2021年について振り返りつつ、ゲーム開発についてだらだら考える
この記事は、Unityゲーム開発者ギルド Advent Calendar 2021 12月4日の記事です。(遅刻しました)
こんにちは、nattuhanです。
多くの人にとってそうであったように、2021年は自分にとってとても濃い一年間となりました。特に自分の人生においても大きく転機となるような出来事が3つありました。
2月:Steamで”Time to GOLF”、初の個人開発でのゲームをリリース
4月:2年務めたモバイルアプリゲーム開発系会社を退職
8月:現職のモバイルソーシャルアプリ開発会社に就職
この3つの出来事について共通する点は、すべて「ゲーム開発とお金(≒生活)」という点が挙げられます。自分がライフ&ライスワークとしている”ゲーム開発”と、”それでどうやってご飯を食べていけばいいのか?”ということについて、考える機会と時間が多かった1年でした。
ゲームでご飯を食べていくということについて、今年の自分の動きを振り返りつつ、現時点での自分の考えをまとめます。
個人開発ゲームをリリース
まず自分のゲームをSteamというプラットフォームにリリースできたのは自分の中でもかなり大きな経験となりました。”Time to GOLF”は万人受けするようなゲームではなく、クリアするともなるとかなり人を選んでしまうようなゲームですが、それでも多くの方に遊んでいただき、クリア後もタイムアタックで遊んでいただいたり、途中からマルチプレイに対応したのもあり複数人で集まってスクリーンショットを撮ってTwitterにあげてくださっているのを見るときには本当にリリースしてよかったと感じました。
さて、ゲームをリリースすると売り上げが発生するわけですが、このゲームは運よく著名なVtuberや声優の方にゲーム実況として取り上げていただき、最初のリリースの割には、それでもとても多くの方にこのゲームを認知していただくことができました。ですが、現状は個人開発のみで食べていくことができるかと言われると、かなり難しいだろうなと現時点で感じています。継続的に数本出して経験を積んでいくことがまだまだ必要だと感じます。
ゲーム開発会社を退職、無職=無収入期間を3ヶ月過ごす
4月末で、2年間デザイナーとして勤めていたモバイルアプリゲームの開発会社を退職することになります。退職時点では何も計画しておらず、そのまま無職生活へと突入することとなります。
これは「ゲーム開発とお金」というテーマとは若干ずれてしまいますが、まず行ったのはハローワークでした。職探しのためではなく、雇用保険による失業手当を受け取るための申請が目的です。結局、受け取りの前に就職したため手当は再就職手当となりました。転職に少し期間が空く方は必ず受け取りの申請をされることをお勧めいたします。
そうして取り急ぎゲームを遊んだり作ったりする日々がしばらく続きます。幸いしばらく無収入でも耐えられるほどには貯蓄があったため、退職からひと月ほどは個人でのゲーム制作(NOA's PROJECT)にもある程度熱を入れることができましたが、しばらくすると布団の上でAmazonPrimeVideoで映像コンテンツを見ては寝する存在へと変貌を遂げます。"Game of Thrones"のシーズン6を見てるあたりで”あっこれはやばいぞ”と思い始め、転職活動を決意します。そういった点から、転職を決意できたのはGoTのおかげと言えるでしょう。言えません。
転職転職!
前職においては、もともとデザイナーとして就職したわけですが、退職する直前くらいではUnityを触る時間がほとんどになり、リソースの組み込みやシェーダー、UI周りを実装していました。自分としても、アーティストとして手を動かすスペシャリストよりも、アートとエンジニアリングの中間部分、技術や知識の流入出を多く行い、繋ぎこむ部分に適性があるなと感じていたため、テクニカルアーティストとしてのキャリアを歩むべく職を探すことにしました。
そのころには生活リズムがオワっていたため、とある日、朝7時くらいまでGoTを見続けて、「あっヤバイ」と思ったそのままに転職エージェントサービスを検索し、申し込んでみると1分後に電話が来て、数時間後には面談するというスピード感で転職活動が始まりました。面談は2時間にわたって、昔ばなしから、希望するポジションなど多くのことを話したわけですが、その当時コロナもあり人と会話する機会がかなり減っていたため、とても楽しく喋らせていただき、終わったころには喉がめちゃくちゃ痛くなっていたのを覚えています。
転職の際に利用したヒラクエージェント様には大変親身に相談に乗っていただき、ゲーム業界での転職を目指す方にはぜひお勧めしたいです。
といった具合に自分の2021年を軽く振り返ってみましたが、個人開発としてのインディーゲームについても少し触れてみます。
”インディーゲーム”について
さて、2021年は”インディーゲーム”という単語をよく聞いたような年だったと感じます。もともとゲーム制作は個人でもできる自由な場所でしたが、大手出版社がこぞってお金を出していたり、超クオリティの高いインディーゲームがいくつもリリースされている現状を鑑みると、”インディーゲーム”という単語が持つ意味はどんどん広くなってきています。
少人数・低予算とありますが、少人数という定義にしても1人の個人開発から2,30人くらいまでの小企業レベルまでの定義の幅が事実ありますし、低予算といっても実際に幅があります。
とはいえ「好きなゲームを好き勝手に作りたい」という欲を満たしてくれる個人開発をしていく以上、そういった数多の”インディーゲーム”に揉まれながらも自分のゲームに自信をもって発表していく必要があるわけですが、そういった市場の中である程度目に留まってもらうためにも、自分の強み弱みを把握し、それを武器にしていく工夫があると遊んでもらえる確率が高くなるでしょう。
例えば自分であれば、キャラクターを作ったり世界観の構築であったり、シナリオを考えたりといった、より「0→1」に近い部分が苦手です。ですが、例えば既存のゲームシステムを組み合わせたり、別の表現と組み合わせたり、手触りを強化したりといった「1→10」の部分に強みがあると感じます。ほかにも1の状態でそれを10本作るといった戦い方をする方もいるでしょうし、数年間開発して貯めに貯めて100で打ち出すような戦い方もあるでしょう。
なんかまとまらなくなったのでまとめ
支離滅裂としてまとまらない文章でしたが、2021年を振り返りつつ、来年もゲームを楽しく作っていきたいですね。