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抗生物質が効かない肺炎球菌にも効く「ヒノキチオール」

こんにちは! 「自然に寄せたくらし」のネイチャライズです。

腸内環境を整えてくれる「乳酸菌」や、食中毒を引き起こす「サルモネラ菌」など、私たちをときに助けたり、ときに脅かしたりする細菌。人間の身体には実に100兆個を超える細菌がいるとされていて、私たちは無数の細菌と共存していることになります。

世界中で問題視される薬剤耐性
もし悪い細菌によって身体がひどく害されているときは、「ペニシリン」などの抗菌薬(抗生物質)を使って退治することになります。ただ、抗菌薬をあまり多く使用していると、薬に打ち勝つ細菌が出てくるんです。

そうした力を細菌が獲得することを「薬剤耐性」といい、薬剤耐性はいま「AMR」(Antimicrobial Resistance)として世界中で問題視されています。WHO(世界保健機構)は2011年、世界で取り組むべき問題として薬剤耐性を掲げているほどです。

日本政府としても2016年より毎年11月を「薬剤耐性対策推進月間」に設定し、薬剤耐性に関する啓蒙活動をスタートさせました。

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肺炎球菌に効果を示すヒノキチオール
厄介な薬剤耐性を備えた細菌に非常に有効だと証明されたのが、ヒバの精油に含まれている成分「ヒノキチオール」です。消臭・防虫作用があるヒノキチオールには殺菌作用もあり、新潟大学のある研究グループは2019年、「肺炎球菌」の治療にヒノキチオールが効果的であることを明らかにしました。

この研究グループは、薬剤耐性を持った肺炎球菌と、持たない肺炎球菌、それぞれにヒノキチオールを作用させたところ、どちらにも菌の増殖を抑える作用が確認されたといいます。

しかもすごいのが、ヒトの細胞に対しては攻撃作用をもたらさなかったこと。つまり、薬剤耐性を持った肺炎球菌を殺菌しながら、ヒト細胞には影響を与えないのです。

肺炎は肺炎球菌がおもな原因で起こり、日本人の死因の第3位(2016年人口動態統計)となっています。その原因として考えられているのが、抗菌薬が効きにくくなる薬剤耐性です。ヒノキチオールが今後、肺炎球菌のストップに一役買ってくれるかもしれません。

化学のちからでつくる薬より、自然由来の成分のほうが効き目があって、しかもやさしいというのは、なんだかすぐには信じがたいですよね。

みなさんもヒバ精油に含まれているヒノキチオールの殺菌力で、生活環境を整えてみてはいかがでしょうか。


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