【革】漉き機の説明、漉き機はすごい
先生に、
「ミシンよりも先に、革漉き機を買ったほうがいいよ」
とアドバイスをいただきました。
革細工を始めてそう長くなかったわたしは、
「漉く」とかよりも「縫う」でしょ!
「機械」に頼らず「職人技」でしょ!
と、勘違いをしていました。
けれど、尊敬する先生の言うことなので、
すぐに革漉き機の購入を決断しました。
当時の自分に伝えるとしたら、
「作品」のための「縫う」「漉く」でしょ!
「作品」のための「手段」でしょ!
と小突いてやりたいです(^^;
さぁさっそく購入しましょう。
しかし手持ちがない…
でも「欲しい!」と思ったら止められない性分で…
今でも借金は好きではありませんが、
そのころにはもう「革で生きていきたい」と
多少の覚悟らしいものがあったので、
革のステップアップのためなら
無条件でGO!GO!でした。
ということでローンで革漉き機を買うことにしました。
(後に、17ミシンもローンで購入しました)
(後々に、苦しみます)
初めてのミシン屋さん、今でも覚えています。
北千住駅を降りて結構な吹雪、
降り積もる雪をかき分けながら…
あれ?雪はミシン購入の時だったかな?
まぁその北千住にあるミシン屋さんに行きました。
初めてのミシン屋さんだったので少し緊張。
約束の時間の20分前についてしまったので
コーヒーで一服。
実際はもちろん、そんなに緊張する必要もなく、
優しいお父さんとお母さんに対応していただき
気持ちよく購入しました。
そのころはなかなか革漉き機の中古が出回っていないということで、
色々TELしましたが、なんとか見つかって安心した記憶があります。
あらためて、
【漉く】とは、革の厚みを部分的に薄くするために、
革包丁や専用の漉き機で、そぎ取ることです。
ローンで漉き機を買ったはいいものの、
漉き機なんて今まで触れたこともなかったので
休みの日はずっと漉き機と格闘していました。
見慣れた機械ならなんとなく初めてでも扱えそうですが、
刃が器のような形をしていたり、押さえ金が曲線だったり
初めての構造なので、構造と感覚を覚えるところから始まりました。
多少慣れたとしても、意図した厚みに漉くのはなかなか難しいです。
しかしながら漉き機というものの効果には驚きました!
それまでは独学で手で漉いていたので
ものすごく時間がかかっていました。
それが漉き機だと、本当に一瞬です!
嘘じゃなく10倍以上の作業効率UPです。
しかもブレが無くきれいに一定に。
感動でした。
ただ、どんな革でも、どの厚みでも、意図したかたちに、
キンキンに刃が遂げた状態で漉く、というような、
本当の意味で乗りこなすのはだいぶ後の話になります。
自宅でチマチマ研いでいたあのころ、まだまだでした。
前職での大量生産のときに
「ジャーッ!」っと研ぐようになって、
まだ上があった!と思い知りました。
経験、漉く回数は多いほうがいいですね。
そして一番大事なのが、研ぎの精度です。
意識をもって研ぐこと。
そして、きちんと研げているか確認する。
ダメなら原因を仮定して再チャレンジ、の繰り返し。
先生に革包丁の研ぎ方を習った時のように
誰かに教わることはありませんでしたので、
あのキンキンに研げた革包丁と同じように研げるようになるまでには
時間がかかりました。
漉き機、すごいです。というか機械って、すごい。
産業革命のすごさを身をもって知ることができました。
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