葬儀屋の特権

私には変わった性癖がある。
それは、人間の身体を他の人に食べさせる事。
いわゆる人食(カニバリズム)である。
ただ、私自身は食べたいと思わない。
人に食べさせる事に快感を覚えていた。

この事に最初に気づいたのは小学生の時だった。
給食の時、隣の子の髪の毛が落ちていたのでそれを拾ってバレないよう他の子のご飯に混ぜた。
最初はイタズラのつもりでやったのだが、その子は気付く事なく食べてしまった。
それを見た私は何故かドキドキしてしまった。
それからは爪、血、尿、皮膚と色々なものを人に食べさせては反応を見て楽しんでいた。
勿論全て他人の一部であり私の身体のものは一切使ってない。
あくまで他人の一部を人に食べさせる事が好きなのだと分かった。

そんな私は大人になりある職業に就いた。
それは、葬儀屋である。
業務の基本的な内容は、亡くなった人を焼却する際の棺の飾り付けだったり料理の配膳である。
この仕事を選んだのも私の性癖が関係している。

それは亡くなった人が男に限るのだが、その男の金玉を取り出してそれを家族の料理に混ぜて食べさせるのだ。抜き取っても服に隠れていて他の人から気づかれにくいという理由で金玉を選んだ。
亡くなっていて反応がないので取り出すことは容易だった。
亡くなってから時間が経っているので金玉の色が悪くなっているがそこはしょうがない。
そのまま料理に入れると気づかれてしまうので、白膜を剥がして中身のプルプルした部分だけをすり潰してソースに混ぜて提供している。
それを知らずに遺族は口に運び、噛み締めるように味わっている。
その光景を見ることが、この仕事をしていて1番やりがいを感じる瞬間である。
女の人は簡単に切り取れてバレない箇所がほとんどないのでこうした事が出来ない。
金玉が運ばれてくるのが待ち遠しい‥。
出来れば若くて、新鮮で、大きくて、美味しそうな金玉がいいなぁ。

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