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自己紹介Vol.5~新たな喪失~

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やっとめぐりあえた天職を失ったわたし。その後しばらくは何らかの形で店を復活させるべく動き回っていたけれど、結局かなわず・・・。

 そんなわたしに新しい仕事を与えてくれたのは、チャレンジショップで取り扱っていた野菜の仕入れ先だったとある財団法人。でも紆余曲折あってその職場を1年も経たずに離れ、今度は市が手掛ける農商工連携事業の事務局長に任命された。といっても完全ボランティアで無償。むしろ持ち出し。やりがいは大きかったけれど、当時フリーランスで単発仕事はちょこちょこあるものの安定収入がなかったわたしはお金に余裕がなく、事業のキーパーソンのやり方に賛同できなかったこともあり、やがてその座を退いた。

 そんなわたしに、その連携事業でお世話になった方が声をかけてくれてまた新しい展開が起きかけていた矢先のこと。その夏は高知でゲリラ豪雨が頻発し、わたしの実家は一週間で2度の床上・床下浸水被害を受けた。毎日とにかく信じられないくらいの豪雨がひっきりなしに続いた。それは命の危険を感じるほどの脅威で。その豪雨トラウマで遠くに出かけることが怖くなってしまったわたしは、今後の身の振り方を相談した占い師さんのアドバイスに従って九州に移住することにした。突然の決断に母も弟も驚いていた。でもわたしはとにかく四国から出たくて、就職先も住むところも決まっていないのに、軽四一台に入るだけの家財道具をつめて大分へと旅立った。

 家族も、友達や仲間も、住み慣れた故郷も手放した。わたしのことを誰一人知ることのない新しい土地で、ないないづくしのマイナスからのスタート。自ら選んだこととはいえ、頼れる人たちの喪失が与えるダメージははかりしれなかった。40歳を過ぎても何者にもなれないまま、わたしは見知らぬ土地で見えない未来をただただ手探りすることになった。

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