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日本お米ばなし vol.31 生物学編「在来品種のお米が知りたい」

Natural Farmingは、お米の専門家である「五ツ星お米マイスター」のいるお店です。
お米が大好きな私たちがお届けする【 日本お米ばなし】ぜひご覧ください。


Natural Farmingでは、「農薬・化学肥料・家畜由来の堆肥不使用」のお米を取り扱っています。お客様の中には、とても勉強熱心な方々も多く、「より原種に近い品種」を探して当店にたどり着いた方もいらっしゃるようです。
そこで今回は、当店で取り扱っている「より原種に近い品種」をご紹介します。

在来品種とは

在来品種とは、特定の土地である程度の期間栽培し続けられ、地域の風土に適応した品種のことです。 一般的に遺伝的に雑ぱくな集団とされています。 「地域の風土に適応した品種」なので、ほかの地域で栽培してもすぐに能力を発揮できないものもあります。

今回紹介する日本のイネの在来品種は、日本列島で実際に米作りを行ってきた私たちのご先祖さまが農作業の傍ら受け継がれてきた大切な遺伝子源です。

現代の品種の親も元々はこういった在来品種から選抜されています。

Natural Farmingで取り扱っている在来品種

当店はナチュラルなお米を取り扱うため、そもそも希少性の高いものばかりなのですが、お米の専門家である店主が食味検査を行い、美味しさも担保されたつくり手から仕入れさせていただいているため、本当によりすぐりのお米ばかりです。

当店で取り扱っている在来品種は「朝日(あさひ)」です。

<種>
・品種名:朝日
・登録:1925年
・交配:日ノ出の変異型
・育成:在来稲品種、原産地は京都府

「朝日」は、「旭」「京都旭」という別名もあります。
(品種名に関しての変遷は諸説あり)
育成者の山本新次郎氏が稲刈りの際、倒伏した在来種「日の出」の中に、たまたま倒伏しない1株を見つけ、翌年その種子を試作すると、周囲の稲に比べて多収で良質だったことから作られるようになったそうです。

そして、ご近所で評判となり、種子を分けて欲しいという農家が殺到したことから、品種名を「朝日」と名付け分け与えたそうです。

「日の出の変異型」とする説と、隣接する田んぼで作られていた「神力」との自然交雑によって誕生したとする説があります。

様々な品種の親として

この「朝日」という品種ですが、コシヒカリ、ひとめぼれ、ヒノヒカリなど現在普及している品種のほとんどが血を受け継いでいると言われています。

コシヒカリは「農林22号」と「農林1号」の交配で生まれた「越南17号(コシヒカリ)」ですが、イネは自家受粉性の植物なので、自分の花粉を受粉して種(コメ)を作ります。収穫したお米の中から良い種籾を選んで翌年播けば、同じコシヒカリが収穫できます。
自分の卵細胞に自分の精核が受精する、つまり遺伝子の設計図が同じ者同士が組み合わさるので、同じ形質を持った作物をつくり続けることができるのです。

まとめ

日本お米ばなし vol.31 生物学編「在来品種のお米が知りたい」
Natural Farmingでは、「朝日」の取り扱いがあります。

おわりに

日本では奈良時代にはすでに稲の品種が存在していたそうです。加えて、早生(わせ)・中生(なかて)・晩生(おくて)といった熟期の区分もあったそうで、日本人の稲に対する関心の高さやこだわりは日本の文化として根付いているものなのでしょうね。

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