喜びは失禁で表す。もしくは加古川へ行く話。

母親に三宮でライブに出演することを伝えると、コロナが不安なので2日間泊まってきてくれと言われる。いいえと言うことも出来ないので、出張以上旅行未満の何かを行うことが決まった。


5/26


何事も起きずライブが終わり、ボーカルとライブハウスのオーナーと近くのラーメン屋へ。オーナーから大学院生卒は大して賢くない、みたいな話をされたので白目を向きながらラーメンを食べた。

怠かったので、まだ酒が残っているオーナーを置いてボーカルと一緒に店を出た。私は高速神戸近くの東横INNへ。シャワーを浴びたあと、パンツ一枚で缶チューハイを飲みながら半年ぶりにテレビを観覧。CMの中で「コロナ渦が終わったので久しぶりに友達と外食へ行きました」と俳優が言っている。では何故私はここに泊まっているのか。

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目が覚めてベッドサイドを見ると、1/3しか飲んでいない缶チューハイを発見。これ、今までに100回繰り返してる。シャワーを浴びてノロノロ支度をすると、ホテルの朝食を食べる時間がなくなってしまった。これも100回繰り返してる。

勤務中の記憶は特になし、昼休みに宿の予約。明石に泊まりたかったが、当日かつ日曜の予約だったので、どこも空いてなかった。多分大丈夫でしょって余裕こいて、いざ宿泊日が近づいてから予約しようとすると全然空いてなくて焦るっていうやつ、今までに100回やってる。結局、加古川のビジネスホテルを予約。

19時前に加古川へ到着。チェックインを済ませたあと、レンタルサイクルで丸亀製麺の1号店へ向かった。到着後、ざるうどんの並を注文。食べると、なんとなく他店舗より美味しい気がした。気のせいだよって貴方は言うだろうけど、分かってる上で「気のせい」を味わいに行ってるんです!!!わああああああああ!!!!!!!

せっかく来たのだから1号店の空気をゆっくり味わいたかったが、ヤンキー家族が一杯来店してきたのでそそくさと退店。そうえいば加古川は姫路のすぐ近くじゃないか。ここは、修羅の国の入り口だ。

その後、近くのロードサイドにある中古ショップへ。郊外の大きなお店だから珍妙なものが一杯あるかなと期待していたら、ブランド品中心で肩を落とした。色々と迷ったのち、漫画『メタモルフォーゼの縁側』の全巻セットを購入。私は一体何をしているんだ。

ホテルへ戻り酒を飲みながら購入した漫画を読む。「好きなものを好きっていうのも、綺麗な人を羨ましいと思ったり、将来はこうなりたいみたいなのとか、そういうの全部恥ずかしい、疲れる。咲良くんは自分の大事なものを大事にできて凄いね。私、咲良くんになりたい。」→これが漫画の中で一番好きなセリフ。

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翌朝二日酔いで起き上がれず、出勤時間ギリギリまで寝ていた。もちろん、朝ごはんを食べる余裕は無かった。これ、101回目だ。

仕事中の記憶はほぼなし、デイリーポータルZとロケットニュース24とGIGAZINEをぼうっと眺めていたことだけは覚えている。

退勤して家に着くと、犬がいっぱい喜んでくれて嬉しかった。でも昔は、2日も家を空けて帰ると、もっと喜び狂って出迎えてくれた。なんなら時折失禁もしてた。自分への好意を尿を漏らすことで表現されるという経験は日常生活の中でなかなか無いが、実際に体験すると意外と嬉しいものである。

みんなも久しぶりに私と会うことがあれば、是非喜び狂って失禁してください。

それではまたいつか。



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