乗船実習について

自分は二つの練習船に乗っていた過去があります。
今回はその時の思い出を書こうと思います。


某水産学部練習船

この時は約半年間船に乗船していました。
同期は12人いました。その中で女性は2割ぐらいでした。

初めての乗船実習

わくわくとドキドキが詰まった乗船実習がスタートしました。
最初なので海図の見かたも分からなければ、位置入れもできません。当初は苦労した記憶があります。(今でも)

自分にできる事を探すのに必死で、やることは無いか、とひたすらに吸収しようとしていました。

寄港地

船乗りの醍醐味と言えば寄港地ですよね。タダで沢山のところに行って現地を見る機会があることも魅力の一つではありました。

国内では沖縄、石垣、長崎、富山、金沢、高知を訪れました。時間は限られていたので、旅行の下見みたいな感じでしたが、とてもリフレッシュできました。

船内生活

船乗りは職場と生活空間が一体となっている特殊な環境です。楽しいこともあれば、勿論トラブルもあったりします。

物の使い方が気に食わないとか、においがどうとかetc…
拘り強い人は大変だなぁ、と他人事のように最初は思っていましたが、
ここは船。

大切なのは人間関係です。

恐らくどの友人よりも濃厚な時間を共にするわけですから、気遣いや言動に注意しなければなりません。些細な事からのトラブルが一番しょうもないです。なるべく、トラブルの芽は潰す!起こったとしても話し合って解決することがとても大切だと実感しました。

某海洋大学練習船

さて、こちらは二つ目の練習船になります。
同期は約30名になり、関わる人数も増えました。
ここでも約半年間の乗船をして、履歴をためることで口述試験を受けることができるようになるカリキュラムとなっています。

初めての外航船

最初の3か月ほどはほとんど岸壁に停泊していたので勉強するか運動するかの二択でした。外航船のくせして航海せんのかい!!って最初は思いましたね。
正直一番しんどかったです。

寄港地

ついに航海が始まり、約4か月日本には帰ってきません。
最初に訪れたのは

タイ

謎寺


河を上っての入航スタンバイが二時間以上あってとても大変でした。
12月とは言えど、うだるような暑さ、、、
しかし、それを吹き飛ばすほどの喜びと陸に降りられる安堵感が大きかったのを覚えています。

次に訪れたのは

オーストラリア(フリーマントル)

とてもおいしいピザ

南半球は夏。気候も穏やかでとてもカラッとしていました。
ここで2024年。年越しは船上でしたので実感が無かったのですが、世間は新年を迎えていたようでした。

食事も街並みも最高でまた行きたいと思える素晴らしい町でした。

次の目的地は南氷洋です。厳しい気候に過酷な調査が控えていたので、英気とお酒を蓄えて出航することになります。

最後に訪れたのは

オーストラリア タスマニア島(ホバート)

綺麗なサンセット

かの有名なタスマニアデビルやタスマニアキングクラブが生息している島です。テレビでしか見たことが無く、人生で一度は行ってみたい場所でした。2月後半で、また南緯40度付近ということもあり、少し肌寒かったです。

この時人生で初めてカジノをしました。金欠学生ということもあり、多くは賭けられませんでしたが、20ドルが25ドルになって帰ってきたときには嬉しかったですね。

船内生活

昨年より人数も増えて友達もたくさんできました。同じ志を持つもの同士、仲良くなるのにそれほど時間はかかりませんでした。

一方、船が変わればすべてが変わるのがこの世界。
慣れたものだと思っていた船内生活も、初めからのスタートです。掃除の仕方から服装、実習への向き合い方。一から教えていただきました。

正直前の練習船がある程度緩かったこともあり、慣れるのに苦労しました。
変に厳しいというか、無駄なところもあるというか、、、
ですが、そういったことに文句を言いながらでも適応する。これも訓練なんだな、と思いながら生活していましたね。

終わりに

今回は練習船のことをさらっと、大まかに綴りました。
まだまだ実際の実習内容であったり、ディープな思い出も沢山あるので、いつか回顧できたらと思っています。



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