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日本お米ばなし vol.34 産業編「米屋が減っている?」

Natural Farmingは、お米の専門家である「五ツ星お米マイスター」のいるお店です。
お米が大好きな私たちがお届けする【 日本お米ばなし】ぜひご覧ください。


皆さんは普段どこでお米を購入していますか?
もしかしたら、購入したことのない方もこのコラムを読んでくださっているかもしれませんね。
今回は米屋、つまり「米穀店」が減っていることについてご紹介したいと思います。

米屋が減っている?

近年、日本では米穀店が減少しています。総務省の調査によると、2022年時点での米穀店の数は全国で約4万店と、1990年頃の約10万店から半減しています。

異業種の友人知人にどこでお米を購入するかを聞くと、やはりスーパーマーケットなどの量販店や実家から送られてくる方も含めて農家から直接の場合、産直通販やふるさと納税を利用しているといった声が聞かれます。

お米屋さんから直接買わない理由を尋ねると、そもそもその発想がなかった方や敷居が高い、コミュニケーションを取って買い物をするのが面倒といった理由を教えてもらうこともあります。

米穀店が減った理由

米穀店の減少には、以下の要因が考えられます。

  • 食生活の変化:白米以外の食材や外食の増加により、家庭での米の消費量が減少している。

  • 小売業の再編:スーパーやコンビニエンスストアなどの大手小売業が、米の販売にも力を入れるようになった。

  • 後継者不足:米穀店を営む高齢化や後継者不足により、廃業や休業する店舗が増えている。

1960年代以降、スーパーマーケットが登場し、その後1990年代にはインターネット通販が登場します。こうして、いつでも手軽にお米が購入できるようになり、わざわざお米を買うために町のお米屋さんに足を運ぶという文化が失われていったようです。

また、後継者不足で廃業するというお話はコメ業界ではよくある話になりつつあります。地域によっては、米穀店が地域コミュニティの機能を果たしている場合もあり、米穀店が減っていくことは地域にとっても寂しいものだと思います。

米穀店が生き残っていくためには、米の魅力や価値を再発見し、新たな取り組みを積極的に行うことが求められています。

まとめ

日本お米ばなし vol.34 産業編「米屋が減っている?」
こたえ:約30年間で半減している。

おわりに

近年、米の消費量の減少や、スーパーやコンビニエンスストアなどの大手小売店の参入などにより、経営環境が厳しさを増しています。そのため、米屋は衰退産業であると捉えられることも少なくありません。

しかしながら、米屋は、地域密着型の販売や生産者と消費者をつなぐ役割など、独自の価値を有しています。これらの価値を活かして、米屋は、今後も存在感を高めていくことができると考えられます。

私たちも様々な取り組みを通じて、地域の食文化を支え、消費者の食生活を豊かにしていくことができるといいなと思いながら活動しています。

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