外資AM営業として一年働いてみて稼げる椅子がどこにあるか考えてみた

伝統資産の営業で大きく稼ぐのは難しいんじゃないかなと実感しています。フィーは薄いし、世の中に溢れるほどプロダクトがあって飽和状態だし、eVestmentとかいう憎き存在があるせいでトップティア以外のプロダクトは箸にも棒にもかからないしで、辛い状態にあるなと感じています。アセットオーナーは伝統資産についてはかなり内製化を進めているので、そもそも門前払いということもざらにありますしね。世知辛い世の中です。
もちろん、リテールでお化けファンドを誕生させることができれば、ボーナス一発で別荘建てられるくらいの金額をもらえるとは思うんですけど、インデックスファンド全盛の世の中でそれに期待するのも難しいなあと。中々売れないでしょアクティブファンド。

なので、つまらない結論にはなりますが、結局はオルタナティブに強くてネームバリューのある会社の営業椅子を何とか獲得するのが一番良いんじゃないかと思っています。
フィーは厚いし、プロダクトはたくさんあるものの伝統資産に比べると飽和状態でもないし、ちょっとテイストを変えたりすると何となく目新しさも保つことができるし、eVestmentのように整備されたデータベースも今のところないと(私が知らないだけでなんかあるのかもしれないですけど。)。ブラックロックさんには余計なことをしないでほしいものです。
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あとは世の中の流れ的に、リテールにオルタナティブを売っていきましょうという雰囲気なので、リテールの方面にも伝統資産よりチャンスが転がっている感じもしています。最近だと、ブラックストーンのリテール向け投信、売れすぎてて泣けました。担当営業は笑いが止まらないだろうな、、、
ブラックストーンの国内富裕層向け投信、異例のペースで1800億円突破 - Bloomberg

加えて、DCとかにもオルタナティブを組み入れていきましょうという雰囲気があるかと思いますが、近い将来実現する気もしている。そもそもDCみたいな長期のお金とオルタナティブって相性良いですしね。ブラックストーンとKKRの社長もこんなこと言ってる。
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そうなってくると、セールスをしていくうえでオルタナティブの世界はネームバリューが本当に大事になってくるので、ビッグウェーブが来た時に(もう来てる感じもしますが)ネームバリューのある会社の良い椅子に座っておくことが良いんじゃないのかなあというのが今考えているところです。
ちなみに、「ネームバリューがなくても、パフォーマンスさえ良ければ売れるはず!!」という考えを持っていた時期もありましたが、一年の間に消えてなくなりました。オルタナティブの世界においてはネームバリュー、椅子こそ正義。伝統資産の方が、まだパフォーマンスをちゃんと見てもらえる印象がありますね。

幸いなことに、私は特にプロダクトの縛りがない、つまり伝統資産もオルタナティブもどっちも営業として担当しているので、外資AMの営業としての経験も積みつつ、オルタナティブを売ったという経験も身に着けていけば、いずれはチャンスが回ってくるんじゃないかと思っています。

なので、当面は営業としての経験も積みつつ、オルタナティブ関連も頑張ってセールしていくと。一つでも売れたという経験さえあれば、それを膨らませて転職面談の場で話すことができると思うので。ざっくりはそんな方向性で頑張っていく所存です。

以上

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