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【無料】「モノトーンボードはcheckしておけば間違いない」は本当か

少し、ポーカーのGTOを学んでこられた初級者や中級者は、こんな言説は聞いたことはないでしょうか?
「モノトーンボードはとりあえずcheckしておけば間違いない」と。
果たしてそれは本当なのでしょうか?

シチュエーションごとに場合分けを行い、集合分析を用いないがらモノトーンボードにおける簡易的なCB戦略を記述できればと思います。

*このNoteは自分自身の座学用にまとめたものです。
なので、専門用語や説明の省略があるかもしれません。ご了承ください。


Situation1:BTN BB SRP

最初は、皆さんが最もプレイする機会が多いであろう、BTN BB SRPについてみていきます。

BTN BB SRP Monotone集合分析

上の画像は、BTN BB SRPのモノトーンボードを一番右をA Highとして順に並べたものです。
一目見てわかる通り、緑色=checkの割合がどのボードにおいても非常に多くなっているのが分かります。Betする場合は、オレンジ=33%Sizeが大部分を占めています。

BTN  BB SRPにおける結論としては
70%ほどの頻度でcheck、残りの30%ほどの頻度で小さめの33%Betを行う
となりました。かなり「モノトーンボードはcheckしておけば間違いない」といわれる理由になるほどの戦略となりましたね。

Tips(読み飛ばしても構いません)
BTN BB SRPのモノトーンボードにおける多くの人が抱える課題がブラフが少なすぎることです。
バリューハンドはTPGK、2Pair、Set、Flushなど簡単です。
一方でブラフハンドは、相手のFlushをおびえるあまりにブラフ過小の人が多い印象です。

このシチュエーションにおけるブラフハンドの代表例は
ハイロ―スーテッドとストレートドロー
です。(もちろんフラドロも)
ハイロースーテッドとはA3sやK2sのような高い数字と低い数字の組み合わせでマークが2枚一緒のものです。ハイロースーテッドは色に関係なくブラフを行うので、覚えておくといいでしょう。

ストレートドローに関しては、疑問に持たれる方がいるかもしれません。
「なんでモノトーンボードなのにストレートドローで、ブラフをするんだ?
ストレートを引いても、相手のフラッシュが怖いじゃないか」と。
ですが、ポーカーはレンジVSレンジの勝負です。

どんなボードが落ちても自分のレンジに一定量のバリューハンドとブラフハンドを組み込まなければいけません。しかも、まだフロップが開いた段階なので、カードはあとターン、リバーと2枚も開かれます。
もし、フラドロでしかブラフしない場合、ターンにもう一枚ハートが落ちたらどうなるでしょうか?こちらがブラフしてたハンドはすべてFlushに昇格し、バリューハンドへと切り替わります。それでは、自分のレンジにブラフハンドがゼロになってしまい、相手はすべてのハンドを降りてしまうでしょう。
そういった事態を防ぐためにも、モノトーンボードでもストレートドローでしっかりとブラフするようにしましょう。

Situation2:UTG BB SRP

続いてはUTG BB SRPのモノトーンボードについてみていきます。

UTG BB SRP Monotone集合分析

上の画像は、先ほどと同じようにUTG BB SRPにおけるモノトーンボードをA Highから右に順番に並べたものです。
BTN BBのシチュエーションと比べると、全体的にBet頻度が上昇しているのが見てわかります。50%SizeのBetも登場しますが、高度なので、簡易戦略としてはcheck or 33%betで間違いないです。

UTG BBでは、A HighモノトーンかK High以下のモノトーンに大別されます。
A HighのモノトーンではBet頻度は多少抑えめに30%~40%の割合で、33%Betを行います。
K High以下のモノトーンでは50%~60%ほどの頻度で、33%Betを行うといいでしょう。

UTG BBでも、全フロップでcheckが50%以上を占めるので、全レンジcheckをしたとしても大きなEVロスにはならなそうですね。

Situation3:BTN SB 3BP

最後に3BPのモノトーンボードをみていきます。
筆者がアミューズメントでリングゲームをしていると、SRPと3BPで同じCB戦略を取っている人が多い印象です。
こういったところで、エッジを出していけば、もっと勝てるようになるかもしれませんね。

BTN SB 3BP Monotone集合分析

見てわかる通り、ハイカードによってさまざまなCBサイズを分けています。
SRPとは異なり、Bet頻度もかなり高いことが分かると思います。

それでは、ここから簡易的ではありますが、どういったモノトーンフロップではどういった頻度とサイズを構築すればよいのかを記します。

3-1:A High Monotone

BTN SB 3BP A High Monotone

上の画像は、A High のフロップをまとめたものです。
重要なのはATx以上のフロップかA9x以下のフロップかで、大きくBet頻度が異なることです。

ATx以上のモノトーンボードでは、幅広に安いCBが高頻度で使用されています。AKQmtやAKJmtといった3ブロードウェイフロップでは、一部Urgencyという概念から125%CBを用いることもあります。(気になる人はUrgencyで調べてみてください)

それに比べ、A9x以下のフロップでは、Bet頻度自体も大幅に減少し、サイズも20%固定となっています。簡易戦略としてピュアチェックでも問題ないレベルです。

3-2:K High Monotone

BTN SB 3BP K High Monotone

K High のモノトーンフロップでは、基本的に70%以上の高頻度でCBを打っていいことがわかります。K98やK87といったドローの濃いボードになると、Bet頻度は減少するので、そこさえ覚えておけば基本的に33%~50%サイズを高頻度で打っておけば間違いないです。

3-3:9High以下 Monotone

BTN SB 3BP 9High Monotone

見ての通り、低頻度20%Betです。暗記が嫌いな方は、9High以下のMonotoneはレンジチェックと覚えましょう。


まとめ

・SRP
→全レンジピュアチェックでも大きな問題はない。
・3BP
ハイカードに応じて、CB頻度調整が求められる。
A High=ATxとA9x以下に分けられる
K High=高頻度Bet
9High以下=超低頻度Bet

となりました。
結論としては、今回の仮説「モノトーンボードはとりあえずcheck」はSRPにのみ当てはまる結果となりました。SRPと3BPで、CB戦略の違いが分からなかった人にとっては、少しは有益な結果になったのではないでしょうか。

ここまでお読みいただきありがとうございました。
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