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ファーストエイドの更新
オーストラリアのナチュロパスは今のところ看護師のようにregisteredと言われる、”政府公認”の立場ではありません。代わりにassociationと呼ばれるナチュロパスの協会に所属することでプラクティショナーの質を維持しています。有名な協会がいくつかあるのですが、それぞれ1年間に求められる学習時間(主にセミナーやウェビナーなどの受講)やプラクティスを行う際の倫理的行動の制限にも少しずつ違いがあります。
例えば今は撤廃されているはずですが、コロナの始まる2020年以前は、オンラインでのコンサルテーションが不可な協会もありました。
そして今、いや私が入学した頃からナチュロパスをregister制に進める動きがあります。今現在素人がナチュロパスを名乗れてしまう現状なので、ナチュロパスの質と地位を高めるのが目的です。有名どころの協会への現在の入会条件は学位以上保持になっています。(学位が存在しなかった頃のディプロマ保持の方はそのままで入れます!)
ACNT、もとい現Torrensもナチュロパシーのディプロマが撤廃されて学位に変わったのはこのため。
当初は賛同する人が多かったイメージですが、最近は色々な動きが見えてきて、私の周りでも疑問を呈する人が多いように感じています。そして私も一年生から学位で学んだナチュロパスの為(当時一緒に学んだクラスメイトはディプロマから学位に移行してきた人も多かったです)、基本的に処方は全て科学的根拠とともに、を訓練されました。evidence basedは聞こえはいいですが相手は人間、科学的根拠だけでは片付けられないミラクルもたくさん存在するこの世界でエビデンスに基づいた処方だけをするのには限界があるのではないでしょうか。学ぶこちらもエビデンス!エビデンス!と、頭でっかちになってしまうよね。
と、まぁこの話はここら辺にしておいて、協会に属す為にオーストラリアの犯罪証明とファーストエイドの提出を求められることが多いです。
ナチュロパスの勉強中、確か3年目くらいの時に外部でのクリニックでのobservationという、現役ナチュロパスがコンサルテーションをするのをその場で同行させていただき見学するという授業があります。その授業の始まる前に犯罪証明もしくはworking with childrenの認証、それとファーストエイドの取得が必須でした。確か。←うろ覚え
その後卒業し、三年前に更新したファーストエイドがまた今年中に切れる!ということで更新を催促されていました。
私が初めて講習を受けた頃とだいぶ勝手が違っているので紹介したいと思います。
自分自身手続き系が大の苦手でこういったものはついつい後回しにしてしまうタイプなのですが、少しでもこれからオーストラリアでファーストエイドの取得が必要な方のお役に立てればなと思います。
ファーストエイドとは
ファーストエイドとは日本語で応急処置。資格は一日講習を受けるともらえるもので、基本的な病人や怪我人の対処方法を教わります。
講習は学科と実習に分かれており、基本的な人工呼吸から基本的なAEDの使い方、火傷や骨折などの怪我の手当て、クラゲや毒蜘蛛に刺された場合の対処法まで。
AEDの使い方なんで大昔に総合の授業で習った以来でしょうか。普段の生活ではなかなか出会う機会なんてないですよね。
オーストラリアでは職場でも常に数人ファーストエイドの有資格者を配置していることが多く、駅やショッピングモールにもAEDはあります。
スクールを探す
Google検索
職場や学校の授業の一環でファーストエイドの資格が必要!となったら、まずは講習を受けれる場所を探しましょう。単純に住んでいる家の近くやCBDの名前と'first aid'と検索をすると近くのスクールが出てくると思います。
学校によって講習の手順、金額などが変わってくるのでお好みで探してください。
私は前回と今回、PCR first aidというところで更新をしました。
前回PCR first aidを選んだ理由は、ズバリ価格が安かったから!
評価も悪くなかったし、そもそもファーストエイドはこういうものだとある程度わかっているので学校はどこでもよく、値段が決め手でした。結果手続きなどが全て簡潔で楽だったので今回もここへ。
EOFYセールに注目
CPR first aidは元々お値打ち価格なのですが、6月いっぱいEOFY(End of financial year)という会計年度末のセールで20%引きだったのです。
ファーストエイドにセールだなんてバチが当たりそうと思っていたのですが、さすがオーストラリア。何でもかんでも割引です。
ただでさえ時間を作って講習を受けに行かないといけない面倒な更新なのにさらに高い値段を払うというダブルのめんどくさいパンチなので、この20%は地味にありがたかったです。基本腰が重い私ですが、少しでも今月中に行く気になれました。笑
きっと毎年6月はセールをやっているはずなので、タイミングが合う方は利用されてみては?
選べる受講方法
私の利用したPCR first aidでは日々授業を開講しているのですが、ナチュロパスに必要なHLTAID011が取れるコースは3種類あります。(ご自身に必要な資格のコードはきちんと確認をしてから申し込みをしてくださいね)
実習と学科を両方学校で受ける(先生から丁寧な指導を受けたい方)
実習を3時間学校で受けて学科はオンライン(初めてファーストエイドを受ける方向け)
実習の試験だけを学校で受けて学科はオンライン(更新目的で、有効なファーストエイドを有している方向け)
となっています。
学科
私が初めて受けた6年前はオンラインでの学科というのはなく、朝から夕方近くまで丸一日缶詰状態でした!とてもとても面倒だったのを覚えています。
前回受けたのは2021年のまさにロックダウン中。少し規制が緩和されていた?のかどうかは覚えていませんが、極力人との接触を避けることを推奨されている時期だったため、事前にオンラインで動画やノートを読んでテストを完了していることが実習の条件でした。
この時は2番の3時間実習のコースをとり、初回に丸一日缶詰になっていたのが嘘のように気が楽だったのを覚えています。
オンラインでの学科は、悪くはないけどまぁまぁ大変といった感じでしょうか。大量のスライド、動画を見てクイズを解いて、を10モジュールほどやった気がします。
やれなくはないのですが、想像よりも量が多いのでしっかり時間に余裕を持って取り組んでおくといいと思います。前日までに完了させましょう。
実習
そして今回は3番の実習の最後に行われる試験だけサクッと受けに行くものにしました。こちらも事前にオンラインで学科を終わらせてスクールに行き、1時間半ほど基本的な学科の知識を技術をざっとおさらいし、試験という名の心肺蘇生法をみんなでやり終了!
初めて受けた時は朝から晩までそれこそ缶詰で眠くなるわめんどくさいわで大変だったのですが、コロナの影響でオンラインでの学習法が活用されてとても便利になりました。
認証を入手
講習を終えるとその日の夜か翌日に認証がメールで届く、もしくはオンラインポータルでダウンロードができるようになります。ダウンロードしたものを私は協会のポータルにアップロードをして、かつメールでも確認のための連絡をする予定です。海外に長く住んでいると念には念を、が当たり前になってきますよね。
3年間有効なのでしばらくはこれで安泰です。
過去3回実習を受けましたが、どの先生もとても親切でわからないことがあれば質問をし丁寧に教えてもらえるので語学力に不安な方も心配しなくて大丈夫です。
周りを見ながらこうかな?あぁかな?と真似っこして、間違ってたら先生が正してくれます。そしてこれは落とすための講習、試験ではないので安心して受けて欲しいです。
以上、オーストラリアでのファーストエイド講習についてでした。
初めて受けた当時右も左もわからずあたふたしていたけ自分に向けて書いてみました。笑一人でも多くの方の役に立てば嬉しいです。