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きらぼしのまち🌟【あゆみのこころえほん:たね】




「みてみて!ちかちかしているよ」



まどからみえる きらぼしのひかり

ちいさくて たくさん あるんだね




「なんこ あるの?」

ぼくは ままにきいてみた



「どうかな?なんこあるとおもう?」



いち に さん ・・・

あれれ ままのおてて かりていい?





よぞらにうかぶ きらきらのほし

らんらんしてて ちかちかしてる



ままのおかおも らんらんしてる

「おほしさまは たくさんあるのよ」



ぼくもつられて らんらんしちゃう

ままがわらって くれるから





よぞらにうかぶ きらきらのほし

ぼくらのすんでる よるのまち




「ねえねえ あれも おほしさま?」

ぼくは ままにきいてみた


「そうね みんなのおうちにも

  おほしさまが すんでるの」




まどからみえる きらぼしのひかり

みんなのよるを てらしてる



「おそらだけじゃ ないんだね」



おうちのひかりが あつまって

おそらのきらぼし みたいだね



ままは にっこりほほえんで




「そうね」





「ままは あなたがだいすきよ」







【おしまい】




★☆★☆★☆★☆★




《お話がうまれるまで》


夜中と相性がよいのか、流れ星のように、ふいにやってきました。ふと目が覚めて、なんだか眠れなくて。その勢いで、つくりました。ほやほやです😌



星空と夜景をかけあわせたお話です。本当は、もう少しストーリーを展開させようかなと思っていたのですが・・・なんとなく、このお話は「ここまででいい」って浮かんできたので、とめました。(今後 “ぼく” のイメージの世界を描いた、アナザーストーリーをつくるかもです😊)



私にはまだ、子どもがいませんが、少し前に、夫と夜釣りをした時のことを思い出しました。

遠くに見える景色が、宝石のようにキラキラしていて。“宝石箱をひっくり返したような・・・” という表現をお見かけしますが、まさにそんな気分でした。

ひとつひとつの光が集まって、幻想的な景色になる。星もそうだなぁ。そして、「星」を選んだのにも理由がありました🌟




《ストーリー解説×こころの窓》


星は、タロットの解釈ですと「時間はかかるかもしれないけれど、願いが叶う」「長年の夢が叶う」という、希望に満ちたモチーフ。

遠くにあるけれど、とってもきれいで尊くて。もしかすると、だからこそ追い求めてしまうのかもしれません。近くにいる人や、あるものは、当たり前のように感じてしまうことも。



でも、本当は。

すぐとなりに、しあわせがあるんですね。お部屋の窓から、ぼくとままは、ぴったり寄り添って星をながめている。なんこ、あるのかな?って数えたくなるけれど、なんこでもいいんです。

あなたがいてくれたら、それでいい。
そのひとときが、星のように満ちているのだから。



また、こんなふうにも思います。

親子でも、夫婦でも、その他の対人関係でも。
分かりあうことに、時間が必要なことってありますよね。分かりあえないことだって、あると思います。

けれど、その道のりでは。


愛したかった。愛されたかった。


すべてが叶うとは限らないけれど、その気持ちはきっと確かに存在していて。結果がすべてじゃないと言うと、綺麗ごとのように聞こえてしまうかもしれませんが、心はいつだって自由です。何ひとつとして、うそはないはず。


“希望をもつこと” そのものに、光が宿っている。夜の街を照らす、ひとつひとつの光が、そうであってほしい。

まるで、自由にひろがる星空のように。









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