきを買おうと考えていたお店がお休みだったこと、入ろうと思っていた温泉が宿泊客のみだったこと、大王わさび農場が激しい渋滞で諦めたこと(これはほかの方法で行けばよかった)。
4連休だものね、そんなことあるわ。まして初めてのちゃんとした一人旅、そんなもんでしょ。
この日の宿泊は舎爐夢ヒュッテ。
凄く好きでした。また行きたい。夜ご飯もおいしい、沢山の本、外で好きに食べる朝ごはん。景色。
翌日はまずお客様が多いであろうと思われるもうひとつの絵本美術館、安曇野ちひろ美術館へ早めに向かう。
中もおしゃれ、そとは素敵な風景。木がいい感じに立ってるんですよね。
もう絵本の世界やん。素敵。
ここもまた激しく記憶に残りました。やっぱりまた行きたい。
再訪したいところばかり。
…綺麗と素敵とまた行きたいしか言ってない…。
さて、そこからぎゅんっと北上して着いたのはここ。
松本から長野まで縦断しようと考えたのはここにも寄りたかったから。
長野はこれからも行く気がするけれど、ここはなかなか来れないだろうから。
だって、地図を見て離れすぎててびっくりしたのです。
でもこのおかげでどうしても行きたい所までの道のりを考える練習になったはず。行きたいところと行きたい所を選び、そこからルートを考えるということ。連れていって貰う旅では習得できないこと。
階段がかわいかった。
その後うひょーな道を通り(写真を撮るべきでした…)長野市内へ。
時間もあったことから善光寺参りへ。
ここ、凄く好きなお寺にランクイン。
参道がよかったのもそうですが、まず初めて行ったお戒壇めぐりがとても楽しかった(というのは無礼なのかな?)。
御本尊のある真下を歩き、錠前を触れれば…というもの。本当の暗闇を感じることができます。ただ部屋の電気を全部消した暗闇は本当の暗闇じゃないのね、どこかから漏れてくる光で目が慣れて見えるようになるんだろうか。
もうひとつ、本堂の中の菩薩さま(弥勒菩薩さまか地蔵菩薩さまどちら側かはっきりせず…)を下から眺めていると、ちゃんと思うままに自分の気持ちにふたをせず生きているのか、と問い質されている気がしたのが忘れられない。
…けれどまだその問いに「はい」といえるところまで未だに全くきていないな。
頑張ろう。
郵便局も風情。
翌日は駅でそばを食べて(そば好きなので今回の旅で結構食べた)旅の締めとなったのでした。
色んな交通を使い、ルートを考え、ハプニングや失敗もありながらも過ごした三泊。
行きたいところもまだまだ、寧ろ行きたかったけど行けてないところの方が多い。次は戸隠神社とお山目当てで行きたいし、知らないところもみつけたい。
次回長野に行くときは、再訪するところと行けていないところ、どれくらいまわれるだろうか。日数は足りるかしら…。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?