子宮体がん体験記 手術前
がんセンターの初診察から約一ヶ月半後。
やっと私は入院して手術を受ける事となった。
個室をお願いしていたので、これからガン手術に挑むというのに少しワクワクだ。
というも私は結構良い生命保険に2件入っていたので、診断一時金はもちろんのこと、入院給付金も1日辺り15000円プラス治療費がでる。
部屋代は1日14800円だったので、賄えると思い選んだのだ。
ガンになった今に贅沢しないで、人生いつ贅沢するのさと思ったからでもあるんだよね。
部屋はトイレもシャワーも付いていて、テレビも冷蔵庫も個室という事でテレビカード無しで見られる。
ソファもあって、ベッド以外でもくつろげた。
ちょっとしたビジネスホテルの部屋よりも広い。
部屋に入って少ししてから、入院時から担当してくださる先生の診察と説明があった。
おおむねは、通院時に説明してくださった先生のお話と一緒だったんだけど今回は進行具合についても少しお話しがあった。
基本は前の説明であったように、私のガンは手術で子宮を摘出して、それを病理検査に出した後にステージが分かるらしい。
けれど今回はもう少し詳しく教えてくださって、今回の手術でガン部分を取り切れたら「早期」になるんだって。
そして、そうではなかった場合は一気に3期になると。
「早期であってほしいと思ってるんですけどね」
と先生は独り言のように仰った。
私は最初の告知の時からリンパ節への転移がありそうだと言われてたので、ステージが出たらかなり進んでるものになるんだろうな、と覚悟してたんだけど早期という場合もあると聞いて少し期待しちゃった。
そして手術の1日前から下剤を飲むのが始まった。
錠剤だけでなく、約2リットルある『飲む下剤』を看護師さんが持ってきて
「10時から2時間ぐらいで飲み切っちゃってくださいね」
とアッサリ言った。
普段から水分を取らないタチなので、相当気合い入れていかないと無理だろうと15分おきにストローで10口ずつ飲む作戦にした。
味は薄いスポーツドリンクのような感じなので飲みやすい。
これがせめてもの救いだ。
私は本当に水分を取らない方なので、それを知ってる家族や知人がコレを見たら、私が相当頑張ろうとしていると思うだろう。
看護師さんは、普段の私を知らないのでどんなに私が苦しいか分からないだろう。
なので作戦が成功して予定より早く飲み切ったのを
看護師さんが見た時も然程の褒めも感想も無かった。
水分としての下剤の前に錠剤の下剤も飲んでいた。
それなのにその後、浣腸まであるというのだ徹底してるな。
私は普段から超!快腸人間なので便秘しない。
1日2回スルリンが基本。
だからここまでの下剤と浣腸とは、どんな状態になるか戦々恐々だった。