自己紹介Vol.3~さらなる地獄~
こちら↑からの続きです。
実の父の死後、同じくがんを患っていた義父も亡くなった。詳しくは書けないけれど、この時に生きている人が持つ怨念のすさまじさを目の当たりにした。それからほどなく、本家の長男の跡継ぎを産めなかったわたしは義母の懇願により離婚。結婚した時よりも、離婚を決意してくれた時の方が元旦那の愛を感じたことだった。
父、義父、元旦那・・・。立て続けに家族を失い、おまけに夢も希望も生きる理由も失っていたわたしだったけれど、とある出会いをきっかけに新しい恋に落ちた。完全な片思い。でも自分のすべてをかけてでも彼と一緒になりたくて、それまでの生活を捨てて彼と同じ職場で住み込みで働くことに。大好きな人とともに暮らしながら働ける。その先に彼と家族になる夢と希望を抱いていたのに。
一緒に働くことになってから、とても優しかった彼は鬼軍曹と化した。今思えばそれは、一日も早くわたしにその道で独り立ちできるようになってほしいという先輩からのスパルタ愛だったけれど、わたしにとっては恐怖でしかなくて。その職場でわたしはやることなすことすべて空回りし、ひたすらみんなに迷惑をかけまくった。そしてある時わたしの発した何気ない一言がボスの逆鱗にふれた。
「・・・頼むから、死んでくれ。」
生まれて初めて、直接言われた言葉。わたしが生きていると、迷惑なんだ。わたし、生きていたらいけないんだ。
それから毎日真剣に、どうしたら誰にも迷惑をかけずに死ねるかを考えた。今ここでこの車のアクセル踏んで、目の前の川に突っ込めば楽になれるかな・・・?時々強く現れる死への衝動。でも「あと3年でいいから生きたい。」と強く願いながら亡くなった父のことを思うと、自ら死を選ぶという親不孝だけはしたくなかった。
生きるか死ぬか、そのはざまでもがき苦しむ日々。そんな中、わたし以外のメンバーが出張していた時に実家に帰った。
「・・・いったい何があったの?今のあんたは死人の顔をしてる・・・。」
母にも弟にもそう言われた。でも何も話せなかった。とにかく衰弱しきった心身を少しでも回復させなければと、定期的にお世話になっていたセラピストの友達の元へ。そこで彼女に言われた。
「あなたはこのままでは本当に死んでしまう。どうかもう、あの場所には戻らないで。わたしはあなたに生きてほしいの。」
わたしに生きてほしいと言ってくれる人がいる。そしてもちろん、わたしの家族たちもわたしの死を望んでなんかいない。わたしの死を望む人のために死ぬのではなく、私の生を望んでくれる人のために生きよう。
そしてわたしは、大好きだった彼とともに暮らし働いていた場所を去った。誰かを好きになる気持ちも、その人との未来も失って。わたしはこの時にもまた、死んだ。
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