11月8日/日本精鉱
先日、掲示板にて「NISA枠で買った銘柄が結構なマイナスになってしまった場合どのように対応しますか?」という質問を頂きました。これは結構難しい問題です。NISAは損益通算ができないので含み損銘柄を売却しても税還付が受けられません。私自身、今年のNISA枠で買った銘柄はかなりの含み損状態に陥ってしまっている銘柄もいくつかあり、それらは身動きの取れない金縛り状態になっています。
大原則として、NISA枠で買った銘柄はちょっとやそっとの下落では売りたくありません。ただ、減配や業績悪化などの悪材料が出て株価回復の見込みが乏しくなってしまった場合は、損切りもやむを得ないかなと思います。「売買判断において最も大事なのは将来の株価予測であり、自分の買値は関係無い」は私の信念ですが、究極の所それはNISA枠にも当てはまります。また、その判断においては「購入当初と状況が変わっているかどうか」というのが非常に重要な判断材料になると思います。例えば私の場合1814大末建設なんかはNISA枠で保有しており含み損状態ですが、購入当初と現在では銘柄の状況は特に変わっていないと思っているので、この状況が続く限りまだ株価が下がろうが売るつもりはありません。一方4231タイガースポリマーもNISA枠保有ですがこちらは購入時よりかなり「減配」されてしまい、配当の状況がすっかり変わってしまいました。なので来週の決算でも増配の予兆が見られないとなると、損切りしてもいいかなという気がしています。
結局は臨機応変に考えるしかないという事ですが、しかし新NISAは5年縛りも無くなっているのでNISA枠だから何が何でも売れないという事では無くなっているように思います。NISA枠では基本的には「多少株価が下がっても動じない、中長期保有前提の株」を購入するべきですが、中長期保有前提であっても減配などで状況が変わってしまえば過度にこだわる必要は無いというのが私の認識です。損益通算できないのを過度に恐れてもっと損してしまっては最悪です。
とはいえ、含み損のNISA銘柄を売るのは結構な抵抗があるのは事実ですが…
さて、市場の方では決算発表が続いています。言及したい銘柄はいくつもあるのですがちょうど週末なので明日か明後日にまわすとして、今回は5729日本精鉱という銘柄について書いておきたいと思います。現状、決算チェックリストでは「その他」の欄にピックアップしている銘柄です。
前に書いたかどうかよく覚えていないので改めて概要を説明すると、同社は今期業績絶好調なのですがその要因はアンチモン価格の高騰にあるようで、確かにアンチモンの価格は今年に入ってから高止まりが続いている状態です。ただ、ここに来てアンチモンの主要産出国である中国が輸出規制を開始、この影響を見極めるのが困難として同社は今回の決算で通期の業績見通しを取り下げ未定としました。
トランプ氏の大統領返り咲きによって米中対立は先鋭化する事が予想され、そうなると中国の輸出規制も当分続く事が予想される訳ですが、問題は輸出規制が続いた場合に日本精鉱の業績はプラスマイナスどちらなのかという事です。輸出規制が続けばアンチモン価格の高止まりは間違いないですが、とはいえ規制の影響でアンチモンが手に入らなくなってしまっては元も子もありません。
この疑問の答えを知るべく、「もし輸出規制が継続した場合、業績にどのような影響が及ぶのか?端的に言ってプラスなのかマイナスなのか?」という旨の質問をIRにメールで投げてみました。その回答が以下です。
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