イチ文系博士の就活
現在、縁あってキャリアコンサルタントとして大学生にかかわらせて頂いておりますが、私自身はエントリシートを書いたり、面接の準備をしたりするいわゆる「就活」は行ったことがありません。
以前もそれについては少し書いたことがありますが、学生時代は「学芸員になるんじゃい!」と良くも悪くも一途な思いを持っていた私は、学部卒の時も博士前期課程修了の時も博士後期課程満期退学の時も企業や官庁(一般職)への就活には目もくれずにおりました。
でも、「私なりの就活」は行ったと思います。今日はその時のことを少し。
主にやったこととしては
① 学会の懇親会は参加必須。そこで美術館関係者と繋がる
② 自分の論文の抜き刷りを興味を持ってくれそうな美術館関係者に配る
この2点は頑張りました。元来、人見知りで話すことは得意じゃないので、自分としてはかなりハードルの高いことでしたが、指導教官の「社交の出来ない奴は就職できへん」という言葉をそれはもう真摯に受け止めていたわけです。
まあその甲斐あって、なんとか学芸員になることが出来ました。
ちなみに同じゼミの先輩は、美術館に電話をかけまくって、学芸員の空きはないか尋ねまくった挙句、ちょうど前任者がやめて後任を探そうとしていた館にあたり、そこに就職しました。
友人たちを見ると、就職先までのルートは様々で、そのルートの開発も博士の就活に含まれているのだと思います。
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一方、学部卒の方の「就活」は確かにある程度決まった流れがあると言え、また、その流れに乗らないと不利になることもあります。
けれど、その思いのベクトルが少しずれると「あの人みたいに先輩に話を聞けるつながりがない」や「普通は何社ぐらいエントリーすればいいものなのか」といった他の人の就活の基準に合わせてしまうことに躍起になる、ということに繋がりかねません。
「自分の就活をやりきった」と後で思える就活ができる人が一人でも増えればいいなと思います。