久々に会った友人に外銀に転職したと勘違いされていて辛かったという話

今週はアポが一件もなく、暇な一週間を過ごしていた。そんな中、大学時代の同期から「久々に飲みに行かない??」との連絡。暇を持て余していたので、特に考えることなく了承。金曜日に飲みに行くことに。

そして華金。相変わらず暇な中、上司からの「さすがにアポ入ってなさすぎじゃない…?」という小言を聞き流し、18時前に退勤。友人と約束していた店へと向かった。

お店の場所は銀座。友人が最近、好んで行っている店らしい。学生時代、2時間飲み放題999円のお店をありがたがっていた頃から随分と出世したなと、銀座にお気に入りの店があるなんて調子乗ってるなと心の中で舌打ちしながら入店。

友人も間も無く到着し、とりあえずビールを注文。そして、友人の口から例の一言が飛び出す。

「なんか最近、外資系の銀行に転職したらしいじゃん。もしかしてGSだったりするの?」

アホかこいつは。GSの人間が金曜の18時半から飲み始められるわけないだろ。そもそも私がGSに入れると思ってんのか。
色々と言いたいことがあるものの、とりあえず、友人の狙いを把握するべく泳がせてみることにする。

「あー、まあGSではないけど似た感じかな。」

友人の目に若干の落胆の色が見える。こいつは恐らく外資系の金融=GSだと思っているのだろう。

「そうなんだ…最悪GSじゃなくても良いんだけど、周りに若い人っているの?」

GS以外が最悪なのかどうかはさておき、話を少し聞いてみると、どうやら出会い目的らしい。この銀座の店も、初回や二回目のアポで利用している場所らしい。私をバーターとして、外銀の人間との出会いを求めているのだろう。

しかし、残念なことに私はGSでもなく、外銀でもなく、周囲に若い人間が全くいない環境で働いており、業界内の友人もいない。正面で若干期待している顔を浮かべる友人の望みを叶えられる手札を何も持ってはいないのだ。
アセマネとかいう訳のわからない業界の、その中でも名の知られていない会社で働いているということがバレたら、この会の雰囲気は最悪なものになってしまう。

そう考えた私は、GSではないけど大きめな外銀の投資銀行部門(なんか格好良さそうなので)で働いている、アソシエイト(これも響きが良い)という設定で友人との会話を乗り切ることに決めた。

とてつもなくフワッとした投資銀行トークと、架空のキラキラ若手の存在を匂わせた結果、友人の表情がイキイキとしていった。酒の勢いもあって私もつられて饒舌になり、100%嘘で塗り固めた話がどんどんと展開していく。

結果、友人は大満足。キラキラ若手を今後紹介すると約束を交わし、その日は解散することになった。

ということで、外資系投資銀行のアソシエイトとして働いているキラキラ若手の方がもしいらっしゃいましたらお声がけください。よろしくお願いいたします。

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