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移住してわかった雪国の冬仕事

「こんな雪ばっかのトコになぜ来たの?」
移住してきた時、地元の方に問われました。
答えは「雪が好きだから」

長野県の北のてっぺんにある飯山市は、新潟県との県境。
長野県では特に雪が多いトコだと思います。
(正確には栄村という村があり、更に雪深いです)

移住して5年たった今も答えは同じ
やっぱり雪が好き
でも、今は口に出して安易には答えにくい。
雪国で暮らす苦労を知ってしまったから。
そして、私はアパート暮らしで、
いつでも逃げ出すことができるから。

移住する時に、雪が多いのは覚悟の上、
でも、具体的なことは突撃あるのみでした。

今後、移住を考えている方で、
あえて雪国を選ぶ方は少ないかもしれないけど、
移住者が感じた雪国の冬の暮らしについて書いてみようと思います。

除雪しなきゃ動けない

道路、特に公道の除雪は完璧!
消雪パイプや大型のロータリーなんかで、雪を削りとってしまうので、
あっという間にアスファルトが見えてます。
問題は玄関先から道路にでる“けだし“と駐車場です。
大きな家が多いので、大型の除雪機が一家に一台あります。
賃貸の場合でも、それなりのモノが必要になります。

★スノーダンプ 
一輪車の車輪なしのようなものでママダンプとも言います。
降ったら直ぐに、先ずはコレでがーーーっとやります。
大量に雪を運んで捨てる!
コレが無いと腰やられちゃいます

★スノーラッセル 
スノーダンプの後に残った雪を軽い力でこそげとってくれます。
玄関先のうっすらとした雪にも威力を発揮!

★スノーダンプスプレー
上記の道具に雪が着きにくくなるので、除雪作業が格段に楽になります。
シリコンワックス のようなもので、毎年雪が降る前にスプレーします。
クリアと赤や緑の色ものもあります。

★防寒テムレス(グローブ)
雪山用に購入したのですが、今では雪かき必須アイテムです。
手が暖かく濡れません。

家の除雪もアスファルトが見えるぐらいに完璧にします。
それは、次に降る雪の除雪のためです。
残った雪が凍ってデコボコした地面の除雪は、
考えただけでウンザリします。
なので砂利道よりアスファルトの駐車場が多いのです。

私は、雪かきが嫌いではありません。
寒くて面倒だとは思うのですが、
どっちみち、やらねばならぬコトなので、
良い運動と割り切ってます。
汗をかいて、完璧に除雪した後は達成感があります。

必須の自動車も雪国仕様

車は四輪駆動が望ましく、当然冬はスタットレスタイヤ。
ワイパーだって冬用があります。
車内には雪かき棒とスタックした時用のスコップを載せます。
そして、ガレージは屋根付きだと断然楽チンです。
霜が降りた朝でも屋根があれば凍りません。

冬はサイドブレーキをかけてはいけません。
ブレーキが凍るって意味わかりませんけど。。。。

車を停める時は、建物の横は避けます。
屋根に積もった雪が落ちてきて車が潰れ、ツララも刺さります。
最悪、乗り降りする自分も怪我します。

雪が降る日は交通量が少ないです。
外出した先でも停めておいた車に容赦なく雪は降り積もります。
家から出るのに雪かきして、
外出先で所用が終わったら、また車に積もってる雪を下ろす。
寒いし面倒くさい。
雪国の人は、不要不急の外出を控えることは得意です。

雪囲い

11月末頃より、雪囲いが始まります。
積もった雪と、屋根から落ちた雪で、家が雪に埋まります。
家の窓ガラスが割れないように、スノコのように板を横にハメます。
ちなみに、積もった雪と屋根雪がくっついたままだと、
雪が締まった時に家が押しつぶされてしまいます。


庭の植木も雪囲いをします。
当然、春になったら雪囲いを外さないと、
家は暗いし、植木は成長できません。
大仕事ですね。

余分なお金がかかります。

先にあげた除雪や雪囲いにもお金がかかりますが、暖房費もあります。
ガスや電気より灯油が安いため、ストーブやお風呂は灯油が多いです。
ホテルなどの宿泊施設も冬は暖房費代がプラスされます。

そして家も、雪に負けない頑丈な家を建てなくてはいけません。
なのでアパート代も割高です。
屋根雪は雪下ろしをしなくては、雪の重みで戸が動かなくなります。
屋根の融雪や耐雪の設備がある場合にもお金はかかります。

また除雪した雪を捨てる場所が無い家は、トラックで運び出さなくてはいけません。
業者に頼むとお金がかかります。

雪が降る前の飯山のお散歩

(動画です。音が出ますのでご注意下さい。)
道祖神は1月15日の小正月に行われますが、冬になる前に作っておきます。
でも、飯山でも北側の更に雪が多いところでは、
雪で道祖神が潰れてしまうので、当日つくるそうです。

冬が来る前に、
野沢菜、大根、白菜などの漬物を仕込み、
根菜類は凍らないように保存します。

地元の方は、「寒くてなぁ」と厳しい冬を前に憂鬱そうな表情です。
私も、同じようにあわせますが、
心の中では、雪が降るのをワクワクしています。

これからも雪国で暮らしていたい。

雪国の囲炉裏のある古民家に住みたいと思っていましたが、
女一人で老朽化していく家の面倒をみるのはとても大変なコトです。
土地に根を下ろして住みたいとも思いますが、
先のことは分かりません。
重い荷物を背負わず、アパート暮らしを続けつつ、
雪国の暮らしを続けて行きたいと思います。

雪があるからこその春夏秋冬が素晴らしいから。

ここまで読んで頂きありがとうございます。

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