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上手く歌えない原因の9割は「体の力み(りきみ)」

上手く歌えない色々な理由

音程はいつも自覚できているけど歌うと不安定になる

歌うとリズムが合わなくなる(歌以外ではリズム良いのに)

息漏れが多く声が続かない

歌唱中にブレスが上手く取れない

息の流れが悪い

疲れて最後まで歌えない

喉が疲れやすい、傷みやすい

高い声が出せない

声の伸びがない 響きが悪い

フレージングの流れが悪い

表現が雑になる

などなど…

これらの状態を改善するには、体の無駄な力みをとる事
でも、難しいのはなぜ

これはご承知のとおり、本当に口で言うほど簡単ではないのです!
その理由は?

力み癖は人によって千差万別で、力みのある体の部位やタイミングなどのパターンが無限にある。力みを自覚できない人も多い。
また自覚できたとしても力を抜くと歌えないとい感じてしまう場合も多い。もちろんそれらは思い込み錯覚していることも多い

力み癖は、リズム感にさえ大きく影響する

歌の表現力やリズムが悪いのも、体の力みがある発声癖が大きな原因になっている

表現力リズムは、発声とは関係ないでしょ!」
と反論したくなる人も多いと思いますが、大いに関係があります。

「発声がいくら上手になっても、表現力は育たないよ」と言うのはごもっとも。でも関係ないわけではない。というかかなり関係は深い。

内面的にもともと表現力が小さい人(感性が弱い人)は、発声が良くなっても表現力が育つわけではない。

しかし
内面的な表現力を持っている人は、発声が良くなり声が自由になるほど表現も自由に使えるようになり、当然上がります。
上がった表現に自ら感化され、さらにコツを得て表現力は育ち、何倍にも膨らみます。

その鍵となるのが体の無駄な力をとる事。
無駄な力が無いほど自由度が増し、大きな表現も繊細な表現も伝えられるようになります。それだけ発声器官という器を自由に繊細に使えるからです。

歌唱のリズム感も同様
根本的にリズムが取れないとかリズム感が悪い人は、発声を改善しても、リラックスしてもリズムが良くなる事はありません。

しかし、手拍子もちゃんとできるし、音楽に合わせて簡単なステップをふむくらいなら正確にできるようなら、歌うとリズムが悪くなる原因は、歌うときの体の力み(発声癖)だとみて良いでしょう。

リズムが前のめりになる「早取り」が多い人、
逆に、ブレスが遅かったり、フレーズの頭が遅れてしまう人の場合も
体の力みを伴っている発声癖を直さないと、いくらリズム練習をしても直り変わりません

無駄な力が、あらゆる動作や運動を微細に邪魔してしまいます。
注意すればできないわけでは無いけれど、上手くはならない理由はここにあります。

ボイストレーニングに必要な身体学(ボディーワーク)

ここまで読んだだけでも、色々思い当たる人も多いのではないでしょうか?
僕も長年発声学や表現学の研究をしていて、あるいは長年歌っていて、常に痛烈に感じ、ぶち当たてしまう大きな側面で、その方向から見ると、無駄な力を使わないことが、歌や表現の全てのコツであり、表現の真髄、奥義、と言えます。(そこで身体学やボディーワークへとのめり込んでいくことになりました)
海外の芸術学校ではアレクサンダーテクニークなどのボディーワークが必修科目になっているところも多いと聞きいています。
また、頸椎を中心にした脊椎のあり方が、全ての身体表現に関連している事も、スポーツの世界でも知られています。

話を戻しますが、リズム早くなってるのはわかってるんだけど直せない時って、体がつい硬くこわばってしまって、前に前に突っ込んでしまいますよね。
頭の中も余裕がなくなっている人も多いはず。特に高音域を歌う時に合わないのは、「高い声を出すのに体に無駄な力が入るから」って言われると思い当たる人は多いのでは無いでしょうか。

息が上手く吸えないとか、吸う時にあわてる感覚がある人は、フレーズの合間で一旦リズムの波が途切れてしまうので、次の歌い出しが遅れたり、乗り切れず、たどたどしくなります。
それに心当たりある人は、振り返ればそんな時はやはり、体が硬くこわばってしまっている記憶があるはずです。
体の力みによって、ブレスをとるタイミングが遅れたり、又は次の歌い出しが間に合わなくなっているんです

その前に、表現力やリズム感に根本的に問題がある場合

根本的にリズムが悪い人
音楽に合わせて体を揺すっていても、ずれていたり、手拍子や簡単なステップもずれてしまいます。
こういう場合は、体の動きでリズムを感じ、訓練していく事が必要です。
どのくらいで改善するかは大きく個人差がありますが、リズムトレーニングによってかなり改善される事は間違いありません。
トレーニングを続けられるかの根気の問題がむしろ大きいのかもしれません。

しかし、リズムをとる動きがスムーズにいかない場合は、それもやはり無駄な体の力でが邪魔している事も多々あります。

これら、体の動きでリズムを感じるトレーニングに関しては、またの機会に深堀して書かせていただきます。

根本的に表現力の無い人
同じ文章を読んでも、同じメロディーを聞いても、他の多くの人と比べて、あまり何かを感じる事ができなかったり、そこから自然に想像してしまうイメージなども少なかったり、心に響く体験もあまりなかったり、基本的に感性が動かないような場合です。

これらは、残念ながら体の力みを改善できても、解決する事ではないので、別な練習というか、体験としての経験値が必要です。
極端に無いということではなくても、感性には個人差がありますので、やはり育てたいところですが、基本的には先生に教えてもらう事はできない事象です。
他人ができるのは、「〇〇をしてみたら良いかも」などの、感性を変えていけそうなアイディアなどのアドバイスをする事くらいです。
変わっていく方法は、自分にしか見つけられないでしょう。

それについても、また別の機械で触れられれば良いなと思っています。

では、どうしたら無駄な力を抜く事ができるのか?

その前に、どうやって無駄な力に気が付いて進む事ができるのか?
これが一番気になるところだと思います。

簡単に言うと、これこそがヴォイストレーニンングの真髄であり、小手先のアドバイスは意味があまりないのです。
「これをやったら歌いやすい」とか、「ここはこうしたら上手に聴こえます」と言うようなアドバイスをいくつ集めても、無数に力みのパターンで出てくるので、全然対応できません。
その都度少し上達した気はしますが、何年も同じレベルの歌をうたっていく事になります

筋連鎖図

本当に効果のあるヴォイストレーニング

本当に効果のあるヴォイストレーニングには、体の動きや使い方と、喉や声帯の動きや出てくるサウンドを両方リンクして見分け聴き分けられる能力と、アドバイスできる知識と経験がどうしても必要です。

ここまででかなり長くなりましたので、今回は締めさせていただいて、
体の無駄な力みのとりかたの具体的な方法などついては、また近いうちに続編で書かせていただきます。
よろしければ是非楽しみにしていてください。

今回も長い文章を読んでいただきまして、ありがとうございました!
次回も頑張ります。よろしくお願いします。

記事制作 原宿ナチュラルヴォイス研究所
https://www.natural-voice.com/home
https://www.youtube.com/channel/UC0yKA2SuHmuW7Hm8H1U-7wQ


表紙イラストこちらからお借りしました
https://www.irasutoya.com/2015/10/blog-post_31.html



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