プロレスにおける批判的な考察 2025への展望 Ⅲ
1 東京ドーム2DAYS
2025年になり、新日本プロレスは東京ドーム2日間を開催した。
案の定、観客数は今一つだったようだ。特に2日目は少ない。「ライブで観る必要はない」と感じた人が多かったのだろう。
それでも、この2日間は開催して良かった、とわたしは思う。2025年の新日本プロレスの方向性が、この2日間にてんこ盛りだったからである。
2 辻の躍進
予想に反して、メインの海野はザックに敗れた。まあそこは実力通り。新日本も、いまだブーイングの対象でしかない海野ではまずい、と感じたのかもしれない。
意外な勝利となったのが辻。ウォードッグスボスのふぃんれーからの完璧な勝利はすごい。つまり新日本は、海野から辻に切り替えたのだろう。これからの“売り”を。
正解である。辻の魅力はあの色気と不気味さ、そして強さ。しばらくはあのキャラクターで戦ってほしい。今の新日本で「強い!」と感じられるのは貴重であろう。
まあ・・・トップとしての期間は長くないと思うが。最終的にはやはり海野が立つと思う。
3 ゲイブ・キッド
辻の前に立ちはだかる外国人エースにのし上がったのがゲイブ・キッド。あのケニー・オメガ相手に、新日本への愛情全開で立ち向かったのだから素晴らしい。
心の病などで苦しんできたゲイブ。辻の前に立ちはだかり、ライバルとして戦ってほしい。
そうなると微妙なのが・・・フィンレーの位置。このままウォードッグスのボスでいられるのか、ゲイブに交代となるのか、あるいは・・・ゲイブがウォードッグスから離れるのか。目が離せない。
4 うかうかできない
さて、2025年の新日本プロレスだが、安心してはいられないだろう。ライバル団体であるノアに一等星が生まれたからである。
その名はOZAWA。彼はどうやら本物のようだ。